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これまでの演奏会の紹介です。

オルガンコンサート

親しみ深いオルガンの名曲を集めて

 

チラシ 1998/10/23

1998年10月23日(金) 7:00pm

宝塚市立ベガ・ホール
阪急宝塚線清荒神駅1分
宝塚市清荒神1-2-18 Tel.0797-84-6192

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演奏者
オルガン 高田富美

プログラム

Johann Sebastian Bach (1685-1750)
J.S.バッハ

Toccata und Fuge d-moll BWV565
トッカータとフーガ ニ短調 BWV565

Fuge g-moll BWV578
フーガ ト短調 BWV578(「小フーガ」)

Felix Mendelssohn-Bartholdy (1809-1847)
F.メンデルスゾーン

Praeludium und Fuge G-dur Op.37 Nr.2
前奏曲とフーガ ト長調 作品37の2

Sonata f-moll Op.65 Nr.1
ソナタ へ短調 作品65の1

Louis Nicolas Clerambault (1676-1749)
L.N.クレランボー

Suite du deuxieme ton
第2旋法による組曲

Cesar Franck (1822-1890)
C.フランク

Prelude, fugue et variations Op.18
前奏曲・フーガと変奏曲 作品18

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「バッハは一つの終結である。彼から流れ出るものは何もなく、すべてが彼に向かって流れる。この天才は個的天才ではなく、全的天才である。我々がその偉大さの前に畏敬の念をもってたたずむ彼の作品のために、幾世紀幾世代が働きつづけたのである。」(A.シュヴァイツァー)
この言葉のように、バッハの死によりバロック時代は終わり、新しい時代の訪れと共に忘れ去られていた彼の芸術は、100年近く後、初期ロマン派に生きたメンデルスゾーンによる「マタイ受難曲」の発見と、1829年ベルリンにおける再演により、人々に再び関心を呼び起こさせました。
初期ロマン派は、このように過去のすぐれた業績に対する愛と尊敬の念から、歴史的探求が行われた時代であり、ドイツだけでなく、フランスにおいてもC.フランクがバッハの作品を研究し、深く傾倒している事は、彼の作品からうかがえます。C.フランクはベルギー生まれですが、13才でフランスに行き、いろいろな地位を経た後、作曲家・オルガニストとして、後のフランスオルガン音楽の先駈けとなっています。
メンデルスゾーンはオルガンソナタを6曲作曲していますが、そのうちの3曲には、バロック時代がコラール(ドイツの教会歌)音楽の宝庫であったのを思い出すように、コラールを曲の中に取り入れています。今日演奏するメンデスゾーンのソナタ1番の第1楽章には、コラール「わが神のおぼしたもうこと、そは何時にてもおこなわるべし(Was mein Gott will, das gescheh allzeit)」が組み込まれています。フランクもコラールと題する曲を3曲作曲していますが、彼の場合グレゴリオ聖歌にもドイツの教会歌にも関係なく、自作のコラール風の旋律を「コラール」と呼んで用いています。
L.N.クレランボーは、バッハと同時代に生きたフランスのオルガン、チェンバロの名手で、力強さと優美さとで詩情あふれる音楽を作り出しています。「第2旋法による組曲」は7曲から構成されており、個々のタイトルはオルガンの音色の名称、または音楽形式をあらわしています。
古い昔から、音楽の歴史はいきつもどりつ、その時代の宗教と思想、社会での人々の生活に影響されながら現代に至っています。今日のプログラムでは、夢と愛、幻想と情熱というロマン派の永遠のテーマの中にも、バロック時代の絵画的な色彩、光と影の効果、構築的なものと奥行きの深さ・広がりが姿を変えて、復活したように思えます。

高田 富美

プロフィール
高田 富美

相愛女子大学音楽学部オルガン専攻卒業。その後、ドイツ・ヴェストファーレン州立教会音楽学校に留学。1992年よりチェンバロを長瀬節子氏に師事。1993年以来、オルガンとその他の楽器による演奏会を「音楽の散歩道」シリーズで企画している他、独奏、室内楽・合唱などとの共演等、演奏活動をしている。宝塚市立ベガ・ホールでは「市民のためのオルガンコンサート」に数回出演している。奈良YMCA音楽院講師。日本オルガニスト協会、日本オルガン研究会会員。

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