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これまでの演奏会の紹介です。

フルートとチェンバロによる
バロック音楽の夕べ

19991126チラシ

演奏者

フルート 山本恭平

チェンバロ 高田富美

Photoリハーサルより

日時

1999年11月26日(金)午後7時

場所

奈良カトリック教会
奈良市登大路町36-1
近鉄奈良駅北徒歩2分

「第30回奈良県芸術祭参加」


曲目

Antonio Vivaldi (1678-1741)
Il Pastor Fido, Sonate II fuer Querfloete und Basso Continuo C-Dur op.13
A.
ヴィヴァルディ
「忠実な羊飼い」より フルートと通奏低音のためのソナタ第2番 ハ長調

Carl Philipp Emanuel Bach (1714-1788)
Sonata per il flauto traverso solo, senza basso Wq.132
C.Ph.E.バッハ
無伴奏フルート・ソナタ イ短調

George Friederich Haendel (1685-1759)
Sonate fuer Floete und Bezifferten Bass C-Dur op.1 Nr.7
G.F.ヘンデル
フルートと通奏低音のためのソナタ ハ長調

Johann Sebastian Bach (1685-1750)
J.S.バッハ
Sonate fuer Floete und obligates Cembalo G-Dur
(nach Organ Sonate in Es-Dur BWV525)
フルートとチェンバロのためのソナタ ト長調
(オルガンソナタ第1番 変ホ長調 BWV525より)

Partita 2 BWV826
バルティータ 第2番

Sonate fuer Floete und Basso Continuo E-Dur BWV1035
フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調

Photoリハーサルより


プロフィール

山本恭平フルート
1951年京都、長岡京市生まれ。故林リリ子、金昌国の各氏に師事。大阪芸術大学卒業後、ドイツ国立ヴュルツブルグ音楽大学に留学しグンター・ポール氏に師事。帰国後リサイタルをはじめ、室内楽演奏会、各地のフルートオーケストラとの共演等幅広く活躍中。現在大阪芸術大学助教授、日本フルート協会理事。

高田 富美/チェンバロ
相愛女子大学音楽学部オルガン専攻卒業。その後、ドイツ・ヴェストファーレン州立教会音楽学校に留学。現在、オルガンとその他の楽器による演奏会を「音楽の散歩道」シリーズで企画している他、独奏、室内楽・合唱などとの共演等、演奏活動をしている。


芸術を語るとき、形式・様式という言葉を使う事が多くあります。音楽において一般に形式といえば、ソナタ形式、ロンド形式、組曲等、音楽の構造を示す用語として使われていますが、様式は歴史とは切り離せないもので、民族、風土、文化的環境、人間的・精神的創造等を一体化し、個性あるものとして展開したもので、古い時代から芸術家たちの創造により、あらゆる分野での様式が形成され、時代と環境の移り変わりと共に歩んできています。
それぞれの芸術家のもつ様式感の中で作品を創造する際に、必要又は要求される形式も時代と共に移り変わりました。今夜のプログラムの大半をしめるソナタも、音楽用語としては13世紀にまでさかのぼり、イタリア語のSonare(鳴り響く、演奏する)に発して、今私達の身近でよく演奏されたり聴いたりするピアノソナタになるまで、多種多様な形で多くの楽曲が生み出されてきました。バロック中期に作曲されたソナタには、形式的にゆるやかな楽章と急速な楽章からなる「教会ソナタ」と、一連の舞曲からなる「室内ソナタ」があります。そして、その後両者を一曲の中に混合したものが現れます。今夜演奏するA.ヴィヴァルディ、G.F.ヘンデルのソナタはこの形式に入ります。「室内ソナタ」は後にパルティータや組曲等の名で呼ばれるようになり、バッハのパルティータにおいては、古典組曲の形式を持ちながら、バッハ様式により高度に熟成された音楽になっています。
様式というのは表現であり、時代、民族、風土の他、個人においては素質、人格、技巧、環境等の要素により、自然に個人様式が成立してしまうのかもしれません。
私も今「自分の生き方様式」というものを見つめ、考えていきたいと思います。

高田 富美

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