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これまでの演奏会の紹介です。


バロック音楽の情景
  

演奏者
ソプラノ 月岡聖芳
リコーダー 中村洋彦
オルガン 高田富美

演奏会より

日時
2001年11月16日(金) 7:00pm

場所
宝塚ベガ・ホール
宝塚市清荒神1-2-18 Tel.0797-84-6192
阪急清荒神駅より徒歩1分

プログラム
Jan Pieterszoon Sweelinck (1562-1621) J.P.スウェーリンク
Echo Fantasia in d Nr11 エコーファンタジア ニ調 Nr11
Girolamo Frescobaldi (1583-1643) G.フレスコバルディ
Canzona detta La Barnardinia カンツォーナ「ラ・ベルナルディーニャ」
Samuel Scheidt (1587-1654) S.シャイト
Cantilena Anglica de Fortuna イギリスの運命の女神の歌
Dietrich Buxtehude (1637-1707) D.ブクステフーデ
Ciacona in e チャコーナ ホ短調
Johann Sebastian Bach (1685-1750) J.S.バッハ
Toccata, Adagio und Fuga in C BWV564 トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調
Andrew Parcham ( fl.1700) A.パーチャム
Solo in G ソロ ト長調
William Croft (1678-1727) W.クロフト
Cantata "Celladon" カンタータ「セラドン」
Georg Friedrich Haendel (1685-1759) G.F.ヘンデル
Lascia ch'io pianiga(Opera "Rinaldo")  「わたしを泣かせて」(オペラ「リナルド」より)
Sonata in Bb ソナタ 変ロ長調
"Mi palpita il cor" HWV132d  「胸が高鳴ります」

プロフィール
月岡  聖芳/ソプラノ
阪音楽大学音楽学部声楽科卒業。故浅野滋仁、浦山弘三の各氏に師事。卒業後、古楽に興味をもち、発声法を鈴木環氏に師事すると同時に、1985年より数回渡欧し、E・カークビー、J・キャッシュ他の指導を受ける。第2回山梨古楽コンクール入賞。1985−95年バッハ・コレギウム・ジャパンに所属し、バッハ、シュッツ、ハイドン等のソリストとしても出演した。現在、ルネッサンス、バロック時代の音楽を中心に、フリーの演奏家として活動している。
アンサンブル・ムーゼ指揮者。

中村 洋彦/リコーダー
エリザベト音楽大学宗教音楽学科卒。第4回全日本リコーダーコンクールにおいて最優秀賞を受賞。1981年、82年、84年に渡欧、研鑚を積む。1987年第1回リコーダーリサイタルの成果に対して大阪文化祭奨励賞を受賞。リコーダーを花岡和生、フラウト・トラヴェルソを有田正広の各氏に師事。1993年より『笛の楽園』と題してリサイタルを開催。
現在、相愛大学非常勤講師、16世紀セミナリオ・コンソート主宰、ダンスリー・ルネサンス合奏団所属。

高田 富美/オルガン
相愛女子大学音楽学部オルガン専攻卒業。その後、ドイツ・ヴェストファーレン州立教会音楽学校に留学。1993年以来、オルガンとその他の楽器・声楽による演奏会を「音楽の散歩道」シリーズで企画している。また、独奏、室内楽・合唱などとの共演等、演奏活動を続けている。
奈良YMCA音楽院講師。日本オルガニスト協会、日本オルガン研究会会員。

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ルネッサンス時代に続いてあらわれたバロック時代。
バロックという言葉は、ポルトガル語のバロッコ(barroco)を語源とし、真珠の形などにみられる「ゆがんだまるみの」という意味があります。これは、ルネッサンス芸術の明晰な感覚、古典的均整感、そして思慮深さに対して、正常ではないもの、風変わりなもの、滑稽なものと見られ、趣味の違いというよりは、堕落したものというような意味を表していました。
しかし、20世紀はじめにようやくバロックの芸術作品にも、ルネッサンスとは異なる独自の表現とすぐれた価値があることが認められ、感情と感覚そして情熱が開放的に表現されるようになりました。
今夜、前半のプログラムは、若い頃イタリアで学んだオランダのJ.P.スウェーリンクとイタリアのG.フレスコバルディ、そして彼らから多くの影響を受けた、ドイツのS.シャイト、D.ブクステフーデ、そしてJ.S.バッハへと初期から後期バロックへの一つの流れをたどってみました。
イタリアはバロック音楽の先進国であり、力強く流動的な音による情緒の表現、自然の中で聞こえる音の模写、多様に創りだされた作品の数々から音楽形式(ソナタ、協奏曲等)の確立まで、バロック全時代を通して華やかさを保ち、初期のG.フレスコバルディ、後期のA.ヴィヴァルディは、J.Sバッハに大きな影響を及ぼしています。
後半は、バロック後期にイギリスで活躍していた3人の作曲家の作品です。イギリスはバロック音楽の発展に立ち遅れましたが、18世紀に入るとイタリア、ドイツ諸国からすぐれた作曲家、演奏家を引き寄せる事に成功しました。4人のうちで有名なのはG.F.ヘンデルですが、それぞれの作品は、バロックの盛期ともいえる光と影、絵のような美しさ、そして色彩と装飾であふれています。
                                  高田富美


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