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大阪第三学科たより
2020年
ゼミ参加者用


2020年12月4号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年11月20号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年11月6日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年10月23日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年10月9日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年9月18日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年9月4日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年7月17日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年7月3日号  ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年6月19日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年6月5日号  ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年5月8日号  ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年4月6日    ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年3月20日号  ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年3月6日号   ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年2月21日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年2月7日号   ※大阪第三学科たより PDF版へ
2020年1月17日号
2020年1月3日号


2020年12月4日号

重要なお知らせです! 来る12月9日ゼミは中止し、1月13日に延期します。大阪でのロコナ感染の拡大を受けの措置で、今後の予定にも留意願います。

[第818回ゼミ報告]
11月25日のゼミは、マルクス『資本論』第3巻35章「貴金属と為替相場」の第1節「金準備の運動」を服部さんの報告で行いました。逼迫期における銀行券の蓄蔵に対して、原始的な状態と同様に貴金属での蓄蔵が繰り返されている。貴金属の流出入に関し注意点を9つ挙げている:1)金銀の地域内と原産地からの流れを区別、2)非産出国間で常に貴金属の流出入、3)貴金属の輸出入超過は商品とは別の貴金属流出入、4)貴金属輸出入と中央銀行の金属準備の増減、5)国際的支払い、6)恐慌と為替相場、7)恐慌終焉と金属準備、8)金属流出と恐慌、9)支払い差額の問題。信用制度・銀行制度の発達で貨幣資本を生産に奉仕させ、金準備を縮小する。
討論では、化学出身の報告者から貨幣で使用される金・銀・銅の貴金属が元素の周期表の同列にあるのが不思議と披露され、それではプラチナの貨幣がないのはなぜか、いやアルミもある。アジアは金ではなく銀本位。これらの貴金属のみがなぜ貨幣として取引に使われたのか、マルクスは「批判要綱」で金の問題を詳しく分析し、エンゲルスはそれを分かり易い言葉で書いている。信用が勝るのは平和時で経済が好調なときなのか。啓蒙経済学とはなにを指しているのか。
出席は、小野さん、高島さん、川口さん、服部さん、斎藤さんと高田の6名でした。

*12月9日ゼミの中止・延期について皆様からのご意見、ありがとうございます。1週間前での中止決定に、特に異論はありませんでした。
*12月23日ゼミ開催については、感染状況によっては中止・延期となる可能性があります。その場合はメールでお知らせするとともに、HPにも掲載いたします。これについてもご意見をお寄せください。
*参加者が重複しています「森岡ゼミ」でも同様の対応を検討中です。
*働き方ASU-NETでは、連続講座「コロナ禍と未来を考える」を全3回・
Web開催で行います。第1回は、12月16日(水)夜、参加申込期限は12月14日です。詳しくは、https://hatarakikata.net/13288/ をご覧ください。先着100名ですので、早めに申込ください。

****** ゼミ日程 *******
※12月9日ゼミは中止し、1月13日ゼミに延期いたします。

12月23日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻35章 貴金属と為替相場 2節 報告高田

1月13日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
斎藤幸平『人新世の「資本論」』第1章・第2章     報告小野さん

1月27日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻36章 資本主義以前   報告者未定

その後 2021/2/10, 2/24, 3/10, 3/24 (アイクルの部屋)

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2020年11月20日号

コロナ禍、感染者が急増、第3波で過去最多を更新。GoToを勧め「静かなマスク会食」の呼びかけ。否、「自助」でなく「公助」の検査体制拡充が先ではないか。

[第817回ゼミ報告]
11月11日のゼミは、岸本聡子「地域自治で、グローバル資本主義を包囲する」(『世界』2020年11月号)を川口さんの報告で行いました。イギリスの医療関係者のロコナ禍での死亡原因は民営化にあり、PPE調達のジャストインタイム方式が無責任体制で命と安全を脅かした。住民が意思決定に参加できる新しい公的所有では、スペインの先駆的モデル、水道以外のドイツの風力発電、コモンズ連携を説く。水道などの民営化に対し、公共財としてミュニシパリズム:再公営化運動を展開する。ここから地方と国際主義を結び、脱成長の戦略をライフメイキングシステム・公的所有の民主化、生活・労働の自律的管理に求め、ポストコロナ社会において、社会的連帯経済では労働者協同組合と消費者協同組合が、生命維持をも含む社会的再生産が重要である、と提起している。
討論では、脱民営化・再公営化の指摘は日本にとっても重要な示唆になる。日本では自治体の官僚主義的な公営が民営化されている。イギリスの保育所の問題ではフレディみかこが民営化について重要な問題提起をしている。需要供給により価格が上下するが、上下しないものとしての公共がある。欧州では、中央集権ではなく地方の重要性が指摘され、エネルギーを市民の手で作り出していることにも通じる。また、竹内さんからデミン『なぜ中間層は没落したのか』の紹介があり、中間層没落を二重経済のモデル:FTE部門(金融・技術・エレクトロニクス)と低賃金部門で説明しているが、部門間の移動を高等教育に求め、教育を受ければ皆がFTE部門で働けるのか、と疑問を提示した。
出席は、小野さん、川口さん、斎藤さん、竹内さん、初参加の北川清子さん・山口俶さんと高田の7名でした。

*11月25日のゼミは、資本論3巻35章の第1節のみ行います。
*働き方ASU-NETでは、連続講座「コロナ禍と未来を考える」を全3回・Web開催で行います。第1回は、12月16日(水)夜です。詳しくは、働き方ASU-NETのHP https://hatarakikata.net/13288/ をご覧ください。参加には事前の申し込み(先着100名)が必要です。

****** ゼミ日程 *******
11月25日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻35章 貴金属と為替相場 1節 報告服部さん

12月9日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
斎藤幸平『人新世の「資本論」』第1章・第2章     報告小野さん

12月23日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻35章 貴金属と為替相場 2節 報告者未定

1月13日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
斎藤幸平『人新世の「資本論」』第3章・第4章     報告者未定

その後 2021/1/27, 2/10, 2/24, 3/10, 3/24 (アイクルの部屋)

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2020年11月6日号

大阪市は存続! 当初の世論調査の賛成多数を僅差でひっくり返し「都構想」否決。海を隔てた向かいの国でも選挙が接戦、「開票止めろ」「続けろ」にはビックリ

[第816回ゼミ報告]
10月28日のゼミは、マルクス『資本論』第3巻第34章「”通貨主義”と1844年のイギリスの銀行立法」の後半(S571から) を、代打・高田の報告で行いました。J.S.ミルは1844年銀行法が過剰投機を抑制したと主張したが、その4月後に恐慌が勃発した。この銀行法の真の目的は貨幣を高価にすること。高い利子率になれば銀行業者には有利になり、正直・勤勉な事業家に非常に悪い作用となる。オーバーストーンは高い利子率での製造業が不況なるのは物的資本の減少の結果というが、実際の不況状態では物的生産資本・商品資本が遊休している。
討論では、恐慌が当時10年周期だったのはなぜか、固定資本の更新と関係あるとの説がある。キャッシュレスは中国や韓国など先進国でないところで進み、デジタル通貨が目論まれている。マイナンバーカードを通貨とする動きがあるとも。通貨発行は国家主権そのもの、ユーロはどうか。香港は香港ドルだが人民元との関係は。当時は金貨でなく銀貨が主流、それで賃金でなく賃銀と書くのかな。10月1日に東京証券取引所が一日ストップ、翌日の日経新聞株価欄にはご丁寧に数字に代わり「―」が紙面一杯満載、これがデジタル社会の負の姿。プラスチックスのサーマルリサイクルはどうか。
出席は、高島さん、川口さん、服部さん、斎藤さんと高田の5名でした。

*11月11日のゼミは、岸本聡子「地域自治で、グローバル資本主義を包囲する」(『世界』2020年11月号)を行います。なお、時間がありましたら、テミンのルイス・モデルについても報告があります。
*第2週の新しいテキストは斎藤幸平『人新世の「資本論」』(集英社新著)に決まりました。テキスト入手の都合上、11月11日ゼミは岸本論文を行い、斎藤本は12月9日ゼミからにな
ります。

****** ゼミ日程 *******
11月11日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
岸本聡子「地域自治で、グローバル資本主義を包囲する」  報告川口さん

11月25日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻35章 貴金属と為替相場 1節 報告服部さん

12月9日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
斎藤幸平『人新世の「資本論」』※範囲・報告者未定

12月23日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻35章 貴金属と為替相場 2節 報告者未定

その後 2021/1/13, 1/27, 2/10, 2/24, 3/10, 3/24 (アイクルの部屋)

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2020年10月23日号

論点すり替え何も答えず、提言出さずは無理解。学術会議の提言「過重労働・過労死防止」は森岡氏も特任連携会員で加わり、過労死防止法制定に重要な役割を果たす

[第815回ゼミ報告]
10月14日のゼミは、個人報告:「1930年代の世界」の後半「反ファシズム戦争への転機」からを、小野さんの報告で行いました。アメリカの武器貸与法成立、ドイツのソ連侵攻、日本の真珠湾攻撃の三つの出来事が戦争の性格を根本から変え、反ファシズムの戦争になった。ソ連のドイツへの勝利はソ連が抵抗したからアメリカが援助したことにある。中国革命は抗日で国民党と統一し死守し、その後の内戦で中華人民共和国が成立したが、欧州での反ファシズム統一戦線は弱く、戦後瓦解した。それ以後世界戦争は起きず、冷戦も世界戦争に発展しなかったのは、武器の発達で話し合い外交の段階で、9条が生きる世界に生まれ変わる。
討論では、近著の『独ソ戦』ではソ連の軍事力を高く評価し、ドイツでは国防軍とヒットラーの関係を問題点として取り上げている。1930年代は帝国主義戦争の間(はざま)であるが、帝国同士の対立の中で日本の立場はどうだったのか。バルト三国と違い、フィンランドはソ連軍との戦いに勝って独立を守った。列強国対立の中で弱小国はどうするのか。南沙諸島のベトナムと中国の対立、中国の日本への侵略はあるか。米中対立で日本はポーランドになる。80年間アメリカの支配下、沖縄独立論も。9条・国連を活かす。
出席は、小野さん、高島さん、川口さん、松村さん、斎藤さん、竹内さんと高田の7名でした。

*10月28日ゼミは、『資本論』第3巻第34章の後半、S571のエンゲルスの挿入文の後からです。
*第2週の新しいテキストは斎藤幸平『人新世の「資本論」』(集英社新著)に決まりました。テキスト入手の都合上、11月11日ゼミは下記の論稿を行い、斎藤本は12月9日ゼミからになります。
*11月11日のゼミは、岸本聡子「地域自治で、グローバル資本主義を包囲する」(『世界』2020年11月号)を行います。なお、時間がありましたら、テミンのルイス・モデルについても報告があります。

****** ゼミ日程 *******
10月28日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法(後半) 報告高田

11月11日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
岸本聡子「地域自治で、グローバル資本主義を包囲する」  報告川口さん

11月25日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻35章 貴金属と為替相場 報告者未定

12月9日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
斎藤幸平『人新世の「資本論」』※範囲・報告者未定

その後12/23, 1/13, 1/27, 2/10, 2/24 (アイクルの部屋)

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2020年10月9日号

「仕事始め」が「学問の自由」を奪うという暴挙。変えているものを変えていないと、誰にも分かる文章の違いを強弁。「総合的・俯瞰的」に学問にまで「忖度」が始まる。

[第814回ゼミ報告]
9月23日のゼミは、マルクス『資本論』第3巻第34章「“通貨主義”と1844年のイギリス銀行立法」の前半(S571のエンゲルス挿入文の終わりまで)を、緊急代打・高田の報告で行いました。通貨学派と銀行学派の間の通貨論争はビール銀行条例により通貨学派が勝利した。しかし、金融危機となったときには、いずれの時も条例の停止で乗り切った。通貨学派の誤りは貸付可能貨幣資本への需要を現実資本への需要と同一視したことにある。イングランド銀行は発券部と銀行部の分割で決定的な瞬間に資金の自由を奪われたが、恐慌の頂点での条例停止で恐慌を抑えた。
討論では、「9/4ゼミたより」に「草稿はまず第3巻から書かれた」とあるが、草稿は1巻が先に書かれている。その後2・3巻が並行して書かれて、1巻の出版はその後であり、3巻の草稿は1巻に比べて古い記述である。34章はエンゲルスが3巻草稿のマルクスの抜き書きを集めてそれに注釈を加えたため、記述に30年以上の差がある。アベノミクスの第1の矢は通貨発行での物価上昇であったが、なぜ物価は上がらないのか。商品が少なく通貨が多いと物価は上がるが、商品が多い場合インフレにならない。バブルの時は土地・株・ゴルフ会員権・美術品など供給が限られているものだけが上がった。
出席は、小野さん、高島さん、川口さん、服部さんと高田の5名でした。

*10月14日ゼミは、個人報告「1930年代の世界」の後半、「3.反ファシズム戦争への転機」から行います。
*10月28日ゼミは、『資本論』第3巻第34章の後半、S571のエンゲルスの挿入文の後からです。
*11月11日からの新しいテキスト候補の推薦をお願いします。前回ゼミでは、大西広他『中国は社会主義か』、菊本美治他『日本経済の長期停滞をどう視るか』、斎藤幸平『大洪水の前に』、同『人新世の「資本論」』(9/17新刊・集英社新著)、米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』、ハーヴェイ『経済的理性の狂気』が出ました。次回ゼミで決定します。

****** ゼミ日程 *******
10月14日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:テーマ「1930年代の世界」(後半)      報告小野さん

10月28日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法(後半)報告大村さん

11月11日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
テキスト未定                   報告者未定

11月25日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻35章 貴金属と為替相場 報告者未定

その後12/9, 12/23, 1/13, 1/27, 2/10, 2/24 (アイクルの部屋)

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2020年9月18日号

かつての菅 (かん) 氏は任期中3・11大震災に遭遇・対策に奮闘、が1年3ヶ月足らずの任期であった。この度の菅 (すが) 氏はコロナ禍最中に就任、どうであろうか。

[第813回ゼミ報告]
9月9日のゼミは、「1930年代の世界」を小野さんの個人報告で「2.第2次世界大戦の勃発」まで行い、「3.反ファシズム戦争への転機」からは次回に繰り延べました。報告者から、資料には歴史をまとめたものを使用せず、それぞれの時点の資料を用いた、と。アメリカ、イギリス、フランス、ソ連、中国、日本、ドイツ、イタリアの当時の出来事を年次順に表にし、1930年代は覇権国が離合集散を繰り返し多極化した世界であった。各国でファシズムが勝利し、反ファシズム統一戦線が敗北したのは、コミンテルンに対し欧州では当事者の自主的決定権を与えられなかったからで、中国は決定権をもち抗日統一戦線が成功した。第2次世界大戦が勃発するが、それは当初から反ファシズム戦争ではなかった。妥協的な英仏がソ連の孤立を防ぐ手段であった。
討論では、米国の中立法は欧州のみで、他の国には軍事力を使うのでは。スペイン内戦では共産党がアナーキストを追い出し分裂した。フランスの人民戦線政府には共産党は参加せず。コミンテルンの社会ファシズム論はどうか。スターリンと毛沢東との違い、ロシアはレーニンが権力を取り、中国は毛沢東が自ら権力をとった。毛沢東の評価:統一戦線論は毛沢東か、コミンテルンの方針か。ヒットラーは米国と戦いたくなく、対ロシアであり、日本が米国と戦うことに疑問視。周近平著書の日本語翻訳本はない、演説集はあるが。アメリカの時代は終わりつつあるのか。
出席は、小野さん、川口さん、松村さん、大村さん、竹内さんと高田の6名でした。

*10月14日ゼミは、個人報告「1930年代の世界」の後半、「3.反ファシズム戦争への転機」から行います。
*6月10日ゼミで萩原本を終わりました。11月からの新しいテキスト候補の推薦をお願いします。前回ゼミでは、大西広他『中国は社会主義か』、菊本美治他『日本経済の長期停滞をどう視るか』、斎藤幸平『大洪水の前に』、同『人新世の「資本論」』(9/17新刊・集英社新著)、米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』が出ました。提案をお願いします。

****** ゼミ日程 *******
9月23日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法 報告大村さん

10月14日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:テーマ「1930年代の世界」(後半)      報告小野さん

10月28日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻35章 貴金属と為替相場 報告者未定

11月11日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
テキスト未定                   報告者未定

その後11/25, 12/9, 12/23, 1/13, 1/27, 2/10, 2/24 (アイクルの部屋)

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2020年9月4日号

毛利の「三本の矢」伝説は史実かどうか別にして、現代の「三本の矢」はとうとう潰えた、それも唐突に。非正規の「言葉」を一掃すると言ったが、4割にまで・・

[第812回ゼミ報告]
7月22日のゼミは、マルクス『資本論』第3巻33章 「信用制度下の通流手段」の後半(S.546から)を大村さんの報告で行いました。前回と同様に西村閑也に基づいて後半を追っていく。ここでは銀行の信用創造が問題であり、銀行券の発行高についての証言・見解から銀行券発行はいつも資本の前貸しとは意味しない。イングランド銀行と大貨幣資本家の支配について、信用創造=架空資本の形成で利益をもたらし、金属準備で保証されない銀行券発行は追加利潤をもたらし、このことでどのように銀行が信用と資本とを創出するか知ることができる。「集中」の問題として大貨幣貸付業者・大高利貸しを中心とした信用制度を取り上げ、これを寄生階級と呼び、産業資本家を周期的に破滅させ、生産のことは何も知らず、生産に干渉する。国家と結びついたその危険性を、マルクスは早い時点ですでに指摘していた。
討論では、3巻をエンゲルスが編集したが、引用している元の資料が英語で、エンゲルスが独語に翻訳して本にしたが、訳が少し違っているという、大谷禎之介の指摘があり、もう一つの問題はマルクスのノートから抜粋する場合、あちらこちらから集めて掲載したことも問題視している。恐慌の発生は商業ではなく産業資本を原因として分析するが、信用恐慌はどうか。当時とは違いMMT理論や電子マネーの存在する現代ではどのように恐慌を扱うのか。「象徴化」(S548)とあるが「証券化」ではないか。ここでの集中へのマルクスの記述は皮肉を込めている、大高利貸し・寄生階級、生産のことは何も知らないと。草稿はまず第3巻の部分が最初に書かれていて、それは1巻が出版される15・6年前であり、その点を考慮して第3巻を読む必要がある。
出席は、高島さん、斎藤さん、大村さん、高田の4名でした。

*9月9日ゼミは、個人報告「1930年代の世界」をテーマに行います。
*6月10日ゼミで萩原本を終わりました。10月からの新しいテキスト候補の推薦をお願いします。

****** ゼミ日程 *******
9月9日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:テーマ「1930年代の世界」         報告小野さん

9月23日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法 報告大村さん

10月14日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
テキスト未定                   報告者未定

10月28日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻35章 貴金属と為替相場 報告者未定

その後11/11, 11/25, 12/9, 12/23, 1/13, 1/27, 2/10, 2/24 (アイクルの部屋)

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2020年7月17日号

また増加、第二波が来たと、感染者が増加している。その時、GoToトラベルへの懸念、批判が噴出、直前に東京発着は除外と報道、まだまだ混迷と混乱が続く

[第811回ゼミ報告]
7月8日のゼミは、個人報告「L.R.Wray:MMT理論」と「MMT(現代貨幣理論)のどこが問題か」を竹内さんの報告で行いました。前者は事前に報告要旨をメールで流し、読んだうえでの質問に答える、という形をとり、主に後者に関する報告と討論を行いました。MMTの主張は、主権通貨を持つ統合国家は財政赤字では破綻しないため、就業保証として財政支出の経済運営をすべし、である。金融緩和のリフレ論ではなく、財政政策重視であり、財政赤字そのものが問題ではない。ユーロは統合国家の通貨でなく主権通貨でない。MMT理論は、民間収支+政府支出+対外収支=ゼロの恒等式が基本。MMT理論の弱点は、財政支出で就業を保障するが、雇用して何をするのか明示されない。生じる弊害はハイパーインフレだけか、インフレ目標で対処可能の判断は妥当だが、検討すべきはバブルの発生・崩壊ではないか、批判する論者もこの点に触れない。
討論では、コロナ禍で、実質的にMMT理論にある財政出動を行っている。ユーロは統合国家の通貨でないから、欠陥商品である。主権通貨とは、統合国家として政府と中央銀行が協調して通貨を造れる。主権通貨の根拠づけで、中国と日本が持つ米国国債はどうか、対アメリカとして相互依存関係にある。国際間の問題として、タックスヘイブンの問題はどうか。
出席は、小野さん、高島さん、松村さん、斎藤さん、大村さん、竹内さん、高田の7名でした。

*7月22日ゼミは、会場が変更となります。通常の「アイクルの部屋」ではなく、同じビル(日宝道修町ビル)の6階、602号室です。
*7月22日のゼミは、『資本論』第3巻33章の後半S.546からです。
*9月9日ゼミは、個人報告「1930年代の世界」をテーマに行います。
*前々回ゼミで萩原本を終わりました。7月・9月は個人報告の予定、
10月からの新しいテキスト候補の推薦をお願いします。

****** ゼミ日程 *******
7月22日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋・日宝道修町ビル602号
マルクス『資本論』第3巻33章 信用制度下・・(後半) 報告大村さん

9月9日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:テーマ「1930年代の世界」         報告小野さん

9月23日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法 報告者未定

10月14日(水)午後6時半〜9時 淀屋橋道修町・アイクルの部屋
テキスト未定                   報告者未定

その後10/28, 11/11, 11/25, 12/9, 12/23, 1/13, 1/27, 2/10 (アイクルの部屋)

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2020年7月3日号

久しぶりに通勤電車に乗る。最も混んでいる時間帯からは少し遅いが、それでも人の波をみると、なぜか怖れる。また東京中心に感染者増。香港とともに気になる。

[第810回ゼミ報告]
6月24日にゼミは、マルクス『資本論』第3巻第33章「信用制度下の通流手段」を大村さんの報告で行いました。エンゲルスは、この章の編集について、「混乱」からの材料を使って、マルクスの草稿ノート、第5・6部分から33章から35章までまとめた。新メガ編集者によると「信用制度下の通流手段」の表題はエンゲルスが設定したもので、委員会報告から抜粋し、それにマルクスの見解が書かれている。マルクスが一定の理論的主題・筋書で材料を集めたのではなく、興味・必要とした部分を逐次書き抜いたもので、「貨幣資本と現実資本」のためのノート・補遺であり、不破哲三によると、ここから信用論の理論的な枠組みをつくることは無理である、という。その内容は、今回の報告範囲(S.546まで)に限れば、西村閑也によれば、以下のものである:貨幣の流通量と速度の関連、銀行の流通を支配する法則、銀行券の流通量と変動、循環局面と流通手段の量的な変動、である。
討論では、「流通」と「通流」の訳語の違いは何か、前者はZirkulation、後者はUmlauf, Currencyに該当しているが、その違いは何か、すべて「流通」としている訳本があり、日本語としてはどうか。エンゲルスが本文と注の両方に書いているが、本来は注にすべきところを本文に書いているのではないか。特にS.543にあるエンゲルスの挿入文は長い記述として挿入されている。国家信用としての不換紙幣が既に出てくる。貨幣需要の変動は景気に左右され、恐慌時には決済手段として支払手段が求められ、金利が高くても「ヤミ金」に走る。「流通の低さまたは充実」の訳文は適切か、「不足・十分」ではないか。
出席は、小野さん、高島さん、大村さん、高田の4名でした。

*7月8日ゼミは、「レイ・MMT理論」(レジュメはMLで配布済)と、
「コロナ禍と世界の財政赤字膨張を考えるか?」の個人報告です。
*7月22日のゼミは、『資本論』第3巻33章の後半S.546からです。
*前々回ゼミで萩原本を終わりました。7月・9月は個人報告の予定、
10月からの新しいテキスト候補の推薦をお願いします。

****** ゼミ日程 *******
7月8日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:「レイ・MMT理論」&「コロナ禍と財政赤字膨張」報告竹内さん

7月22日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻33章 信用制度下・・(後半) 報告大村さん

9月9日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:テーマ「1930年代の世界」         報告小野さん

9月23日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法 報告者未定

その後10/14, 10/28, 11/11, 11/25, 12/9, 12/23, 1/13,1/27 (アイクルの部屋)

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2020年6月19日号

アベノマスクがやっとポストに入っていた。時遅し、すでにマスクの値は下がり、どこでも売っているぞ。稚拙な場当たり政策の結末は、支持率をさらなる下落へ。

[第809回ゼミ報告]
6月10日のゼミは、萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第6章「世界経済危機と『資本論』の論理」・第7章「アメリカの経済危機対策」を竹内さんの報告で行いました。サブプライムは、低所得者層による住宅ローン、その証券化であり、世界中に販売されたが、その危機は元利支払の滞りで、まず2007年に欧州で起り、2008年3月のベアーズの取付けで始まった。それまでのユーロダラー市場の形成、国際資本取引自由化により、金融を通じた経済的覇権が確立された。しかしながら、その危機の立ち直りも金融政策により、早かった。ブッシュ政権はこの危機に対して当初は楽観的であったが、危機の深化により政策を転換し、政府救済・公的資金投入へと舵を切った。続くオバマ政権では景気刺激策を行い就任2年間に最高額に達した。最後に、変動相場制・国家財政規模増大・世界経済が歴史的条件であるが、アメリカ経済は長期的には衰退の運命にある。報告者からの論点は、「危機」と「恐慌」の言葉の問題であり、この本では金融危機と使うが、恐慌をどのように捉えるのか。米国の覇権は揺らいでいるのかどうか。
討論では、サププライム・ローンだが、その前に日本では住専問題があり、本来産業への融資から住宅・土地融資へと変化し、米国よりも10年早かった。しかし、サププライム・ローンは金融工学を使ってローンを証券化するという手が込んだ方法であったため、影響は世界に広がった。景気循環のサイクルは何によるのか、固定資本更新の10年サイクル化、あるいは技術革新・サイエンスが関わっているのか。この本の表題に、『資本論』と入っていて、米国・世界の経済危機に対して『資本論』の論理を出してくるが、逆に、『資本論』の世界と現代は論理が違う、と述べているようだ。
出席は、小野さん、高島さん、川口さん、松村さん、大村さん、竹内さんと高田の7名でした。

*6月10日のゼミで萩原本を終わりました。7月・9月は個人報告の予定、10月からか新しいテキストの候補の推薦をお願いいたします。

****** ゼミ日程 *******
6月24日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻33章 信用制度下の通流手段 報告大村さん

7月8日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:L.ランダル・レイ:MMT理論について   報告竹内さん

7月22日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法 報告者未定

9月9日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:テーマ「1930年代の世界」         報告小野さん

その後 9/9, 9/23, 10/14, 10/28, 11/11, 11/25, 12/9, 12/23, 1/13, 1/27

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2020年6月5日号

*ゼミ再開のお知らせ:6月10日からゼミを再開いたします。

皆様、この間いかがお過ごしでしたか。様々な制限への自主的であるかのような「自粛」、その中での生活をどのようにされておられたのか、次回お会いした時にお聴かせください。
 4月・5月と4回のゼミを延期・繰り延べいたしました。この間に、職場はテレワーク、大学ではネット授業が行われて、また様々な研究会や会議がネット上で行われました。基礎研でも東京支部がWeb研究会を立ち上げ、全国の方々が視聴する中、コロナ禍での経済状況について議論、論点のひとつは、新自由主義経済の破綻がこの間に明らかになったことです。今回の経済危機(恐慌)が金融からではなく、実体経済から広がっていることに特徴があり、かつての大恐慌よりももっとひどい状態で、全世界に広がっています。伍賀一道さんが働き方ASU-NETのホームページで、この4月の日本の休業者600万人と報じ、その急増を衝撃的なものと警鐘を鳴らしています。
 コロナ禍の中で対応の最前線に立っている医療従事者が「バスに乗るな」とバッシングを受け、彼らを多くの人たちが拍手で褒めたたえても、コロナ患者を受け入れた民間病院に受診者が来なくなり経営危機に陥っています。これが今の日本の状況です。

*次回6月10日のゼミで萩原本を終わります。9月からの新しいテキストの候補の推薦をお願いいたします。できれば次回にテキストをお持ちよりください。7月8日のゼミで新テキストを決めます。
*基礎研が21年間過ごした麩屋町の事務所を5月末に閉鎖、「ひと・まち交流館京都」(河原町五条下る東側)のスモールオフィスに移転しました。
*「ゼミたより」は、基本的にEメールで行います。Eメールを使われていない方には、今後も「ゼミたより」をハガキで送ります。
「ゼミたより」をハガキで連絡をしている方のうち、1年以上参加されず、MLのメールで受信されている方には、今後はハガキ送付を中止させていただきます。基礎研財政再建へのご理解とご了解をお願いいたします。

****** ゼミ日程 *******
6月10日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第6章・第7章 報告:竹内さん

6月24日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻33章 信用制度下の通流手段 報告大村さん

7月8日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:L.ランダル・レイ:MMT理論について   報告竹内さん

7月22日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法 報告者未定

その後 9/9, 9/23

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2020年5月8日号

*重要なお知らせ:
5月13日と5月27日に予定されていたゼミは中止し、報告をそれぞれ繰り延べいたします。

*基礎研本部から、自由大学院の各ゼミの開催を自粛するように要請があり、新型コロナ禍の情勢を鑑み、上記のように5月中のゼミは中止することにいたしました。
*今後の新型コロナ禍の行方は不明ですが、この1か月間の情勢を見て、6月10日からの再開を探っていきます。

*今後のゼミ開催の連絡は、基本的にEメールで行います。Eメールを使われていない方には、今後も「ゼミたより」をハガキで行います。
*「ゼミたより」をハガキで連絡をしている方のうち、1年以上参加されず、MLを使ってメール連絡している方には、今後はハガキ連絡を中止する予定にしています。ご理解のほどご了解ください。
*今後の予定については、大阪第三学科のホームページに掲載していますので、ご覧ください。
*今後の開催について、皆様からのご意見をお寄せください。

※今後の「ゼミたより」は、6月初めの発行となります。
※4月8日ゼミ、4月22日ゼミは中止し、今後も、5月13日ゼミ、5月27日ゼミを中止し、以下のように延期いたします。

****** ゼミ日程 *******
6月10日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第6章・第7章 報告:竹内さん

6月24日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻33章 信用制度下の通流手段 報告大村さん

7月8日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:L.ランダル・レイ:MMT理論について   報告竹内さん

7月22日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法 報告者未定

その後 9/9, 9/23

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2020年4月6日号

*重要なお知らせ:
4月中のゼミは延期いたします。4月8日、4月22日に予定していましたゼミは、それぞれ5月13日、5月27日に繰り延べいたします。
また、それ以降の予定も順次繰り延べしていきます。すでに4月4日に、大阪第三学科メーリングリストで、皆様に4月ゼミの延期をお知らせしています。報告を予定されていた方々、ご参加の皆様、ご理解いただき、よろしくお願いいたします。
*以下、今回は簡単な「ゼミたより」です。

「アベノマスク」二枚あれば国民の不安をなくせる、とは! 福島の人々は原発禍と今回のウイルス禍を重ね合わせ、人口2万人から約千人しか戻らない浪江町を視る

[第808回ゼミ報告]
3月11日のゼミは、報告者の方に急用があり欠席のため、事前討論とし、出席者で『資本論』第3巻第33章「信用制度下の通流手段」を巡って、いろいろな論点を議論しました。出席は、高島さん、川口さんと高田の3名でした。

*新型コロナ・ウイルス禍では、「三密」回避が推奨されています。当ゼミは少なくとも議論が沸騰しても「密集・密接」ではありませんが、道中はその可能性があります。皆様の出・欠席のご判断は尊重いたします。
*ゼミの開催か延期かについて、幾人かの方にご意見を伺いました。それらのご意見を元に今回の繰り延べの判断に至りました。なお、ご意見の中には、通常お休みしています8月中の開催の提案もありました。
*同じ場所で第三水曜日の昼開催の「森岡ゼミ」も5月に延期しました。
*この間、5月・6月の各学会の大会が延期されていますが、基礎研春集会は3月21・22日、福島で開催、出席しました。懇親会・エクスカーションは中止ですが、自主懇親会を行い、自主エクスカーションは数人の方とレンタカーで浪江町を訪れ、被災漁港などを案内していただきました。
*5月13日ゼミは、資本論3巻33章の範囲は報告者にお任せしていますが、その章の全部か、あるいは前半のみです。
*「ゼミたより」メール配信開始:メール配信のみ希望の方は連絡ください。
*6月10日ゼミは、MMT理論ランダル・レイ:竹内さんの報告予定。
*次回の会場は、いつもの淀屋橋道修町・アイクルの部屋です。

****** ゼミ日程 *******
※4月8日ゼミ、4月22日ゼミは、以下に延期いたします。

5月13日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第6章・第7章 報告:竹内さん

5月27日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻33章 信用制度下の通流手段 報告大村さん

6月10日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:L.ランダル・レイ:MMT理論について   報告竹内さん

6月24日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法 報告者未定

その後 7/8, 7/22, 9/9, 9/23

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2020年3月20日号

アジアから西へ感染は広がっていき、今やヨーロッパがパンデミックの中心地になってしまった。皮肉なことに中国の提唱する「一帯一路」が示しているように・・・

[第807回ゼミ報告]
アジアから西へ感染は広がっていき、今やヨーロッパがパンデミックの中心地になってしまった。皮肉なことに中国の提唱する「一帯一路」が示しているように・・・
3月11日のゼミは、萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第5章「新自由主義的景気循環の論理」を小野さんが報告のところ欠席のため、高田が報告レジュメを代読しました。第5章は1991年から2007年までのアメリカの金融政策を論じる。銀行業と証券業の兼業を認める政策がすすめられる。銀行は信用創造により架空資本を形成し、さらに銀行貸し付けを証券化する。それにより利ざや収入よりも手数料収入が大きな割合を占め、この非金利型収入はオフバランス収入として銀行利潤率を高くする。また、ベンチャー・キャピタルにより遊休貨幣資本を投資に勧誘し、そこに銀行の信用創造として深く関わるようになる。商業銀行と投資銀行の連携により膨大な架空資本が形成される。また巨大商業銀行と証券会社の戦略的連携は家計による株式投資、投資信託を増加させる。中間層の金融意識の変化により、アメリカ人の3分の2が証券投資をしていた。1990年代後半には消費ブームを起こし、金融資産を増加していく。そして2001年9・11同時多発テロの混乱に対し金融緩和で迅速に対応、新自由主義的政策からのサブプライローンによる住宅購入から住宅価格低下で金融危機へと至る。
討論では、金融危機としては2008年恐慌・リーマンショックが最大であるが、1989年のS&Lも影響が大きかった。また同時に日本ではバブル崩壊で1997年の山一証券の破綻・自主廃業、さらに北海道拓殖銀行経営破綻に続く。和歌山ではその前の1996年に阪和銀行が戦後初の業務停止命令でのち解散した。その日の朝、車で阪和銀行へ定期預金預けの道中にラジオで業務停止を聞いてビックリ、支店の前に多くの人が詰め掛けていた。リーマンショックで失業者は出たが、その後金融は復活、そこには国家支援があり、まさに国独資だ。
出席は、高島さん、川口さん、大村さんと高田の4名でした。

*この時節、新型コロナ・ウイルスで集まりにくいですが、基本的に開催します。ただし、それぞれの方の出・欠席のご判断は尊重いたします。
*3月25日ゼミは資本論3巻33章の全部か、又は前半のみです。
*「ゼミたより」メール配信開始:メール配信のみ希望の方は連絡ください。
*5月13日ゼミは、MMT理論ランダル・レイ:竹内さんの報告予定。
*次回の会場は、いつもの淀屋橋道修町・アイクルの部屋です。

****** ゼミ日程 *******
3月25日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻33章 信用制度下の通流手段 報告大村さん

4月8日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第6章・第7章 報告:竹内さん

4月22日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法 報告者未定

5月13日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
個人報告:L.ランダル・レイ:MMT理論について   報告竹内さん

その後  6/10, 6/24(アイクルの部屋) 7/8, 7/22, 9/9, 9/23

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2020年3月6日号

唐突の日本全国小中学・高校臨時休校要請、失策挽回の強権発動に保育所・学童保育は除外、至る所に混乱と戸惑い、稚拙な政策、果てはトイレットペーハー騒ぎまで

[第806回ゼミ報告]
2月26日のゼミは、マルクス『資本論』第3巻第32章「貨幣資本と現実資本3」を高田の報告で行いました。貨幣資本の蓄積は産業資本の蓄積と異なる。収入で消費されない部分・当面使用されない部分・引退資本は、貨幣資本に転化し、資本の処分権が仲介者の銀行業者に握られる。産業資本家は他人の貯蓄を自由に使用し、貨幣資本家は他人の貯蓄を自分の資本にする。貨幣資本家による自由な使用は産業資本家を搾取することである。貸付資本は貨幣の形態で実存するが、のちに貨幣に対する請求権として実存する。証券・株式の増加は投機取引を呼び、証券取引業者が貨幣市場の主役として新たな需要を作り出す。貨幣市場の集中・証券取引の中心地ロンドンでは賭博師一味が増大している。恐慌期には債務返済のため貸付資本需要が増大し利子率が最高になる。恐慌回復期には貸付資本要求・貨幣資本が生産資本・商業資本に転化する。信用収縮・逼迫期には貨幣が唯一の支払手段となる。信用貨幣の減価は幻想的で自立的定在確保のため諸商品の価値が犠牲になる、何百万の商品が犠牲になるのは資本主義的生産で不可避であり「美点」の一つである。
討論ではエンゲルスの「私の経験と一致しない」注釈は、短期の手形では利子は入り込まないことへの反論か、手形が短期でも割引利子はある、綿糸は45日手形、他では60日から90日手形も、業界により手形期日が異なる。30章から32章までの表題:1・2・3でそれぞれの章の違い・テーマは何か。産業資本を視野に現実資本の源泉を示す。恐慌論はいつもマルクスの頭に問題意識であった。貨幣資本は貸付資本・利子生み資本として運動、貨幣資本・現実資本:二つの資本の蓄積の違いが問題。ここに“いかさま師”まで登場。エコロジカル・マルクス主義、人と人の関係だけでなく、人と自然の関係を論じる、公害・環境、農業、里山資本主義、等々。
出席は、小野さん、高島さん、川口さん、大村さんと高田の5名でした。

*「ゼミたより」メール配信開始:メール配信のみ希望の方は連絡ください。
 しばらく不参加の方にメール配信のみを、追って個別にお願いします。
*3月25日ゼミは資本論3巻33章の全部か、又は前半のみです。
*5月13日ゼミは、MMT理論ランダル・レイ:竹内さんの報告予定。
*次回の会場は、いつもの淀屋橋道修町・アイクルの部屋です。

****** ゼミ日程 *******
3月11日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第5章 新自由主義論理 報告小野さん

3月25日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻33章 信用制度下の通流手段 報告大村さん

4月8日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第6章・第7章 報告:竹内さん

4月22日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻34章 通貨主義・銀行立法 報告者未定

その後 5/13, 6/10, 6/24(アイクルの部屋) 7/8, 7/22, 9/9, 9/23

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2020年2月21日号

”Diamond Princess”が”Wuhan”状態になっていたと、海外メディアから批判。対する我が国政府のCoronavirus対策会議、桜疑惑の首相は8分間、諸大臣は欠席…

[第805回ゼミ報告]
2月12日のゼミは萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第4章「新自由主義的システムの形成と経済危機」の「3金融引き締め政策とレーガン恐慌」「4金融自由化と金融危機」を松村さんの報告で行いました。通貨学派的考え方でハイパワード・マネーをコントロールすれば物価をコントロールできるのではなく、マネー・サプライは商品市場での需給において決定される。実体経済の拡張による信用需要の増加がマネー・サプライの増加につながる。レーガンは伝統的マネタリズムでインフレ退治を行った。彼の金融引締め政策と高金利からアメリカの経済恐慌が対外債務累積国に膨大な負担をもたらし国際金融恐慌を発生させた。そこで金融緩和策へと乗り移り、ハイパワード・マネーが大幅に増加した。この急速な景気回復は実質賃金の下落と経済の金融化であり、レーガンのインフレ退治はニクソン以降の新自由主義的経済政策の一環である。産業構成において金融化が決定的となった。戦後のニューディール体制が完全に破壊されたのである。商業銀行は苦境から抜け出し、消費者信用と不動産担保貸付が二大貸付分野になり、それは小売・卸売・サービス産業の展開で消費者信用が活発になったことによる。また産業企業は設備投資ではなく、借入金に依存する投機的企業買収による収益の道を選んだ。
討論では、米国は大規模な投資銀行と違い、商業銀行は州単位で小さいから倒産も多い。流動比率は今使える資金で短期貸付金の依存度とは違うのでは。産業部門間の生産構造の内容を書いていない。政策が変わる理由が詳しく書いていない。レーガンの経済政策がアメリカ経済の基本的傾向と言い切るのはどうか。レーガンとトランプは似ている、労働者の味方のふりをして、貿易では中国を敵に回し、実はウォール街向けの金融政策を行う、日本では竹中平蔵。かつてスウィージーが独占資本を内部資金として説明したが、現代の米国は非金融業が下で、金融業が上となった。それはモノづくり軽視という70年代から80年代の転換期による。
出席は、小野さん、高島さん、川口さん、松村さん、竹内さんと高田の6名でした。

*5月13日ゼミは、MMT理論の提唱者の一人であるL・ランダル・レイについて、竹内さんの報告を予定しています。
*次回の会場は、いつもの淀屋橋道修町・アイクルの部屋です。

****** ゼミ日程 *******
2月26日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻32章 貨幣資本と現実資本V 報告・高田

3月11日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第5章 新自由主義論理 報告小野さん

3月25日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻33章 信用制度下の通流手段 報告者未定

4月8日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第6章・第7章 報告竹内さん

その後 4/22, 5/13, 6/10, 6/24(アイクルの部屋)

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2020年2月7日号

1千万人の半分が逃避した都市Wuhan、チャーター機で帰国、横浜港に留まる3千人乗りクルーズ船、マスク・消毒液が品切れ。世界各国に広がるCoronavirus

[第804回ゼミ報告]
1月22日のゼミは、マルクス『資本論』第3巻第31章「貨幣資本と現実資本U」を小野さんの報告で行いました。貸付可能な貨幣資本の蓄積が資本の現実的蓄積に一致するのか、と問題を再設定した。貨幣の貸付資本への転化と資本・収入の貸付資本に転化される貨幣への転化で、資本の現実の蓄積に含むのは後者である。貸付資本の過剰が生じるのは、恐慌の後の循環開始期と好転が始まる時期である。現実の蓄積と関わらない貸付資本の増大は銀行制度の拡張・集中で起こる。貸付資本の総量は流通手段の量とは全く異なり、一部は変動する諸銀行の準備金をなす。それでも貸付可能な貨幣資本の総量は、同じ貨幣片での購買や預金への復帰で、流通している貨幣の総量と相違する。正常な貨幣資本の蓄積は商業信用の流れが停滞ない場合であるが、それ以外に新金鉱の発見による異常な金の流入がある。信用制度発展と大銀行の手中における貨幣貸付業務の集中とが、貸付可能な貨幣資本の蓄積を、現実の蓄積とは異なる形態で促進する。貸付資本の形成は、利潤のうち収入で支出されずに蓄積予定部分と、収入で支出される部分が徐々に消費され、その間は預金として銀行業者での貸付資本を形成する部分である。
討論では、全ての恐慌は資本主義的生産の衝動に対する大量の窮乏と消費制限であるが、まったく同じように現れる恐慌は二つとない。オイルショック・バブル崩壊・08恐慌。30章と違い31章のメインテーマは貸付資本へ転化する貨幣の由来と諸条件。手形裏書で信用創造するが、国債は別。生産資本のもうけが貸付資本となる場合は正常な貨幣資本の蓄積。むしろ貸付可能資本としては架空資本が重要。貨幣資本の英語 maneyed capital はどうか。内部留保は設備投資と利子生み資本へ分かれる。貨幣のもう一つの使用価値である資本の機能・搾取が大切。25章「信用と架空資本」が全体を統括している。
出席は、小野さん、高島さん、川口さん、服部さんと高田の5名でした。

*2月12日ゼミでは、萩原本の第4章後半、3節・4節を行います。
*基礎研春季研究交流集会が3月21・22日に福島市「コラッセふくしま」で行われます。翌23日は被災地視察エクスカーションもあります。22日の4学会共催シンポはメール受付が必要です。
*次回の会場は、いつもの淀屋橋道修町・アイクルの部屋です。

****** ゼミ日程 *******
2月12日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第4章 新自由主義(後半)報告松村さん

2月26日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻32章 貨幣資本と現実資本V 報告・高田

3月11日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第5章 新自由主義論理 報告者未定

3月25日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻33章 信用制度下の通流手段 報告者未定

その後 4/8, 4/22, 5/13, 6/10, 6/24(アイクルの部屋)

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2020年1月17日号

オーストラリア大陸で火災が4か月以上、北海道の面積を超える森林が焼かれたとか。日本の自衛隊が震災の恩返しに救援に。さらに中東派遣組も行先変えれば…

[第803回ゼミ報告]
1月8日のゼミは、萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第4章「新自由主義的システムの形成と経済危機」の「1.新自由主義的国際金融システムの形成」「2.インフレ激化と1974年経済恐慌」を松村さんの報告で行いました。戦後の1950年代にアメリカのドルを基軸とする固定相場制のケインズ的国際金融システムにおいてドル供給が過剰となり、ケネディ政権は「ドル防衛」のために民間資本流出と海外投資の規制を図った。しかしアメリカ企業の世界展開とともにアメリカ商業銀行の対外進出に弾みをつけ、統制にくみしない自由で独自な国際金融市場としてユーロダラー市場が発展した。 ケインズ的国際金融システムが崩壊し、新自由主義的国際金融システムが形成された。1970年代にはニクソン政権は対外投資規制を撤廃し、アメリカ多国籍企業がアメリカ商業銀行の在外支店への資本調達依存を無くした。ニクソンは1971年8月15日に金・ドル交換を停止し、統制経済に入ったが、統制が外されてからインフレが加速し、投資が増加し始め、就業労働者が増加した。労働市場の逼迫とともにストライキが活発になった。石油価格高騰で原材料・中間財価格が上がり、資本分配率が急減・利潤は減少した。利潤減少・投資減退・労働者解雇を基軸とする1974−5年の経済恐慌過程と物価水準の上昇が同時におこるスタグフレーションが生み出された。1975年に失業率は9%に上昇し1930年代の再来が予想され、フォード政権は金融緩和・刺激的経済政策をとることになった。
討論では、金ドル交換停止であってもアメリカの覇権はゆるがず、ドル体制は変わらなかったが、金なしでもOKか。スタグフレーション・スタグネーションの説明に納得できない。新自由主義はニクソンよりも前では。
出席は、小野さん、高島さん、川口さん、松村さん、竹内さんと高田の6名でした。

*2月12日ゼミでは、萩原本の第4章後半、3節・4節を行います。
*基礎研春季研究交流集会が3月21・22日に福島市「コラッセふくしま」で行われます。翌23日は被災地視察エクスカーションもあります。22日の4学会共催シンポはメール受付が必要です。
*次回の会場は、いつもの淀屋橋道修町・アイクルの部屋です。

****** ゼミ日程 *******
1月22日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻31章 貨幣資本と現実資本U 報告小野さん

2月12日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第4章 新自由主義(後半)報告松村さん

2月26日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻32章 貨幣資本と現実資本V 報告者未定

3月11日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第5章 新自由主義論理 報告者未定

その後 3/25, 4/8, 4/22, 5/13, 6/10, 6/24(アイクルの部屋)

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2020年1月3日号

正月開け新聞の第1紙面は「日産ゴーンが国外逃亡」。そう言えば昨年3月の保釈時は作業員変装姿で、今回はプライベートジェットと楽器ケース説?が話題に

[第802回ゼミ報告]
12月25日のゼミはマルクス『資本論』第3巻第30章「貨幣資本と現実資本T」を高田の報告で行いました。信用制度の困難な問題とは、本来の貨幣資本の蓄積・過剰供給が停滞貨幣と一致するのか、貨幣資本の欠乏は現実資本の欠乏・貨幣の欠乏と一致するのか、である。所有権証書は剰余価値への請求権であるが、商品として取引され、相場・賭博から銀行業者資本の大部分をなす。商業信用は手形として純然たる商業信用循環であるが、再生産過程の拡張で信用が膨張し、攪乱・信用不足で恐慌が生産・消費の不均衡で起こる。商業信用には金貸し業者の前貸しが混入し、貸付可能貨幣資本の増加は現実の資本蓄積の拡大を示さず、恐慌直後は貸付資本が大量に遊休し生産過程が縮小する。貨幣資本の増大は生産資本の増大を示さず、利子率は低下するが、繁栄と大拡張で利子率が最高限度で新たな恐慌・信用停止・再生産麻痺がおこる。貸付資本の運動と産業資本の運動は一致せず、支払い手段の不足はどんな銀行立法も役に立たず、恐慌時には利子生み資本は潜勢的な貨幣資本の属性を失い、一般的信用欠乏で株式は下落する。論点として、貨幣資本が補完的役割から離脱、自由に運動して現実資本への影響・支配を示す。資本論成立史の「恐慌の運動論」発見不破説により、恐慌が利潤率の低下とは別の仕組み、生産と消費の矛盾拡大・商人資本の存在で発生する。「緊張」の訳語は産業資本の精一杯の充用。
討論では、すべての恐慌の根拠は大衆の貧困と消費制限というが、生産の衝動か、消費の制限か、大衆の貧困であれば年中恐慌になる。「恐慌の運動論」での商人資本、商業信用の存在は原因であるのか、それとも拡大すると言えるのか。日本では資本主義の発展で商人資本の没落がある。比類なき困難とは、制度ではなく信用の中での現実資本と貨幣資本との関係を明かすことではないか。
出席は、小野さん、高島さん、川口さん、服部さん、大村さん、斎藤さんと高田の7名でした。

*1月8日ゼミでは、萩原本の第4章前半、1節・2節を行います。
*基礎研春季研究交流集会が3月21・22日に福島市「コラッセふくしま」で行われます。22日の4学会共催シンポは1月14日からのメール受付が必要です。翌23日は被災地視察エクスカーションもあります。
*次回の会場は、いつもの淀屋橋道修町・アイクルの部屋です。

****** ゼミ日程 *******
1月8日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第4章 自由主義(前半) 報告・松村さん

1月22日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻31章 貨幣資本と現実資本U 報告小野さん

2月12日(水)午後6時半〜9時   淀屋橋道修町・アイクルの部屋
萩原伸次郎『世界経済危機と資本論』第4章 新自由主義(後半)報告者未定

2月26日(水)午後6時半〜9時  淀屋橋道修町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻32章 貨幣資本と現実資本V 報告者未定

その後 3/11, 3/25, 4/8, 4/22, 5/13, 6/10, 6/24(アイクルの部屋)

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