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大阪第三学科たより
2024年
ゼミ参加者用


2025年7月18日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年7月4日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年6月20日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年6月6日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年5月23日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年5月9日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年4月18日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年4月4日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年3月21日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年3月7日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年2月21日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年2月7日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年1月17日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ
2025年1月3日号 ※大阪第三学科たより PDF版へ


2025年7月18日号

これまで名前も知らなかった政党が乱立、外国人へのデマ、SNSでフェイクが拡散、これが今の日本の現状か! さて参議院議員選挙の結果は……

[第906回ゼミ報告]
7月9日ゼミは、グレーバー『万物の黎明』第5章「いく季節もむかし」の後半(p.210~)を斎藤さんの報告で行いました。奴隷制が西海岸でつながる要素を観察できるが、古代ギリシア・ローマの家内奴隷制とは異なり、またヨーロッパ人によるプランテーション奴隷制とも異なり、アメリカ大陸の先住民では稀な制度である。奴隷は軍事的侵略の産物であることが多く、奴隷を育て上げるのは経済的に見合わない。奴隷の唯一の義務は主人の命令を正確に遂行することある。奴隷の捕獲を独自の制度とみなしていた。奴隷狩り・奴隷の家畜化は歴史上あらゆる場所で搾取される人々の共通した状況である。北西海岸では動産奴隷制が普及したが、カリフォルニアでは例外的である。北西海岸で奴隷制度が普及し、南方では奴隷制度がなかったことには、もっと説明が必要である。北西海岸の集落では世襲奴隷が人口の4分の1を占め、これは本格的な奴隷社会であり、不自由労働が地域経済を支え、貴族・平民を支えていた。奴隷制が北西海岸で普及したのは、野心的貴族が自分の自由な臣下たちを従属労働に従わせることが出来ないことに由来する。北カルフォルニアの人々は、他の集団からの暴力的広がりから自己防衛できる制度を作る必要性を自覚するようになった。世界の一部の地域、一部の時代、一部の場所で類似した社会の組織法が現れた可能性は高い。奴隷制の起源は戦争にあるが、最初はドメスティックな制度であった。歴史的にみれば、ヒエラルキーと平等は互いに補完しあう形で同時に出現する傾向にある。
討論では、中間地帯の問題として、拡大を阻止し、平等主義政治、民主的な立ち位置で、政治制度を自覚的に選んでいた。ヴェバーによれば国民はプロテスタントかカトリックか選択するもの。対してマルクスは「われわれはみずからの歴史をつくるとはいえ、自分の選択した条件のもとではない」
会場参加は川口さん・山口さん・・松村さん・高田、オンライン参加は斎藤さん・竹内さん・後藤さん・田中さんの合計8名の参加でした。

*基礎研・秋季研究大会が9月14日(日)・15日(月・祝)に、立命館大学びわこ・くさつキャンパスで開催、会場・オンラインでのご参加を!

****** ゼミ日程 ******
7月23日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『マルクス 資本論』 1編 2章 交換過程    報告・田中さん

9月10日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』6章アドニスの庭-不発の革命 報告:後藤さん

9月24日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『マルクス 資本論』第3章 貨幣または商品流通 報告者未定

その後 10/8, 10/22, 11/12, 11/26, 12/10, 12/24

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2025年7月4日号

埼玉県八潮市で1月に古い水道管の腐食で道路が陥没して水浸し。その後も各地で起るが、老朽水道管の更新費用に水道料金8割値上げ必要とも…

[第905回ゼミ報告]
6月25日ゼミは、佐々木隆治『マルクス 資本論』第1篇「商品と貨幣」第1章「商品」3・4節を高田の報告で行いました。第3節は資本論1巻の白眉でかつ最大の難所と。主役は相対的価値形態の商品と等価形態にある商品。等価物は現物形態で価値を表現し「直接的交換可能性」をもつ。等価形態の第1の独自性は、使用価値が反対物の価値の表現形態になり、「貨幣物神」が発生する根拠となる。第2の独自性は、具体的形態のまま抽象的人間労働を具現化する存在。第3の独自性は、私的労働でありながら直接抽象的人間労働で直接社会的に通用するもの。展開された価値形態から一般的価値形態へ、一般的等価物としてあらゆる商品への直接的交換可能性を持つ。さらに客観的な固定性と一般的社会的妥当性で一つの商品・貨幣として金が選ばれる。商品とは何か、商品の物神的性格がどこから・なぜ発生したのかの理解が資本主義を根本から理解に重要。その神秘的性格は「商品形態」から生まれる。生産物が商品交換で価値という力を持つが、生産物は生まれつき価値を持ち交換できると人々は考える。私的生産者が商品交換で無意識に様々な労働を、抽象的人間労働として等値する。物象化は『資本論』全体のモチーフであり、私的労働を越える生産形態・アソシエーションをマルクスは想定した。著者の文章の巧みな・面白さに接し、1巻への取り組みが変わる!
討論では、この節を「最難関」というがなかなか理解できていない。価値形態論と交換過程論での宇野と久留間の論争はどうか。「商品語」とは。ロビンソンの労働の配分、一人の人間の場合も。ソ連の計画経済、適切な配分はできたのか、過剰生産など。自由な連合体と適切な配分。資本主義社会での生活とは、戦後の1950年代、新婚で仕事が終わるのが夜の9時、やっと帰れる、休日は月2回、月の途中に「給料の中払い」があった、と。
会場参加は川口さん・山口さん・高田、オンライン参加は小野さん・斎藤さん・竹内さん・後藤さん・田中さんの合計8名の参加でした。

*基礎研・秋季研究大会が9月14日(日)・15日(月・祝)に、立命館大学びわこ・くさつキャンパスで開催、会場・オンラインでのご参加を!

****** ゼミ日程 ******
7月9日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』5章 いく季節も・・(後半) 報告・斎藤さん

7月23日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『マルクス 資本論』 1編 2章 交換過程    報告・田中さん

9月10日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』6章 アドニスの庭・不発の革命 報告者未定

その後 9/24, 10/8, 10/22, 11/12, 11/26, 12/10, 12/24

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2025年6月20日号

イスラエルがイランを攻撃、対しイランもイスラエルに反撃。常に燻り続ける中東地域、また米軍が軍事介入するか、ロシア対ウクライナが霞む!!

[第904回ゼミ報告]
6月11日ゼミは、グレーバー『万物の黎明』第5章「いく季節もむかし」の前半(~p.211)を斎藤さんの報告で行いました。農耕が始まる前、流浪する採集民の世界でなく、定住型村落・町があり、従来の考古学はそれを無視していたが、王権へと変貌しつつある巨大な住居遺跡があった。コロンブス時代のカルフォルニア先住民は何百万人も住み、そこは「地中海性気候」の肥沃な土壌であった。カルフォルニアではドングリ・松の実を主食とし、北部では水産物を主食とするという、生態学的に効率的地域であり、ここで文化的分化が考察される。「文化圏」概念が生まれたのは北アメリカでの分析からであった。モースの考察では、環太平洋全体がかつては単一の文化的交通の領域であり、一定の間隔で航海者が横断と、確信していた。19世紀以前の北アメリカ西海岸先住民の分布は世界最大の地域だが、北部海岸と南部カルフォルニアでは生態学的・文化的に大きな違いがあった。北側は動産奴隷があるが、南側は奴隷を持たない。特にカルフォルニア北西部は倹約と簡素化、浪費・娯楽を嫌い仕事を賞賛する文化で、それはマックスウェーバーによるピューリタン精神に似ている。それに対し、北西部海岸先住民は集団の祭事で富を還元し、首長は自慢好き・虚栄心で地位を競い豪華な宴を繰り広げる。この2つの文化圏の差異は何か、経済的要因か、組織的要因か、文化的観念か。この全く異なる精神・制度の問題を解くカギは、奴隷制度にある。
討論では、モースは「文化圏」を問題にしている。西海岸の北と南の違いとは。日本の縄文時代より前、環太平洋での船による文化的交流の地域としているのは重要な指摘。南北アメリカで現地人には免疫がないため、伝染病の蔓延で人口減少に。カルフォルニアは当時乾燥地帯ではなく、もっと肥沃であったのでは。ゴールドシュミットが、カルフォルニア先住民の所有制度をマックスウェーバーの「資本主義の精神」に結び付けるのには疑問。
会場参加は松村さん・川口さん・高田、オンライン参加は小野さん・斎藤さん・竹内さん・後藤さん・田中さんの合計8名の参加でした。

****** ゼミ日程 ******
6月25日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『マルクス 資本論』 1編 1章商品 3・4節  報告高田

7月9日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』5章 いく季節も・・(後半) 報告斎藤さん

7月23日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『マルクス 資本論』 1編 2章 交換過程    報告者未定

その後 9/10, 9/24, 10/8, 10/22, 11/12, 11/26, 12/10, 12/24

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2025年6月6日号

2024年に生れた子は68万8千人、出生率は1.15、団塊の世代から4分の1に減少。将来予測より15年早いと。さてマルサスの人口論は何と…

[第903回ゼミ報告]
5月28日ゼミは、佐々木隆治『マルクス 資本論』第1篇「商品と貨幣」第1章「商品」1・2節を後藤さんの報告で行いました。「なにごともはじめが難しい」この章が1巻の中で最も難しいと。巨大な商品の集まり「富」が商品の形態、資本主義社会での諸現象の根本原因。商品の有用性を使用価値とし、商品交換により「交換価値」を持つ。交換関係では使用価値は捨象され、商品は抽象的人間労働に還元され、商品の共通物として「価値」の大きさにより交換価値が決定される。ただし、価値が抽象的人間労働そのものではなく、抽象的人間労働が労働生産物の属性であること、それが『資本論』理解の重要なポイントである。資本主義社会は諸使用価値が交換され、有用労働により社会的分業が形成される。抽象的人間労働が常に価値を形成するのではなく、抽象的人間労働が対象化され、生産物の属性になったときに価値を形成し、それが価値になるのは、自立的・独立な私的労働を形成する場合であり、本格的には第4節で展開される。この前提は、労働力が商品化され資本と賃労働が交換される階級社会・資本主義的生産様式が支配的な社会である。報告者からは新しい未来社会形成で、前近代的共同体をどう考えるか、晩期マルクスが原古的共同社会の相互扶助・共同労働を論じている。
討論では、サービス労働は価値を形成するのか、価値を形成しないという従来の説に対し、飯盛信男は価値を形成するとし、また佐々木隆治も同様であり、また二宮厚美は社会的サービス労働を論じている。病院の食事と家事の食事とでは、社会的労働として後者は価値を生まない。エンゲルスは単純商品生産社会として小商品生産者の存在を論じるが、そのような段階は歴史的には言えない。他人のための使用価値は社会的使用価値でもあるが、全てが商品とはならない。江戸時代中期、農村共同体の変化があるが武士は別。
会場参加は川口さん・高田、オンライン参加は小野さん・竹内さん・後藤さん・田中さんの合計6名の参加でした。

****** ゼミ日程 ******
6月11日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』5章 いく季節もむかしのこと 報告斎藤さん

6月25日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『マルクス 資本論』 1編 1章商品 3・4節  報告者未定

7月9日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』6章 アドニスの庭      報告者未定

その後 7/23 [アイクルの部屋] 9/10, 9/24, 10/8, 10/22, 11/12, 11/26

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2025年5月23日号


「コメ」価格の高騰、備蓄米放出でも止まらず、「コメを買ったことがない・・売る程ある」と大臣発言。民衆の怒り、かつての「米騒動1918」でも。

[第902回ゼミ報告]
5月14日ゼミは、グレーバー『万物の黎明』第4章「自由民、諸文化の起源、そして私的所有の出現」を田中さんの報告で行いました。旧石器時代から人間の祖先が農業以前に世界各地での柔軟な文化的組織を作っていたが、それがどうして閉塞し、特定の個人・集団が他の人々を支配するのか。人口が増えるほど、小さな規模で生活し、長距離の移動。中石器時代に個別の「文化」から料理・服飾・儀式等を行っていた。狩猟採取民の文化圏は広大、農耕人口と結びつき、はるかに広大なテリトリー。ローカルな文化世界の出現、真の不平等をもたらしたのは農耕の発明、土地の所有権を可能にした。物質的余剰から専門技術者・戦士・司祭の登場、さらに商人・法律家・政治家、私的所有出現から「国家」の出現。最初の農耕民から最初の国家へ、約6千年の経過。真に平等社会とは、アメリカ先住民による批判、財産の不平等。女性の自立的な活動から婚姻システムへ。狩猟民と園耕民は、1日2〜4時間の「仕事」へ、中世の農奴さえ現代の労働者より労働時間は短かった。北アメリカ・日本での古代狩猟採集民の発見、社会進化を根底から覆す。巨大な土塁の跡、木・石で組み立てたモニュメント、建てられ解体された。先住民には私的所有権は認識されず、ヨーロッパからの入植者は、法的根拠で居住した人々から「土地」を奪った。アメリカ大陸に最初に定住した人間は、陸路で移住したのか、船をつくって海岸線に沿って移動したのか、海面上昇した現代、水中環境調査が進む。資源の豊富な海岸・河口での社会形成、常設の居住地、モニュメント建造、地域特有の料理。日本の縄文遺跡調査では、財宝を発見したが、奢侈品を貴族・エリートが独占した証拠はない。
討論では、平等主義的社会とあるが何が平等なのか。物質的余剰、労働時間が一日2〜4時間・週3〜5日とは短い!土地所有は農耕からか。分配、私的所有の問題。定住、所有は差別へ。真の平等主義とは。ロックの所有権、ルソー・スミスによる不平等。グレーバーからの結論は、あとから。
会場参加は川口さん・山口さん・高田、オンライン参加は小野さん・斎藤さん・竹内さん・後藤さん・田中さんの合計8名の参加でした。

****** ゼミ日程 ******
5月28日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『マルクス 資本論』 1編 1章商品 1・2節 報告後藤さん

6月11日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』5章 いく季節もむかしのこと 報告斎藤さん

6月25日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『マルクス 資本論』 1編 1章商品 3・4節 報告井貝さん

その後 7/9, 7/23, 9/10, 9/24, 10/8, 10/22, 11/12, 11/26

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2025年5月9日号

「コンクラーベ」→「根比べ?」と思いきや、早くも2日目に煙突から白い煙が上り、下馬評に反しアメリカ出身枢機卿が初めてローマ教皇に。

[第901回ゼミ報告]
4月23日ゼミは、佐々木隆治『マルクス 資本論』の「はじめに」・「人と作品」を高田の報告で行いました。マルクスの思想は20世紀の歴史・社会運動に影響力を持ち、マルクス主義を掲げる国家:ソ連・中国が生まれたが、1970年代にソ連型の行き詰まりで影響力が低下、1989年の「ベルリンの壁」崩壊からソ連・東欧の「社会主義国」が解体、資本主義の繁栄で、マルクスの理論的誤謬が指摘され、「マルクス主義者」は『資本論』を捨てた。しかしマルクスを捨てなかった知識人達は、資本主義の「終焉」研究へ、経済成長率の低下・長期低迷・99%運動・中間層空洞化・ポピュリズムに対し、「マルクス主義」ではなくマルクスその人に理論に再び注目した。マルクスの復権は、資本主義の矛盾・貧困と格差・金融恐慌・環境破壊などをマルクス自身のテキストから可能性を見出すことにある。この本は、『資本論』を「マルクス主義」でなく、マルクスのテキストとして読み、ガイドするのが目的である。『資本論』の最終目的は、近代社会の経済的運動法則を暴露し、社会の産みの苦しみを短く和らげることにある。人間は恣意的に社会を変革できないが、生産力と生産関係の矛盾から変革の可能性と条件を見出し、物質的条件が孵化したとき社会を変革できる。主流派への「経済学批判」により、商品・貨幣を自明とせず、その存在を根本から問い直し、資本主義が歴史的形成物で、異なる経済システムへの移行を問う。
討論では、前期共同体の分析は『資本論』から導き出せるのか。生産力と生産関係を経済的な還元論に陥るのではなく、そこに変革を読み取る。生産力・生産関係そして生産様式について、生産活動として人と人との関係、人のモノとの関係を生産諸関係とし、生産様式はその全体をさすのではないか。「唯物史観」はマルクスの意図とは異なるのでは。史的唯物論、あるいは唯物史観の用語はマルクスには出てこない、エンゲルスからか、誰が名付けたのか、ソ連か。向坂訳・長谷部訳・岡崎訳・「新訳」等々を話し合う。
会場参加は川口さん・山口さん・高田、オンライン参加は竹内さん・後藤さん・井貝さんの合計6名の参加でした。

****** ゼミ日程 ******
5月14日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』4章 自由民・諸文化・私的所有 田中さん

5月28日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『マルクス 資本論』 1編 1章商品 1・2節 報告後藤さん

6月11日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』5章 いく季節もむかしのこと 報告者未定

その後 6/25, 7/9, 7/23

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2025年4月18日号

第1回ゼミは1977年10月20日、それから46年6ケ月、前回ゼミで第900回達成! 第1000回まで後4年半、皆さん〜ガンバロー!

[第900回ゼミ報告]
4月9日ゼミは、グレーバー『万物の黎明』の第3章「氷河期を解凍する 鎖をつけたりはずしたり―人間政治の変幻自在な可能性」を高田の報告で行いました。人類の起源、古代ギリシア神話、創世記、天地創造。東アフリカから分散、初期人類は多様。各地に遺跡と洞窟壁画。狩猟採集民が豪華な埋葬。初期人類は我々と知的に対等。年に一度の豊作・祭りの巨大建造物、その後取り壊し。季節で大規模集団から小規模集団に分裂へ、多様な社会組織を往復し、ヒエラルキーを築いては解体してきた。イヌイット:夏は小集団、長い冬は劇的反転:大きな集会・富の共有・夫と妻の交換。グレードプレーンズ:シャイアン族・ラコタ族が大規模集落に集まりバッファロー狩り、季節が終わると小集団に分裂する。なぜ人類は単一のありように帰着したのか。大規模狂気のカーニバル、女性が男性を支配、子供政府、使用人が主人に命令。異なる社会の組織へ。メーデー:国際的な労働者の休日:元はブリテンの農民反乱の祝祭日。初期の祖先:人類の幼年期でなく、知的に対等・社会秩序・創造性・思慮深い。最も賢い類人猿・ホモサピエンスがなぜ永続的不平等なシステムを根付かせたのか。報告者から:人類は果たして進歩したのか、何万年も技術進歩のなしに生きた人類と、機械技術をもった人類
討論では、ある所の人類は道具から機械へ発展、他方では一万年以上も発展せず同じ生活をなぜ続けていたのか。マルクスはモルガンの「古代社会」へのノートで共同体の問題を考察していたが、「マルクス主義」はこれまで無視してきた。原始共同体には私有財産はなかった(エンゲルス)、と言えるのか、あったのでは。多様な社会、私有財産の起源とは。暗黒期が人々には幸せな時代とも。しかし奴隷はいたのでは。農奴は人格的支配。多様な社会、共同社会は平等、「共同体の再建」論へ、見直しが必要かどうか。
会場参加は川口さん・山口さん・高田、オンライン参加は斎藤さん・田中さん・竹内さん・後藤さんの合計7名の参加でした。

*第4週ゼミの次のテキストは、佐々木隆治『マルクス 資本論』角川選書
2018/07です。佐々木さんの資本論シリーズの第1巻解説書です。

****** ゼミ日程 ******
4月23日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『マルクス 資本論』はじめに、人と作品 報告:高田

5月14日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』4章 自由民・諸文化・私的所有 田中さん

5月28日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『マルクス 資本論』第1編 第1章 商品   報告者未定

その後 6/11, 6/25, 7/9, 7/23

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2025年4月4日号

まだまだ続く、トランプ劇場。関税で脅しを、ディールかと思いきや、相互関税は即実施と。各国株市場は下落、多国籍企業はどう対応するのか。

[第899回ゼミ報告]
3月26日ゼミは、「『マルクス資本論第3巻』著者佐々木隆治さんと語る会」を行いました。佐々木隆治さんから、『資本論第3部』執筆の経緯では、2009年に『資本論』草稿の研究から博士論文執筆へ、2018年には『マルクス 資本論』を出版し予想以上に読まれた。それ以降『資本論』第3巻(第3部)草稿の研究を本格化し、2024年に『マルクス資本論第3巻』を刊行した。その特徴は、第3部をエンゲルス版でなく、マルクスの草稿によるが、未完のため記述をより整合して記載した。第3部全体を「形象化」論と「マルクス均衡」概念を使い、価値と生産価格の関係を整理し、転形問題に対処した。第3部の意義は、資本蓄積の停滞と新自由主義と資本主義の金融化、レントすなわち労働によって生産できないものを独占による収益、そこにデジタルプラットフォーム、アルゴリズムによる富の収奪体制、これに対するエコロジー・生活インフラ等の「コモン」を巡る闘争の重要性、ここに第3部を読み解くカギがある。
参加者からの質問と回答では、「マルクス均衡」とは労働に対して経済価値が必要で、転形問題は存在しない。価値方程式に拘り続けると意味ある分析はできない。本源的蓄積は、歴史の話ではなく、マルクスは本源的蓄積とは別に資本主義の歴史を書こうとしていた。利子とレントについては、利子はレントではない、高利貸が利子生み資本と違うように、封建地代も資本主義のレントとは異なる。レント資本主義が資本主義の最終の発展形態であり、産業・商業・金融・レント以外に資本の収益の獲得方法がないからである。資本論は「一国経済論」かどうか、世界市場が捨象されているが、世界市場の中で各国ごとに編成され結合しているのが資本主義的生産様式である、等々の回答をいただいた。
会場参加は松村さん、川口さん・山口さん・竹内さん、高田、オンライン参加はゲストの佐々木隆治さん・後藤さん・田中さん・井貝さんの合計9名の参加でした。

*訂正:前号の「チュルゴー」は「18世紀の人」に訂正します

*第4週ゼミの次のテキスト推薦本を募ります。ご提案ください。

****** ゼミ日程 ******
4月9日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』3章 氷河期を解凍する  報告:高田

4月23日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
※テキスト未定:報告者未定

5月14日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』4章 自由民・諸文化・私的所有 報告者未定

その後 5/28, 6/11, 6/25, 7/9, 7/23

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2025年3月21日号

「そうか!その手があったか!」「現ナマ」もとい「札束」を配るよりも「商品券」は「生々しく」なく、それを金券ショップで現金化できるし…

[第898回ゼミ報告]
3月12日ゼミは、グレーバー『万物の黎明』の第2章「よこしまなる自由」の後半と関連本[アメリカイロコイ民主制』を竹内さんの報告で行いました。インカ帝国の究極的平等、仏社会批判へ。チュルゴーは先住民の批判を翻し、現代の社会進化論の基礎へ、狩猟者から牧畜・農耕を経て都市商業文明へ、先住民による批判の影響に対する応答としてはじまった。ヨーロッパの植民地帝国の支配は現地の進歩を加速するため、と正当化された。ルソーは懸賞論文に優勝:人類の歴史全体を制覇:自由と平等は普遍的価値か。「愚かな未開人の神話」:先史時代の人々は、社会でなにが重要か具体的な考えを持っていた。そのような社会を一様に「平等主義的」と表現しても、「平等」の観念は人類の歴史において比較的遅れて登場した。グレーバーは北米先住民の民主制が啓蒙主義に影響を与えたとしている。[アメリカイロコイ民主制』では、アメリカ建国に先鞭をつけた連合案は、イロコイの「大いなる法」を取り入れ、アメリカ独自の統治機構を編み出した。先住民社会は、ヨーロッパ人と新生アメリカ人に最善を尽くして、自然法による自治を行う生きた実例を提供した。チェロキー社会は、政府を最小限に抑える意図的な努力により個人の自由を増進すると考えた。植民地で育ったインデアンの子供は、インデアンの一族の元に帰り、インデアンに囚われ生活した白人は、白人社会に連れ戻されても、隙をみて再び森へと逃げ込み帰ってこない、という。
討論では、ルソーの自然状態の問題についてチュルゴーは18世紀の人で、ルソー+ダーウィン。ヨーロッパの文明性を正当化、それを覆す。ヨーロッパの歴史観の問い直し。ボストン茶会事件とイロコイ族との関係。人類の発達の違い、文明の発達の問題、先住民のほうが幸せ!!
会場参加は川口さん・山口さん・井貝さん・高田、オンライン参加は斎藤さん・竹内さん・田中さん・後藤さんの合計8名の参加でした。

*第4週ゼミの次のテキスト推薦本を募ります。ご提案ください。

****** ゼミ日程 ******
3月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
『資本論第3巻』著者「佐々木隆治さんと語る会」

4月9日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』3章 氷河期を解凍する  報告:高田

4月23日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
※テキスト未定

その後 5/14, 5/28, 6/11, 6/25, 7/9, 7/23

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2025年3月7日号

「カードを持っていない、何百万人の命を賭けの対象に」とトランプゲームの如く発言。「トランプゲームをしているわけではない」と反論、正論!

[第897回ゼミ報告]
2月26日ゼミは、佐々木隆治『資本論第3巻』の第7章(最終章)を竹内さんの報告で行いました。資本論体系を総括して経済的三位一体(資本=利子、土地=地代、労働―労賃)を論じる。価値を利潤・地代・労賃の形態に固定化。この生産様式が重層的な神秘化の到達点へと形象化される。剰余価値は平均利潤へ転化され、さらに企業利得と利子へと分裂、さらに土地所有による地代の収奪・骨化へと至り、神秘化は完成する。競争においては事態が転倒して現象し、三位一体の外観が観念だけでなく不動の現実となる。競争は転倒して現象し、分配関係は資本制の生産関係の裏面である。本源的蓄積により形成された社会的諸条件は、私的労働・賃労働の前提となる。物象化による権力と剰余価値生産は、資本制生産を特徴づけ、分配関係が変革され、三大階級が経済的形態で規定される。階級闘争論が「第三部結び」の予定であった。階級概念を生産手段の所有からの「所有基礎論」を批判し、生産関係の産物である経済的形態から規定すべき。階級社会に対し、アソシエートした生産者達が真の自由の国に花開く。「補論」でプラン問題にも触れた。
討論では、競争の外観として事態は転倒して現象するというが、労働者にとっては外観というより現実であり、労働者が互いに戦いあうのではなく、団結することが重要である。三大階級を所有基礎論として説いたのはソ連からの影響。封建制はヨーロッパでは農奴制として領主の農地でも働くが、日本の封建制は貢納よって人格が縛られず、農奴制ではない、と。
会場参加は川口さん・山口さん・高田、オンライン参加は斎藤さん・竹内さん・田中さん・後藤さんの合計7名の参加でした。

*『資本論第3巻』著者「佐々木隆治さんと語る会」は3月26日(水)午後
5時半〜8時、オンライン併用で行います。所員・所友の方々も参加できます。
参加希望の方は、事前にメールでお申込み下さい:
・申込締切3月18日:メールあて先:ytakada@kcn.ne.jp

*前回で佐々木『資本論第3巻』最終章終わり、3月後半は「語る会」の予定
です。その次のテキストへの推薦本を募ります。ご提案ください。

****** ゼミ日程 ******
3月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』2章(残り)と[イロコイ民主制] 報告:竹内さん

3月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
『資本論第3巻』著者「佐々木隆治さんと語る会」

4月 9日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』3章 氷河期… 4章自由民… 報告者未定

その後 4/23, 5/14, 5/28, 6/11, 6/25, 7/9, 7/23

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2025年2月21日号

積雪が5メートルに達し12年ぶりと青森から。この三連休は大雪になるとの予報も。地球の温暖化で雪の量が増える可能性があるとも、えっ?!

[第896回ゼミ報告]
2月12日ゼミは、D.グレーバー/D.W『万物の黎明』の第1章「人類の幼年期と決別する」と第2章「よこしまなる自由」の前半を竹内さんの報告で行いました。この本は、V.C.チャイルド『ヨーロッパ文明の黎明』に倣い対抗した題名である。農耕開始以前の狩猟採取民の世界は大胆な社会実験、世界最古の都市の多くが平等主義で組織された。自由・平等・民主主義の理想が「西欧的伝統」の産物であるとの考えには実際驚愕する。人間として機会の平等を実現したのは先住民社会のほうであり、社会的つながりの強さがある。先住民の異質な生活がかくも魅力的で興味をそそられる。アダム・スミス以来競争的市場交換の形態が人間の本性に根差すというが、「原始交換」で物品ははるかな教理を移動する。本書の試みは新しい世界史の基礎を築き、今日の社会的変革の可能性について、17世紀のヨーロッパの植民者とアメリカ先住民の知識人との遭遇から始める。アメリカ先住民は自由・平等・合理性の議論を行い、ヨーロッパの諸制度に一貫した独自の批判を展開した。個人的自由と政治的平等の理想は、先住アメリカ人から触発されたという。
討論では、人類は狩猟採集する小集団で「農耕革命」が起き、都市が出現し、文明国家の起源とする。しかし農業革命がない場合はどうだろう。西欧批判する先住民から「民主主義」を学ぶ。アメリカの先住民対策からナチスは学んだのでは。狩猟採取から農業へというが、農業は必ずしも安定しない。ナバホ族では、彼らに文明が入り、それからアルコール依存症が増えたとも。
会場参加は小野さん・川口さん・山口さん・高田、オンライン参加は斎藤さん・竹内さん・田中さん・後藤さんの合計8名の参加でした。

*『資本論第3巻』著者「佐々木隆治さんと語る会」は3月26日(水)午後5時半〜8時、オンライン併用で行います。所員・所友の方々も参加できます。参加希望の方は、事前にメールでお申込み下さい:
・申込締切3月18日:メールあて先:ytakada@kcn.ne.jp

*次回で佐々木『資本論第3巻』の最終章で、3月後半は「語る会」の予定です。その次のテキストへの推薦本を募ります。ご提案ください。

****** ゼミ日程 ******
2月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『資本論第3巻』7章 収入(所得)とその限界  報告:竹内さん

3月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』2章(残り)と[イロコイ民主制] 報告:竹内さん

3月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
『資本論第3巻』著者「佐々木隆治さんと語る会」

その後 4/9, 4/23, 5/14, 5/28, 6/11, 6/25, 7/9, 7/23

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2025年2月7日号

またまたトランプ旋風で世界中が驚かされる:パレスチナ自治区ガザの住民を移住させ米国が所有すると!不動産屋さんもびっくりの保養地計画が‥

[第895回ゼミ報告]
1月22日ゼミは、佐々木隆治『マルクス資本論第3巻』第6章「超過利潤の地代への転化」を田中さんの報告で行いました。地代:派生的な収入形態。土地所有の根本的変化:資本の利潤の一部を地代。近代的土地所有:自由に処分・排他的所有権。差額地代:落流の例:独占可能な自然力。差額地代T:地辺の豊度の違い、社会的生産の進歩で平準化。差額地代U:資本投下の異なる生産性。絶対地代:最劣等地に独占、資本参入阻止。近代的土地所有:商品として売買・土地価格が資本還元、転倒した形態での土地価格。労働地代:直接的な支配・隷属関係・強制労働。生産物地代:剰余価値・剰余労働の唯一の正常な形態。貨幣地代:現物形態の地代から貨幣での地代へ、商品経済の浸透、農業での資本制生産関係の形成を促進。土地の排他的独占で農業が短期的利害の経営。先進国からの化学肥料・農薬・殺虫剤で経済的収奪と物質代謝の破壊。コラム:レント資本主義:資本主義の金融化・従属。
討論では、レント資本主義が資本主義の最終発展形態とは。土地独占は一人独占、介入できない。米国の大規模農業は家族的経営。農業資本主義:種子ができない種子、モンサント。日本:地代無しの借地農業も、今日的問題。土地独占に対し現代はICTの独占。情報独占:情報の商品化:物質を離れた存在:パラダイム・アルゴリズム・ビッグデータ。デジタル封建制、テクノ封建制。産業独占→企業の談合、情報独占→一社独占:談合必要無。
会場参加は小野さん・松村さん・川口さん・山口さん・高田、オンライン参加は斎藤さん・竹内さん・田中さん・井貝さんの合計9名の参加でした。

*『資本論第3巻』著者「佐々木隆治さんと議論する会」は3月26日(水)午後5時半〜8時、オンライン併用で行います。所員・所友の方々も参加できます。参加希望の方は、事前にメールでお申込み下さい:
・申込締切3月18日:メールあて先:ytakada@kcn.ne.jp

*ゼミ参加の皆様へ:3月26日ゼミ:佐々木さんへ質問、一人一つの質問(複数可)提出、事前に佐々木さんへ質問を送るため、2月12日までに竹内さんへメールしてください:アドレス:t.102.t@juno.ocn.ne.jp

****** ゼミ日程 ******
2月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』1・2章 幼年期…・自由… 報告:竹内さん

2月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『資本論第3巻』7章 収入(所得)とその限界  報告:竹内さん

3月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』3・4章 氷河期…・私的所有… 報告者未定

その後 3/26 [アイクルの部屋], 4/9, 4/23, 5/14, 5/28, 6/11, 6/25, 7/9, 7/23

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2025年1月17日号

30年前の1月17日午前5時46分、阪神・淡路大震災、震度7。日本列島は海洋プレートの沈み込みで成長、そこに住む我らに備えあれ、と

[第894回ゼミ報告]
1月8日ゼミは、小野満さんの新著「『生産力、情報と地域、学びのダイナミズム?中小企業と市場からの視座』の感想・問答・議論・語る会」として、ゼミ参加者各人が10分ずつ感想・報告・疑問点などを語り、その後小野さんがそれぞれに回答を行い、さらに構想・執筆などの日々、著書に込めた思いなどを語っていただきました。ゼミ参加者から:個人の著書・自分史として興味深く読んだ、独占は大企業だけではない。基礎研型研究者の一人として幅広いテーマを扱い、人類史・平和論にも。生産力と情報・ネット社会の問題点と人類史、史的唯物論へ。生産力の暴走と市場経済の制御、AIロボットによる機械の自動化・新たな段階、物質代謝過程と評価能力・享受能力。地域コミュニティに中小企業がコア、未来社会につながるネットワーク、史的唯物論の見直し。人間の発達:人間はネットワークで生き、共同生活の中で発展、戦争の2つの種類:抑圧者同士の戦争と非抑圧者が抑圧者に向かう戦争。小野さんからは、生産とは何か、人類は生物として生命維持活動の一部を生産活動として発展、情報は太古の昔からあり知識伝達で生産力を発展させた、認知力で大きな進歩、定住革命による生産力の発展、資本主義社会での生産と消費の分離、工場とベッドタウンの分離・地域解体、生命に関わるサービス産業の発展、地域における中小企業のあり方:専門性での結びつき、三方よし:資本主義社会では実現できない、部分的・制限された三方よし、機能価値:デザイン・役に立ち便利、感性価値:人間の感性への訴えと安全性。虚弱児童だったが長寿へ、好きな事:目標決め努力する、等々。
会場参加は小野さん・川口さん・山口さん・高田、オンライン参加は斎藤さん・竹内さん・後藤さん・田中さん・井貝さんの合計9名の参加でした。

*2月12日からのテキストは、デヴィッド・グレーバー/D・ヴェングロウ『万物の黎明―人類史を根本からくつがえす』酒井隆史訳・光文社、2023-09、5,500円に決まりました。本文643page+参考文献55pageの大著

*『資本論第3巻』著者「佐々木隆治さんと議論する会」は3月26日(水)午後5時半〜8時、オンライン併用で行います、所内の方々もどうぞ。

****** ゼミ日程 ******
1月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『資本論第3巻』6章 超過利潤の地代への転化 報告:田中さん

2月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
グレーバー『万物の黎明』1章 人間の幼年期と決別する 報告:竹内さん

2月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『資本論第3巻』7章 収入(所得)とその限界 報告者未定

その後 3/12, 3/26 [アイクルの部屋], 4/9, 4/23, 5/14, 5/28

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2025年1月3日号

新しき年が明けた。昨年は年頭から地震が襲い、様々な災害あった。今年こそは、人々が喜び楽しみを分かち合える良い年であれと、年頭に願う…

[第893回ゼミ報告]
12月25日のゼミは、佐々木隆治『マルクス資本論第3巻』第5章「利子と企業者利得(産業利潤または商業利潤)とへの利潤の分裂。利子生み資本」を小野さんの報告で行いました。利子生み資本は産業資本・商業資本へ資本を貸し出して収益を上げるだけで、実体経済を担わず、富を収奪して利益を上げる。利子生み資本が一般的な資本形態になるのは賃労働が社会的生産の一般的形態になっているかに依存していて、その価格は需要と供給によって確定される。利潤は利子と企業利得に分割され、一方は資本所有の果実として、他方は資本機能の果実として現れる。利子生み資本で最高度の生産諸関係の転倒と物象化が現れ、資本の物神的形象と資本物神の観念が完成し、産業・商業資本が従属する。株式会社は資本主義内部での資本主義的生産様式の止揚・再転化の通過点であり、労働者による協同組合工場内部で資本と労働の対立は止揚される。信用=銀行システムは資本そのものを止揚する。
討論では、エンゲルスへの苦言があるが、文章にするだけでもエンゲルスは精一杯だったのでは。銀行制度・信用制度へのマルクスの草稿が分かりにくいのでは。ここでは、信用制度・銀行制度ではなく利子生み資本を分析対象としている。レント資本主義の立場から書いている。
会場参加は小野さん・川口さん・山口さん・高田、オンライン参加は竹内さん・後藤さん・田中さん・井貝さんの合計8名の参加でした。

*1月8日ゼミは、「小野満・新著『生産力、情報と地域、学びのダイナミズム?中小企業と市場からの視座』の感想・問答・議論・語る会」として、ゼミ参加者各人が10分、小野さんが回答5分で行い、その後構想・執筆などの日々、著書に込めた思いなどを小野さんから語っていただきます。参加者の皆さんへ:感想・質問・問題提起等、年頭からの準備よろしく

*『マルクス解体』は12月11日のゼミで終わりました。2月からの次のテキストの推薦をお願いいたします。

*『資本論第3巻』著者「佐々木隆治さんと議論する会」は3月26日(水)午後5時半〜8時、オンライン併用で行います、所内の方々もどうぞ。

****** ゼミ日程 ******
1月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
小野満・新著『生産力、情報と地域・・』の感想・問答・議論・語る会

1月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
佐々木『資本論第3巻』6章 超過利潤の地代への転化 報告:田中さん

2月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
〈テキスト未定〉

その後 2/26, 3/12, 3/26 [アイクルの部屋], 4/9, 4/23, 5/14, 5/28

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