2009年12月11日号
2009年12月4日号
2009年11月13日号
2009年11月6日号
2009年10月23日号
2009年10月9日号
2009年9月25日号
2009年9月4日号
2009年7月17日号
2009年7月3日号
2009年6月19日号
2009年6月5日号
2009年5月22日号
2009年5月8日号
2009年4月17日号
2009年4月3日号
2009年3月27日号
2009年3月6日号
2009年2月20日号
2009年1月30日号
2009年1月23日号
2009年1月9日号
2009年12月11日号
働き方ネットでの「時代はまるで資本論」の講演会。基礎研3氏の話に赤ボールペンでメモっている隣の人、一生懸命聴こうとする熱心さに感激。
[第585回ゼミ報告]
12月9日のゼミは、出版プロジェクトの報告会を行いました。最初に「住宅金融−そのマクロとミクロからの考察−」として報告しました。住宅ローンと住宅金融制度を問題として、討論では、金融の相手は一般には企業・投資家であるが、住宅金融の特徴は小市民・労働者向けにある。サブプライム問題の主眼である証券化の問題はどのように扱うのか:ここでは主題にせず脇役となる。貧困ビジネスとの関連はどうか。「実現問題」をどう扱うか。持家か貸家ということがあり、元々イギリスは貸家政策だが変わってきた。持家政策はどうか:新自由主義的政策である。現在の金融機関は金利ではなく手数料で稼ぐ、それがサブプライムでも問題になった。持家があるため生活保護に入れない場合リバースモーゲッジが検討されるべきである。報告最後のまとめ3つの問題:経済主体の読解力、住宅金融の略奪性、適応性を主題にしてほしい。
次に「生活保護の稼働能力活用要件」として報告しました。今回は生活保護の問題にしぼって、討論では、稼働能力活用要件の取り扱いは93年頃と現在は違うのか:同じである。生活保護が受給できるかどうかは世論の影響をうけている。一人で申請にいかず、法律に詳しい人が付いていく。受給の有無は自治体の財政問題がネックになっている。訴訟をとりあげて判例を分析対象にしているが、これを書く場合に経済学的な切り口・落とし所はどうなるか:法律論にならないで、労働問題・社会政策問題として、雇用危機との関連で書いていく。
*12月の後半ゼミは都合により、第3週の12月16日です。
*出版プロジェクト一日合宿・初稿報告会を来年1月9日に関目・城北学習センターで行います。時間は午後1時より夜9時ごろまで。当日は各報告者の初稿原稿を持ち寄り、内容報告をお願いします。森岡先生出席決定。
*2月以降の前半ゼミを、このまま出版プロジェクト報告続けるのか、新テキストにするかは、1月9日、あるいは1月13日に決めます。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
12月16日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第3編までを振り返って
1月9日(土)午後1時〜夜9時 関目・城北学習センター
出版プロジェクト一日合宿・初稿報告会
1月13日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告
1月27日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第10章相対的剰余価値の概念
2月10日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
内容未定:出版プロジェクト報告 または 新テキスト
その後は 2/24(場所未定)、3/10(場所未定)、3/24(同)
2009年12月4日号
経済理論学会最終日、今次リーマン恐慌の原因について学会挙げての解明をと伊藤誠会員が呼びかけた。息も切らせず「ドバイ・ショック」が勃発。
[第584回ゼミ報告]
11月18日のゼミはマルクス『資本論』1巻第9章「剰余価値の率と総量」をおこないました。剰余価値の総量に関する3つの法則(可変資本に剰余価値率を掛けたもの、可変資本の削減と剰余価値率の引き上げ、可変資本の大きさに比例)は外観上の経験と矛盾していて、中間項が必要、人口増大と労働日延長の限界があり、この法則は絶対的剰余価値だけにあてはまる。貨幣がどんな任意の額でも資本に転化できない。貨幣所有者は労働者総数のある制限を越えるときに資本家に転化する。量から質への転化。それには国家補助金、法定独占権等が関わっている。ここで生産内部での労働に対する指揮権が労働日の延長に見られるように確立され、価値増殖からの考察により、生産手段を他人の労働および剰余価値に対する法的・強制的権原に転化させる。討論では、何をもって資本家階級というのか、搾取にもとづいて生活できる人、自ら働かない、4人以上の労働者、働く生産者階級とも。商品→貨幣→資本の道、可変資本が中心課題:主客が転倒、外観と本質、弁証法が語られる。「法律的権原」で法律的がいるのか。繊維産業を有機的構成の高いものとしているが今では低いものになっている。3つの法則から次に有機的構成の問題へすすむ。夜間の休止を純損失と捉え夜間労働へといくことに権力・権原の問題がある。ここでは直接ヘーゲルが取り上げられ量から質への転化とその「節点」臨界点が弁証法として語られる。否定から肯定へ、ヘーゲルの限界、マルクスは再び否定へ。
*12月の後半ゼミは都合により、第3週の12月16日です。
*出版プロジェクト一日合宿・初稿報告会を来年1月9日に関目・城北学習センターで行います。時間は午後1時より夜9時ごろまで。当日は各報告者の初稿原稿を持ち寄り、内容報告をお願いします。森岡先生出席決定。
*秋のハイキングは11月28日に奈良・談山神社から聖林寺に行きました。少し寒い秋紅葉の中、飛鳥の時を思い描き、十一面観音菩薩のしなやかさに感動。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
12月9日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告
12月16日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第3編までを振り返って
1月9日(土)午後1時〜夜9時 関目・城北学習センター
出版プロジェクト一日合宿・初稿報告会
1月13日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
内容未定:出版プロジェクト又は新テキスト
1月27日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第10章相対的剰余価値の概念
その後は 2/10(天六)、2/24(場所未定)、3/10(場所未定)
2009年11月13日号
ドミノ倒し・ベルリンの壁崩壊から20年、その1989年の8月にドイツにいた私達には、その3ヶ月後に壁が無くなるとは予想もできなかった。
[第583回ゼミ報告]
11月11日のゼミは、出版プロジェクト報告会でした。
最初に「雇用・労働に関する企業の社会的責任」として原稿のできている「まえがき」と「W市民社会と労働CSR」「おわりに−政治変革をめざして」を報告されました。「企業の社会的責任は何よりも雇用・労働に関する経営者の責任である」との立場から、企業は労働者の生命維持・再生産に責任を持つ組織であると同時に地域の繁栄に寄与することなしに持続的な存続は不可能である。労働組合でも企業内ではなくローカルユニオンが出てきている。市民の運動と労働者の闘いが結びつき、人間らしい社会実現へ向かう。討論では、市民社会の概念はどうか、市民運動の言葉と関連する。ポートフォリオの言葉の使い方は。ディーセントな雇用とはどうか、雇用と労働をどう概念付けるか、地域社会ではどうか。
続いて、「派遣労働者と派遣会社の実態をみる」として、労働者派遣法99年改正に米国の年次要望96年が関係していること、また最後に当面の対策として、リビングウェッジ運動、均等待遇、最低賃金が重要であり、すでに製造業派遣が法改正で禁止されるかもということを先取りして大企業は再び請負に戻しており、製造業派遣の派遣会社も減っている。討論では、大企業とアメリカというキーワードでくくれる。官製ワーキングプア、派遣先である大企業の問題を追及すべきである。
また、各章のスケルトンが提出されました
*11月・12月の後半ゼミは都合により、第3週の11月18日、12月16日です。
*秋のハイキングは11月28日(土)、行き先は奈良・談山神社に決まりました。集合は10時半、桜井駅南口バス乗り場。バス10時45分発。近鉄急行:上本町駅9:35→桜井駅10:19 上本町駅9:53→桜井駅10:38
*出版プロジェクト一日合宿・初稿報告会を来年1月9日に関目・城北学習センターで行います。時間は午後1時より夜9時ごろまで。当日は各報告者の初稿原稿を持ち寄り、内容報告をお願いします。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
11月18日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第9章剰余価値の率と総量
12月9日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告
12月16日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第3編までを振り返って
1月9日(土)午後1時〜夜9時 関目・城北学習センター
出版プロジェクト一日合宿・初稿報告会
その後は 1/13(天六)、1/27(天六)、2/10(天六)
2009年11月6日号
最近刊『マルクス自身による資本論入門』のあとがきで、訳者の大谷禎之介先生は現代の労働者分析の本として我々『格差社会の構造』を推薦さる!
[第582回ゼミ報告]
10月28日のゼミはマルクス『資本論』1巻第8章「労働日」の第5節〜第7節まで、「標準労働日のための闘争」の各節を行いました。労働日とは24時間からわずか休憩時間を差し引いたもので、労働力の正常な維持と再生産ができないまでに延長された。標準労働日の確立は資本家と労働者の数世紀にわたる闘争の成果であるが、当初は強制的に延長しようとした。大工業の発展は昼夜の概念を取っ払った。工場法による制限と工場監督官に対し資本はリレー制など様々な抵抗を行った。当初子供、婦人に対する制限であったが、やっと1853年にすべての労働者への労働日規制が行われた。工場法がフランスで、また北アメリカ合衆国では8時間労働の運動として行われた。商品所有者として相対する資本と労働は、生産過程に入ったとたんに違うものになり、なんらの自由がなくなる。階級として労働者は結集してこれを阻止する社会的手段を奪取しなればならない。標準労働日により労働者の販売する時間が明瞭になる。その後の工場法の歴史を見る。
討論では、現代の派遣労働者の同じ問題:長時間労働へと署名強要が書かれている。穀物法・チャーチスト・イギリス労働運動との関係はどうか。工場監督官は何故資本を告訴までにいくのか、彼らの階層は。旧地主階層、貴族・官僚と資本の対立か。開明的な資本家はいる、例:ソニーの盛田。個別資本と社会全体から見たときのジレンマはあるはず。労働者の団結、徒党を組むこと、奪い取る、と表現し、マルクスはつつましやかな"大憲章"ではあっても国家による強制、工場立法を評価している。
*11月・12月の後半ゼミは都合により、第3週の11月18日、12月16日です。
*秋のハイキングは11月28日(土)、行き先は奈良・談山神社に決まりました。集合は10時半、桜井駅南口バス乗り場。バス10時45分発。近鉄急行:上本町駅9:35→桜井駅10:19 上本町駅9:53→桜井駅10:38
*出版プロジェクトの各執筆者の方々は、11月11日までに各章のスケルトン(章内それぞれの節のキーワード・図表の内容、章全体の内容説明、主要参考文献を記載)を提出していください。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
11月11日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告
11月18日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第9章剰余価値の率と総量
12月9日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告
12月16日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第3編までを振り返って
その後は 1/13(天六)、1/27(天六)、2/10(場所未定)
2009年10月23日号
新型インフルエンザが全国で流行拡大、わが社も入室に殺菌剤で手の消毒。マスクをする人は少なし、春のあのマスク姿は何だったのだろうか。
[第581回ゼミ報告]
10月14日のゼミは出版プロジェクト報告でした。「パートタイム労働者の基幹労働力化と内部構成の変化」と題して、11月の経済理論学会向け報告要旨で報告がありました。雇用がこの間短時間化・パート化・非正規化され、2003年以降の景気拡大期での産業別雇用構造の変化によりそれが促され、パートタイム労働者の基幹労働力化がおこなわれた。討論では、内部構成の変化とは何か:男女内、産業間、労働者間の3つを絡めている。特にここで強調したいことは何か:パートの基幹労働力化を強調したい。日経連の「新時代」について、その報告に関わった企業のその後の結果はどうであったのか、それ以外の企業の結果はどうであったのか、積極的な企業と消極的な企業があったはず。職場では正社員よりもパート、派遣の方が仕事を良く知っていることがある。
続いて、「世界市場における競争と日本の労働者」と題して報告ありました。すでに全体が文書になっています。資本主義の世界市場化とそれにともなう先進国労働者と後進国労働者の競争の問題はマルクス以来指摘され、金融のグローバル化とICT技術が競争を決定的にし、日本の労働者は途上国の労働者と雇用における競争関係に入った。しかし直接対峙する産業分野と海外移転できない産業がある。討論では、何の競争なのか、商品市場なのか、労働市場なのか。現代資本主義の特徴を変動相場制とICT化というが、労働者の競争が第三の特徴になるのかどうか。前半は簡単にして第4節を主題にして膨らましてはどうか。空洞化の問題はどうか。公務労働者はどうか。
*11月・12月の後半ゼミは都合により、第3週の11月18日、12月16日です。
*秋のハイキングは11月28日(土)、行き先は奈良・談山神社に決まりました。集合は10時半、桜井駅南口バス乗り場。バス10時45分発。近鉄急行:上本町駅9:35→桜井駅10:19 上本町駅9:53→桜井駅10:38
*出版プロジェクトの各執筆者の方々は、11月11日までに各章のスケルトン(章内それぞれの節のキーワード・図表の内容、章全体の内容説明、主要参考文献を記載)を提出していください。
*次回の会場は関目・城北学習センターです、お間違えのないように。
****** ゼミ日程 *******
10月28日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻第8章労働日 5節〜7節
11月11日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告
11月18日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第9章剰余価値の率と総量
12月9日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告
その後は12/16(天六:資本論)、1/13(天六)
2009年10月9日号
台風が日本列島を縦断。一瞬にして走り去った。インフルエンザはじわじわ。さて日本経済はリーマンショックという台風後、復旧のめどがたたず。
[第580回ゼミ報告]
9月30日のゼミは、マルクス『資本論』1巻第8章労働日の第1節〜4節を行いました。労働力の価値はその生産に必要な労働時間によって規定され、労働日は必要労働時間と剰余労働時間からなる。労働日は可変量であり、労働力の肉体的と精神的な限界があるが、資本家は最大限まで伸ばそうとする。労働日の標準化と限界をめぐる闘争は階級間の闘争として現れる。工場法は国家の側からの資本に対する制御であり、工場主たちは時間を掠め取る。児童が奴隷状態におかれ長時間労働が住民の退化を生み出し、夜間労働が労働者を短命にする。資本家が24時間労働を必要とするのは生産手段が剰余労働を吸収しないという消極的損失のためであり、交代制で実現する。
討論では、第4節にある夜間労働は決して昔の話ではなくトヨタ過労死裁判にみられるように現在も続いている。労働時間に対して生活時間を別に考えた人はマルクス以前にはない。強力(Gwalt),権力(Macht),闘争(Kampf)
の関係はどうか。第1節の中で「資本はすでに死んだ労働であって、この労働は吸血鬼のようにただ生きている労働の吸収によってのみ活気づき、そしてそれを吸収すればするほどますます活気づくのである」という箇所は資本の姿を妙実にあらわしていて、暗記してしまったほどだ。第2節の最後、「ここでは労働者は、人格化された労働時間以上のなにものでもない。すべての個人的区別は、「全時間工」と「半時間工」との区別に帰着する」という言葉が、第1節の「彼はただ人格化された資本にすぎない」と対比できる。この章がこれまでの理論的な叙述と違い、実証的に書かれていることに異論があるが、エンゲルスの「労働者の状態」にはじまった研究の成果がここにある。必要労働時間に子供を育てる時間を含めるか。育児労働・家事労働が必要労働になる。必要労働を資本家の下での時間にするか、人間生活そのものか。家事労働は消費の問題でもある。有用性と効用と使用価値の言葉がここで使われている。
*11月の後半ゼミは都合により、第3週の11月18日です。
*秋のハイキングを11月28日に予定しています。行き先は、桜井・談山神社あるいは加茂・浄瑠璃寺、岩船寺が候補です。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
10月14日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告
10月28日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻第8章労働日 5節〜7節
11月11日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告
11月18日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第9章剰余価値の率と総量
その後は12/9(天六)、12/16(天六)
2009年9月25日号
基礎研大会2日目「金融危機への理論的接近」で資本主義経済の利潤率低下と金融資本の膨張の論に、わが年金基金の利回り低下と赤字に思いを馳せる。
[第579回ゼミ報告]
9月9日のゼミは、出版プロジェクトの報告会で、当初の予定を変更、急遽未来社会論の執筆経過を報告しました。「未来社会論における株式会社の現状と可能性」と題して7月の当ゼミでの報告後に、8月末に提出した第1次稿を大西先生からの指摘を踏まえて書き直し中。基本的な用語として「公的な」を「社会的な」に改めたこと、重要な要点「所有とは決定である」という置塩説に依拠したことを話しました。討論では、未来社会をみるに、集団化に疑問があり生産が各個人のものになる、各個人で発電するということで大型化に疑問あり、また未来社会を共同所有というが無所有ではないか。株式会社の社会化で資本の側だけでなく労働の社会化の面も必要、労働そのものの変化と労働組合の問題がある、労働者の代表が経営にはいるドイツの例が参考になる。社会的規制と従業員による規制は別ではないか。基幹産業がどうなるか、協同組合での積極的止揚と株式会社での消極的止揚。税務署は過去のデータ、銀行は現在データ。市民社会による規制と労働の側からの規制との両輪。労働者による経営、など等。
*次回のゼミは9月30日です。9月23日が連休で変更しました。
*9月以降もそのまま出版プロジェクト報告会を続行。初稿締切12月末。
*出版プロジェクト合宿を9月5・6日関西大学恭仁山荘で行ないました。
「雇用の不安定化と失業時生活保障−セーフテイネットの重層的構築」
「製造業におけるパートタイム労働の動向と内部構成の変化」
「派遣会社と派遣先にみる人材派遣」
「雇用・労働と企業の社会的責任」
「住宅金融−そのミクロとマクロを超えて」
「日本の労働者と新興国の労働者の競争と連帯」
「法人税の実効税率と企業の海外進出−経団連税制提言批判」
「現在資本主義の逆流と転換」
初稿は今年12月に。他3名も参加へ。
後、笠置山できじ料理を食べ、山頂を散策し、懐かしい駅からディーゼルカーで帰宅。
*基礎研研究大会の分科会(9月12日)で2名が報告。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
9月30日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第8章労働日 1節〜4節
10月14日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告(報告者未定)
10月28日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻第8章労働日 5節〜7節
その後は11/11(天六)、11/18(天六)、12/9(天六),12/16
[一番上に]
2009年9月4日号
オーストラリア紙が選挙結果を明治維新や戦後復興に並ぶ大きな変革と報じた。変化を選挙民は選択した。さて大変革となることができるかどうか、
[第578回ゼミ報告]
7月22日のゼミはマルクス『資本論』1巻第7章「剰余価値率」を行いました。前貸資本Cの増殖分は生産の価値総額を超える超過分として現れる。しかし過程を純粋に分析するためには不変資本C=0として可変量を計算する。ここでの困難は不変な価値から自己増殖するという可変資本の矛盾であり、それは資本主義生産の内在する矛盾である。可変資本の比率的増殖・剰余価値の比率的大きさを剰余価値率と名づける。剰余価値率は剰余価値の可変資本に対する比であり、資本による労働力の、資本家による労働者への搾取度の正確な表現である。労働日のうち可変資本部分の再生産が行われる部分を必要労働時間とし、支出される労働を必要労働、必要労働を超える部分を剰余労働・剰余労働時間と名づける。生産諸手段が含まれている労働だけを表現する生産物と、生産過程で付け加えられた必要労働だけを表現するものと最後の剰余労働とに分解される。シーニアの最後の一時間に対しどの時間であろうとも必要労働と剰余労働が含まれている。剰余価値を表している生産物の部分を剰余生産物と名づける。
討論では、現在の剰余価値率はどのくらいであろうか。戸田慎太郎氏は282%、泉弘志氏(※小泉宏氏から訂正)は400%と。不変資本をゼロにする論理は純粋に考察するため。なぜゼロにするのかわからない:使用価値に対する価値の観点から出てくる。価値生産物に対して価値移転と価値増殖の関係が搾取を捕らえるのに必要。剰余価値率に対して搾取度、搾取率の方が階級対立がはっきりする。国際会計基準のなかで減損会計はシーニアの一時間と同じ論理である。
*9月以降もそのまま出版プロジェクト報告会を続けます。
*出版プロジェクト合宿を9月5日(土)・6日(日)関西大学恭仁山荘(木津川市加茂町)で行ないます。JR加茂駅午後1時集合です。
*9月12日の基礎研研究大会(大阪経済大学)で出版プロジェクト関連の分科会を催します。
*9月23日のゼミは連休に当たりますので、翌週9月30日に変更します。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
9月9日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告 住宅金融−そのマクロとミクロ
9月30日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第8章労働日 1節〜4節 報告高橋さん
10月14日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告(報告者未定)
その後は10/28(場所未定:5〜7節)、11/11、11/18
[一番上に]
2009年7月17日号
政治劇のはじまり、はじまり。誰が親分でどこが一番になるか。決める国民から不信感の劇。劇といえば、資本論の劇。自らの時代を生きた人が語る。
[第577回ゼミ報告]
7月8日のゼミは出版プロジェクト報告で、報告しました。
@「未来社会論における株式会社の現状と可能性」は基礎研未来社会論のためのもの。未来社会へ企業という組織が進むには現在の株式会社制度を無視できず、現実の株式会社にどのような可能性があるか、公的民営企業として法規制・許認可・徴税機関、金融機関との関係、公開性・社会的責任から探る。さらに公的な投資育成会社・従業員持ち株会が公的性をもたすようになる。そこに働いている人達がその企業を如何に自分のものであり、かつみんなの物であるか、と思えるか。討論では、「公企業」という概念は既に使っているので注意。国家の方向性が問題、市民からの規制も必要。株による決定権の問題。他の執筆者と視点が違うのでは。
A「派遣会社と派遣先にみる人材派遣の実像」はこのゼミの出版プロジェクトへのもの。構成では派遣法の問題、派遣会社の分析、派遣先である製造会社での実態、の3点を論じて、本当に派遣労働を良くするにどうするか、と締めくくる。派遣法そのものは労働基準法等の法精神に背き、法の下の平等・均等待遇を踏みにじっている。派遣会社の企業分析により、如何に利益を上げているか、机と電話で出来る商売の実態を示すとともに、製造業への業務請負(偽装派遣)から派遣へ転換した会社が違法体質を脱しきれずに業務停止・廃業へと進んだことを描く。何故雇用を保証できないかを生産の不安定さからの人事管理の難しさにあるが、働く人がいないと企業は成り立つことができない。実際の資料を使い、正規従業員と派遣を使う場合の費用比較を行い、実際ほんの少し安上がりになるが、不良品が出れば、儲けは吹っ飛んでしまう。討論では、派遣法での日米協議の影響、経済外的強制の問題、収奪。
*4月からの出版プロジェクト報告会はひと回りしました。9月9日のゼミはそのまま出版プロジェクト報告会を続けるのか、通常の現代物のテキストに戻すのか、次回のゼミで決めます。テキストの場合は候補本を持参。
*出版プロジェクト合宿を9月5日(土)・6日(日)関西大学恭仁山荘(木津川市加茂町)で行ないます。時間等の詳細は次回ゼミで決めます。
*9月12・13日の基礎研研究大会(大阪経済大学)で出版プロジェクト関連の分科会を催します。報告者(2名以上)を募集しています。
*9月23日のゼミは連休に当たりますので、翌週9月30日に変更します。
*次回の会場は関目・城北学習センターです。
****** ゼミ日程 *******
7月22日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻第7章 剰余価値率
9月9日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告(報告者未定)または 現代物テキスト 未定
9月30日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第8章 労働日
その後は10/14(場所未定)、10/28(場所未定)、11/11
[一番上に]
2009年7月3日号
うそはつくな、と子供のころに教えられた。もうバレテしまったうそ、バレテもうそをつく大人、それも日本のスポークスマンのうそ。米核持込の密約
[第576回ゼミ報告]
6月24日のゼミは、マルクス『資本論』第1巻第6章「不変資本と可変資本」を行ないました。労働過程における労働は、1)新たな価値の付加、2)生産諸手段の価値の生産物への移転、ということを行なうが、それは一度の労働で二つの結果を生み出すのであり、労働の二面性から説明される。生産性の変動で移転される価値量は変動するが、付加される価値量は変わらない。価値は一つの使用価値のなかにのみ存在し、使用価値がなくなれば価値もなくなる。燃料・消耗品等は形態を変えて移転されるが、固定資産は自立的形態を保持して部分的に移転される。これに対して労働力は合目的的活動によって付加価値・新価値を形成する。この価値はその過程で生じた唯一の本来的価値である。労働力の価値を超える超過分が剰余価値として作り出される。ここでマルクスは、不変資本と可変資本を定義し、前者を生産過程で価値の大きさを変えないもの:生産諸手段、後者を剰余価値を生み出すもの:労働力、として規定した。
討論では、ここでは固定資本・流動資本の用語が出てこず、古典派批判が手控えられている。価値の移転の問題を強調している。不変・可変は価値の問題である。「つけ加え」と「移転」、特に生産性・価値変動を論じている。現実では価値どおりでなく、大幅な減価がある。価値の変動では普通の商品の場合と証券・土地とは別に考えることが必要。金融とは労働の搾取、ピンハネ:戦時国債、植民地企業。資本の有機的構成を早くも予告している。可変資本を社会的必要な労働時間で計っている。この時代は「・・原理」という本が多い。経営学は「学」となりうるのか。批判的経営学、組織、管理論。
*4月から第2週のゼミは、当分の間は、出版プロジェクトの報告会となります。次回7月8日は、高田の予定です(二題報告します)。
*出版プロジェクト合宿を9月5日(土)・6日(日)関西大学恭仁山荘(木津川市加茂町)で行ないます。詳細はおって決めます。
*9月23日のゼミは連休に当たりますので、翌週9月30日に変更します。
*次回の会場は関目・城北学習センターです。
****** ゼミ日程 *******
7月8日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
出版プロジェクト報告: 高田報告:以下の二題
@未来社会論における株式会社の現状と可能性
A派遣会社と派遣先にみる人材派遣の実像
7月22日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻第7章 剰余価値率 報告者未定
9月9日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告: 報告者未定(2名)
9月30日(水)午後6時半〜9時 場所未定
マルクス『資本論』1巻第8章 労働日 報告者未定
その後は10/14(場所未定)、10/28(場所未定)、11/11
2009年6月19日号
景気は底を打ったと政府が宣言。巷ではまだまだ疑心暗鬼。発表する大臣の声は弱し。首相の支持率は底を打ったのかどうか、そちらがもっと心配。
[第575回ゼミ報告]
6月10日のゼミは、出版プロジェクト報告で、「非正規雇用と社会保障−雇用・失業問題と生活保障」と、「パートタイム労働者の基幹労働力化と業務の標準化」を行ないました。 ・雇用情勢の悪化により雇用の喪失が即生存の危機へと進むことから、雇用を守る社会的責任が企業にはある。失業時の生活保障としての雇用保険を消極的労働政策とするならば、職業教育訓練による雇用促進を積極的労働政策となる。雇用保険は非正規雇用者を排除してさらに社会保険料も払えない無保険者を作り出す。雇用・労働条件の下支え機能が働かず、ますます不安定な雇用・劣悪な労働条件の仕事につかざるをえない。短時間労働者への雇用保険の拡充、失業扶助制度の拡大により、雇用保障と住宅保障が雇用の不安定化とハウジングプアへの対抗となりうる。討論では、非正規の増加に社会保障制度が追いついていない。社会保険か、社会保障か。企業の社会的責任を新しい時代のあり方として確立する必要。新機軸は? ・パートタイム労働の内部化について、これまでは小売業、なかでもスーパーマーケットのパート研究に集中してきたが、実情は生産工程・労務作業者が女性パートが一番多い職業分類であって、そこに目をむけるべきである。また内部化では正社員の職務にどこまで接近しているかに偏り、下位職務者としての問題が置き去りにされていた。縁辺労働力として雇用のバッファーとして不安的雇用労働者として研究されてきたが、そこには労働力の女性化の概念としてジェンダー視点から女性パート労働者が雇用のバッファーだけでなく、雇用の隔離機能や代替機能といった機能が新たに付加されるべきである。討論では、絶対数で製造業はどうか。基幹労働力化とIT化との関連はどうか。
*4月から第2週のゼミは、当分の間は、出版プロジェクトの報告会となります。次回7月8日の予定です(二題報告します)。
*出版プロジェクトの初稿のための合宿を9月5日(土)・6日(日)に行ないます。場所は未定です。
*9月23日のゼミは連休に当たりますので、翌週9月30日に変更します。
*次回の会場は関目・城北学習センターです。
****** ゼミ日程 *******
6月24日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻第6章 不変資本と可変資本
7月8日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
出版プロジェクト報告: @株式会社社会主義、A派遣労働
7月22日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻第7章 剰余価値率
9月9日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告: 報告者未定(2名)
その後は9/30(場所未定)、10/14(場所未定)、10/28
[一番上に]
2009年6月5日号
人と違う姿をしているだけで、注目の的になる。マスクをしていなければいやな顔をされ、一週間後には反対にマスクをしているほうが疑われ。
[第574回ゼミ報告]
5月27日のゼミは、マルクス『資本論』1巻第5章「労働過程と価値増殖過程」を行ないました。労働過程はどんな社会的形態にかかわりなく考察される。ここでマルクスの労働観が示される。労働は人間と自然との過程であり、自然に働きかけながら自分自身を変化させる。どんな労働手段でつくられるかで経済的時代が区別される。生きた労働が過去の労働の生産物を維持し実現させる。労働過程は使用価値をつくるための合目的活動であり、人間と自然との物質代謝の条件でもある。しかしそれはまた資本家による労働力の消費過程であり、生産物は資本家のものである。生産過程は労働過程と価値増殖過程の統一である。価値形成過程としてはどんな生産的労働も社会的必要時間で計られる。剰余価値はどのようにして生まれるのか。労働力の価値と労働過程での労働力の価値増殖とは違う量である。過去の労働を維持すると同時に2倍の日価値の労働を要求することによって資本家は貨幣を資本に転化した。貨幣の資本への転化は流通部面のなかでおこなわれ、そこでは行なわれない。媒介するだけで、価値増殖過程を準備する。討論では、労働手段の発展が社会の発展、すなわち技術から時代区分をすることはどうか、労働者の再生産のための消費、生活手段もそれぞれの時代区分にかかわってくるのではないか。生産手段の発展により生活手段の発達があるのではないか。レーニンのロシアにおける資本主義の発達をみると、かれは技術指導主義に異議を唱えている。「生きた労働」「死んだ労働(過去の労働)」はマルクスがはじめて使った。人間発達の記述がある。貨幣の資本への転化は、意外と簡単な手品であった。これはマルクスの説明は簡単だが、6章以後にくわしく考察される。土地を一般的労働手段としていることが、社会的資本として直接はいらない。
*4月から第2週のゼミは、当分の間は、出版プロジェクトの報告会となります。次回は6月10日です。
*出版プロジェクトの初稿のための合宿を8月終わりか9月初めに予定。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
6月10日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告::パートタイム労働者の基幹労働力化・・
:格差・貧困の拡大と日本型生活保障・・
6月24日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻第6章 不変資本と可変資本
7月8日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
出版プロジェクト報告:
7月22日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻第7章 剰余価値率
その後は9/9(場所未定)、9/23(場所未定)、10/14(場所未定)
[一番上に]
2009年5月22日号
ポスト冷戦研をポスト・アメリカ研にいう意見まで飛び出て、活発な議論が行なわれた。活字で見た人たちが議論白熱。東京での基礎研との共催。
第573回ゼミ報告]
5月13日のゼミは、出版プロジェクト報告会を行ない、「経団連の法人税引き下げ要求への批判」と、「日本の労働者と途上国(新興国)の労働者との競合−空洞化とその対応−」が報告されました。
経団連がグローバル化への税制上の対応として法人税実効税率の引き下げが必須条件と訴えていることに対して、日本の税率が高いから投資が日本に向かわず海外に向かうとの主張は、必ずしも税率の低い国へ投資が行なわれるとは限らないとする。これを立証するために、海外立地論、海外直接投資の研究等をみていく。討論では、論述の内容を海外進出との関連にしぼる、新自由主義の政策の一環として企業税率引き下げをみる視点が大切、中小企業の問題はどうなのか、進出先市場対逆輸入の問題点、章立てをどのようにするか、など出された。
格差社会と貧困の根源にあるのは、労働法規の改悪、労働運動の弱体化、その背後にある経済的要因であるとし、特に先進国の労働者と途上国の労働者との競合が問題となる。資本論の時代、帝国主義論の時代を経て、金融資本と金融寡頭制にはいると、それまでの資本の輸出は多国籍企業による資本輸出となり、特に東アジアの発展により先進国と同じような生産性の高く賃金が低い労働者が多数出現する。特にIT技術の発展が重要である。国内産業の空洞化が生じることにたいして、国内の雇用を守れという運動が現われる。国内に残す産業と海外に移転できない産業、外国人労働者にたよる産業もある。労働が過密化されるが、長期的に労働者を痛めつけて産業の発展はなく、熟練の継承等が問題となる。討論では、繊維産業は日本に残らなくて良いのか、海外進出で本当に日本での労働者の雇用が減ったのか。何において競合しているのか、労働者サイドからの問題提起があってもよい。
*4月から第2週のゼミは、当分の間は、出版プロジェクトの報告会となります。次回は6月10日です。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
5月27日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第5章労働過程と価値増殖過程
6月10日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告::パートタイム労働者の基幹労働力化・・
:格差・貧困の拡大と日本型生活保障・・
6月24日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻第5章(続き)
7月8日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
出版プロジェクト報告:)
その後は7/22(関目・城北)、9/9(場所未定)
[一番上に]
2009年5月8日号
ハンブルクからベルリンまでICEで2時間、帰りは車に乗せてもらってアウトバーンを疾走、でも所々百キロスピード制限もあり、緑の丘陵を満喫。
[第572回ゼミ報告]
4月22日のゼミは、マルクス『資本論』第1巻第4章「貨幣の資本への転化」の第2節「一般的定式の諸矛盾」、第3節「労働力の購買と販売」を行ないました。貨幣が資本に成長するさいの流通形態は以前展開された法則に矛盾する。問題は単純な商品流通の順序の転倒(売るために買う)が剰余価値形成を許すかどうかである。貨幣がその間に入っても事態は変わらず、また使用価値の形態変換のほかに何もおこらない。等価物どうしが交換されても剰余価値は生じない。流通はなんらの価値も創造しない。これが高利貸資本を考慮しないことである。流通の背後で、労働が新たな価値を付け加えることで商品の価値を高める。資本は流通のなかで発生しなければならないと同時に流通のなかで発生してはならない。貨幣所有者は市場において価値創造である一商品すなわち労働能力、労働力を発見する。この商品は二重の意味での自由、労働者自身が自由に労働力を処分できる、他のいっさいのものから自由である、ことが必要である。これは歴史的な条件でもあり、資本主義時代を特徴付ける。労働力の価値は労働力の所有者の維持に必要な生活諸手段の価値であり、その再生産に必要な労働時間に規定され、一国の文化段階、歴史的・社会慣行的要素を含む。労働力の支払いを受ける前に消費され、それは同時に剰余価値の生産過程でもある。討論では、流通過程から生産過程へ分析が進んでいくが、どうして流通過程からはじめるのか、労働力が流通過程で売買される。ここで初めて労働力の分析が行なわれる。矛盾の一応の解決がなされる。ねりにねった文章である。宣伝と投機は同じ。有効需要という言葉が早くもでている。労働力売買で資本家に前貸ししているという言葉に感動。労働者は頭を下げて前貸ししていることになる。週給、月2回、中借り、月給取りは職員、工員との違い。非正規と子供を育てられない賃金、家族賃金をどうみるかフェミニストから攻撃。ベンサムの自由、一般的な自由はあるのか。
*4月から第2週のゼミは、当分の間は、出版プロジェクトの報告会となります。次回5月13日です。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
5月13日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告::経団連の法人税減税論への批判
:日本の労働者と途上国の労働者の競合
5月27日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第5章労働過程と価値増殖過程
6月10日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告会
6月24日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻第5章(続き)
その後は7/8(関目・城北)、7/22(関目・城北)、9/9(場所未定)
[一番上に]
2009年4月17日号
いまでも空襲が始まるかのような騒ぎ。拍子抜けするほどに、飛翔体は一瞬に飛び越えた。とまれ、日々基地に飛来する戦闘機に何故目を向けないのか。
[第571回ゼミ報告]
4月8日のゼミは、出版プロジェクトの報告会で、「住宅金融―そのミクロとマクロ―」と「労働CSRと企業活動の社会的制御」を行ないました。まず、世界経済危機の起爆剤はアメリカにおける住宅金融・サブプライムローンである。それに触発されつつ、現下の日本の住宅金融問題を住宅市場と金融制度の変化・発展から捉える。住宅ローンによって人生設計の基盤である住宅確保のために、多額の長期債務を負うことを余儀なくされている。その債権が高度な金融技術と術策によって天文学的金額まで累積されている。この大破綻の根本的原因は一体どこにあるのか、と考察をすすめたい。議論では、千里の団地で建て替えによる追い出しはまさに小泉改革にはじまる。持ち家主義によって一生働いてローンを返す人生になっている。持ち家主義は定着したとの見解がある。再生産表式で住宅・車を奢侈品というか、必需品というのか。住宅ローンを組める層がどれだけいるのか、今の労働環境ではとうてい望めない。リストラなどでローンが払えない状態が現出している。次に、企業の社会的責任について、そもそも企業が社会的責任を持つ存在ではないとの意見がある。企業の社会的責任で一番重要なことを企業がおろそかにしているのは労働に対する社会的責任である。なぜ労働者の雇用・生活に企業が社会的責任を持たなければならないかを、マルクスによって考えたい。企業は労働者を資本の元に結集させ、そこから社会的な生産をおこなっている。企業は労働者の再生産に責任をもつ存在であり、それなしでは存在できない。議論では、資本論からの問題は書かないのか。若者の雇用と社会保障を結びつくところに現代の問題が見えてくる。労働権の侵害との闘いは、社会的責任との関係である。資本と企業の区別はどうするのか。
*4月から第2週のゼミは、当分の間は、出版プロジェクトの報告会となります。次回5月13日です。
*4月11日から作成者は有給休暇をとりますので、通常よりも早く「ゼミたより」を送ります。21日に戻ってきます。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
4月22日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第4章貨幣の資本への転化2.3報告:
5月13日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告::経団連の法人税減税論への批判
:日本の労働者と途上国の労働者の競合
5月27日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第5章労働過程と価値増殖過程
6月10日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告会
その後は6/24(関目・城北)、7/8(関目・城北)、7/22(場所?)
[一番上に]
2009年4月3日号
日銀短観が発表され、製造業はバブル崩壊以上の悪さ、それも12月から急激な落ち込み、その中で各社が入社式、彼らはどんな未来を描くのか。
[第570回ゼミ報告]
4月1日のゼミはマルクス『資本論』第1巻第4章「貨幣の資本への転化」第1節「資本の一般定式」を行ないました。商品流通は資本の出発点である。一般の貨幣流通W−G−Wは貨幣を媒介として最終的に使用価値としての商品に転化するが、資本としての貨幣流通G−W−Gは商品を媒介として貨幣が出発点としてふたたび貨幣に戻る。最初のGと最終のGを区別するのは量的な相違であり、そこでの差異を剰余価値とよび、自己の価値を増殖する運動が価値を資本に転化させる。貨幣は価値の一般的な実存形式であり、G−W−Gの運動の中で一つの形態から別の形態に移り、価値があるゆえに価値を生むという資質をもつ。G−W−G'は直接に流通部面に現われる資本の一般的定式である。
討論では、ユダヤ人の例えをフランス語版では削除しているが、的場昭弘氏のうようにひどい表現なのか。人種問題ではなく当時のユダヤ人に対する考えたかたである。資本を説くのにまず簡単な流通形態からはじめていることに驚く。貨幣が同じ量の貨幣で戻ってくるのおかしいと。それはマルクスの方法、現象形態から説いていくことにある。区別することを説いている。形態上の区別と自動的な主体であることの区別との関係。貨幣としての貨幣と資本の貨幣の違い。形態・実体・主体が問題で、形態上の区別とその区別の背後に隠れている内容上の区別への指摘。父と子が同じ年齢であることの指摘。アリストテレスの経済学について。貨幣蓄蔵者と真の資本家の区別は。この節でも前章から一貫して価値を俎上に載せて議論をしている。価値の自立化、運動化を指摘して、資本へと導く。剰余価値そのものの内容はまだ説明されていない。資本の初期の蓄積とは強奪であった、現在でも郵政民営化の土地、国鉄・NTTも同様だ。蓄蔵貨幣家の話しで、本当に現金が冷蔵庫に入れられていたという。セーフティネットは慈恵政策であって、新自由主義的に個人として捉え、社会政策とはいえない。
松野さん、松村さん、高田の9名でした。
*4月8日から当分の間は、出版プロジェクトの報告会となります。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
4月8日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告::住宅金融―そのミクロとマクロ―
:労働CSRと企業活動の社会的制御
4月22日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻第4章貨幣の資本への転化2.3
5月13日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告会
5月27日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第5章労働過程と価値増殖過程
その後は6/10(天六)、6/24(関目・城北)、7/8(場所未定)
[一番上に]
2009年3月27日号
何故か見てしまったWBCの日韓戦。昼休みにテレビの前に集まる社員。車で走りながら実況を聴く。不振だったリーダーが最後に主役を演じて勝った。
[第569回ゼミ報告]
3月11日のゼミは、D.ハーヴェイ『新自由主義』の付録「日本の新自由主義」を行ないました。この付録は監訳の渡辺治氏が「本書には日本についてまとまった記述がない」ということで執筆され、日本における新自由主義化の独自性を分析している。世界的には1978年始まった新自由主義への動きは日本では1982年の中曽根内閣で早熟的な試行にとどまった。欧米での福祉国家に対してと違い、日本は<開発主義国家>として発展したがそれへの根本的再編成として日本の新自由主義改革が始まった。反官僚主義、個人主義が合意調達の主要なイデオロギーになり、モダニズムを取り込んだ。また帝国主義化を併存していた。よって新自由主義改革行程もジグザグなものであった。社会党の変質・解体と細川内閣を経て、橋本内閣期で本格的に遂行し、その後の不安定期の後、小泉時代で急進的に実行された。それはまた新保守主義とも結びつき、グローバリゼーションにたいして安倍・石原らのナショナリズムへの言及では、失われた家族、共同体の再建を目指す。日本の新自由主義の帰結は欧州に比し、はるかに深刻な社会統合の解体と分裂をもたらし、新自由主義による破壊的結果に対して対抗運動の盛り上がりや対抗構想の具体化は遅れている。
討論では、アメリカを福祉国家と言えるか。略奪の資本主義としてマルクスは本源的蓄積で述べているが、生産現場だけではない。中曽根を新自由主義からはずしているが、国鉄民営化で国労をつぶしたように郵政民営化と並ぶもので、臨調、革新自治体解体など、中曽根から新自由主義が始まったと言っていいのではないか。新自由主義と新保守主義との関係では、後者の中に前者があるのではないか。官僚批判は国民にうけるが、官僚の後押し無しでは小泉改革はできなかったのではないか。またアメリカのリクエストの件も大きい。<開発主義国家>の関係で、日本は73年までは福祉国家を目指していて、それは厚生省が主導していたのではないか。
*3月25日の予定のゼミを、4月1日に変更いたしています。
*4月8日から当分の間は、出版プロジェクトの報告会とします。
*次回の会場は関目・城北学習センターです。お間違えのないように。
****** ゼミ日程 *******
4月1日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻 第4章貨幣の資本への転化
4月8日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告会 報告者2名
4月22日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第4章貨幣の資本への転化(続き)
5月13日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告会 報告者2名
その後は5/27(天六)、6/10(天六)、6/24(場所未定)
[一番上に]
2009年3月6日号
旧グッドウィルが製造業派遣から完全撤退を発表、派遣切りのトヨタ九州が派遣を直雇用・正社員に登用と発表、生活保護が160万人、何かが動く。
[第568回ゼミ報告]
2月25日のゼミは、マルクス『資本論』第1巻第3章「貨幣または商品流通」の第3節「貨幣」を行ないました。貨幣の機能は、価値尺度、流通手段以外に、ここでは金(銀)として生身の貨幣が現われ、それは蓄蔵貨幣、支払手段、世界貨幣として機能する。流通の中断により貨幣が「不動化」され、商品形態を貨幣形態に置き換えるために商品が売られ、商品販売者は貨幣蓄蔵者となる。金銀は富の社会的表現となり、社会的富の尺度となる。商品の譲渡と商品価格の実現に時間的分離、支払いする前に買うということで、貨幣は支払手段としての機能をもつ。その運動は社会的連関を表現し、支払い決済のための集中は支払手段を節約する。観念的な計算貨幣と交換価値の自立的定在との矛盾は貨幣恐慌をうながし、観念的な貨幣から硬い貨幣を求める。世界商業では地金形態に逆戻りし、世界市場では世界貨幣は金あるいは銀の形で、一般的支払手段、一般的購買手段、富の絶対的社会的物質化としてその役割える。
討論では、金の蛹(さなぎ)とはさなぎが蝶になる変態を模している。「社会的な力が私人の私的な力になる」とは貨幣物神のことである。貨幣形態における金銀への収斂は、もっとも使いやすいものであって、貝や牛に比べれば、その優位性がある。日本の輸入されていた宋銭での品質の違いあった。日本は金の鉱脈が豊かで、かつて金山の開発が行なわれた。銀産国でもあった。現在では金はどういう役割をしているのか。世界市場流通を単純流通の中で扱うことはどうか。資本主義は世界市場を絶対条件としていて、外国貿易のない資本主義はない。
*3月25日の予定のゼミは、4月1日に変更いたします。3月25日は、午後6時30分から、エルおおさかにて「働き方ネット大阪
第8回つどい:大不況にどう立ち向かうか―経済・雇用の崩壊と再建」があり、森岡先生と鴨桃代の講演があり、そちらに行くことになりました。
*バーヴェイは、3月11日での付録「日本の新自由主義」で終わります。その後は4月8日からは、出版プロジェクトの報告会とします。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
3月11日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
D.ハーヴェイ『新自由主義』付録「日本の新自由主義」
4月1日(水)午後6時半〜9時 関目・城北学習センター
マルクス『資本論』1巻 第4章貨幣の資本への転化
4月8日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
出版プロジェクト報告会
4月22日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第4章貨幣の資本への転化(続き)
その後は5/13(場所未定)、5/27(場所未定)、6/10(場所未定)
[一番上に]
2009年2月20日号
経済の現状は足元暗し、GDPが年率換算12.7%35年ぶり大幅ダウン、先行き見えぬ。日本の政治の行く末までも、はては大臣のメロメロ会見まで。
[第567回ゼミ報告]
2月4日のゼミはD.ハーヴェイ『新自由主義』第7章「自由の展望」を行いました。ハーヴェイは7章の冒頭で貧困や飢餓の根絶や生活の保障を謳った欠乏からの自由(ルーズベルトの念頭教書演説:1935年)とは対照的に、ブッシュ政権が目指す自由がいかに政治的レトリックに満ちているかを批判する。だが、ブッシュが信仰する新自由主義は今や、ジョージ・ソロスやスティグリッツといった、支配層やその政策グループ内部からも不満が出されている。アメリカ経済が抱えた諸矛盾は、マルクスが指摘した「暴力はつねに歴史の助産婦である」という見解に従うかのごとく、深刻な危機(たとえば金融危機)によって暴力的に解消されようとしている。その最悪のシナリオとして、短期的に爆発するハイパーインフレによる未払い対外債務や消費者債務の帳消し、あるいは「資産収奪デフレ」が考えられる。このような状況下で、市場原理主義や屈折された市場倫理に対抗的な運動(オルタナティブ)が各地で頻発しているが、種々の運動は未だ分裂状態にあり、いかにしてこれらを内包する社会的プロセスを構築するかが喫緊の課題と言える。とはいえ、世界のいたるところから、新自由主義的で新保守主義的な資本主義の中心地に対し、「開かれた民主主義」(経済的・政治的・文化的公正と一体となった社会的平等の実現)の価値体系が逆照射されているのは確かである。
討論では本書の総括もなされた。ハーヴェイの中国に対する見方は正しいのか。地理的不均等発展とは各国の特殊な地理的位置、資本蓄積、経済地理学における資源等などが考慮された概念なのか。それはレーニンの不均等発展とどう違うのか。オルタナティブな諸権利を内包するようなオルタナティブな社会的プロセスとは具体的に何か。アメリカのナショナリズムは本当に被害妄想なのか。
*出版プロジェクト第1回一日合宿は2月21日(土)に関大森岡先生研究室で行ないます。時間は都合により午後3時より9時頃までに変更!。
*バーヴェイでは、次回3月11日での付録「日本の新自由主義」で終わります。その時に次のテキストを決めます。候補の推薦をお願いします。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
2月25日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第3章 第3節 貨幣
3月11日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
D.ハーヴェイ『新自由主義』付録「日本の新自由主義」
3月25日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第4章 貨幣の資本への転化
4月8日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
テキスト未定(募集中)
その後は 4/22(天六)、5/13(場所未定)、5/27(場所未定)
[一番上に]
2009年1月30日号
誰もがその経済効果を疑問視しする中、定額給付金の支給が決まった。景気回復が金のバラマキで回復するとは為政者は本当は思っていないのでは。
[第566回ゼミ報告]
1月28日のゼミは、マルクス『資本論』1巻第3章「貨幣または商品流通」第2節「流通手段」を行ないました。商品の交換過程は矛盾し排除しあう関連を含んでいる。社会的物質代謝を媒介とする商品の形態変化・変態として交換過程は、商品の貨幣との交換・売りと貨幣の商品との交換・買いの2つの商品変態があり、買うために売るという両行為の統一がある。売りは商品の命がけの飛躍であり、分業による社会的生産有機体の編成は量・質とも自然発生的で偶然である。直接的生産物交換では流通過程が消えていくが、商品流通では当事者たちでは制御しえない社会的な全体圏に発展する。独立して相対する過程が内的統一をなしているものが外的には対立し、外的な独立化が進めば統一が可能性として恐慌によって暴力的に貫かれる。商品の運動は循環であるが、貨幣の運動は流通(通流Umlauf)である。流通手段としての貨幣の運動は、商品自身の形態運動でしかなく、貨幣はいつも流通部面に住みそのなかで駆けずり回っている。流通手段の量は商品の価格総額で規定され、流通する貨幣量は流通回数・流通速度で規制される。金鋳貨の摩滅で金称号と実態が分離し、名目純分と実質純分に分離される。金の鋳貨定在は価値実態から分離し、紙券による代用として国家紙幣が出現する。価値量である金量を紙幣が代表するかぎりにおいてのみ紙幣は価値章票であり、国家強制の元国内流通だけで通用する。
討論では、余分な労働時間を含んでいるとは、売れない商品の労働時間である。商品の流通と貨幣の通流の違いについて。マルクスは物の再生産ととも貨幣の再生産を考えていた。貨幣は市場にとどまるが、商品は市場から出て行く。貨幣は商品交換の外観である。
*出版プロジェクト第1回一日合宿は2月21日(土)に行ないます。午前10時に関大森岡先生研究室です。
*次回のゼミは、会場の都合により第二水曜日から第一水曜日の2月4日に変更しています。お間違いのないように。
*バーヴェイでは、次回2月4日に7章を、3月11日は付録「日本の新自由主義」を行なうことになりました。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
2月4日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
D.ハーヴェイ『新自由主義』第7章
2月25日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第3章 第3節 貨幣
3月11日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
D.ハーヴェイ『新自由主義』付録
3月25日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第4章 貨幣の資本への転化
その後は 4/8(天六)、4/22(天六)、5/13(場所未定)
[一番上に]
2009年1月23日号
米国新大統領とうとう就任へ。弁舌上手の彼に、イラクは止められるのか、金融危機を乗り切れるのか、経済恐慌をどうするか、と世界中が注視する。
[第565回ゼミ報告]
1月14日のゼミは、報告者欠席のため、予定を変え、D.ハーヴェイ『新自由主義』の6章「審判を受ける新自由主義」の討論を中心に行なった。6章の内容については「ゼミたより12月12日号」にて、「新自由主義化は経済成長率を減少させる一方、富を再配分させた。私有化と商品化、金融化を進め、労働市場を底辺へ向かう競争にし、環境を悪化させた」と再録。
討論では、インフォーマル経済という言葉が出てくるが、ILOでもそれを直ちにつぶせといっていない。新自由主義で中国に対する見方がキーになっているが、違うのではないか、国民経済と民族性の問題だ。米国と中国の二つの国を原動力といっているがそうだろうか。ソ連のNEPの破綻は価格差に問題があり、革命勢力が資本主義化に失望したから。ヒットラーとIGファルベンの関係、ナチを推したのは大企業であることを重視する必要がある。中国での資本主義化では管制高地がしっかりしているため、資本主義化で直ちに今の体制が揺らぐことはない。ベトナムでもベトナム戦争後の南への政策は社会主義化ではなく、資本主義化としている。歴史をヨーロッパ中心で描いていることは、マルクスでも同じである。6章最初では社会民主主義の方向を言いながら、6章最後ではラジカルな主張、私的所有・利潤原理が派生的なもの、政治・経済の実践で革命を実現すると述べていることに、つまり新自由主義へのアンチテーゼとしての目標に、資本主義を前提にすえるのか、それとも資本主義の廃絶として新たな社会を構築するのか、違いが出てきている。マルクスの「力がことを決する」とは資本論の工場法の部分で、イラク問題に引用されている意味は。新自由主義が個人の運動とすることで人権問題を背後にやるが、権利の普遍化では国家を必要とする。
*出版プロジェクト第1回一日合宿は1月31日の予定を変更して、2月中に行なう予定です。追って、皆様の予定で開催日を決めます。
*バーヴェイでは、1月13日に6章の討論を行い、次回2月4日は7章を、3月11日は付録「日本の新自由主義」を行なうことになりました。
*2月の前半のゼミは、会場の都合により第二水曜日から第一水曜日の2月4日に変更しています。お間違いのないように。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
1月28日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第3章 第2節 流通手段
2月4日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
D.ハーヴェイ『新自由主義』第7章
2月25日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第3章 第3節 貨幣
3月11日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
D.ハーヴェイ『新自由主義』付録
その後は 3/25(天六)、4/8(天六)、4/22(場所未定)
[一番上に]
2009年1月9日号
「日本のカルテ〜希望の国への処方せん:揺れる雇用・働き方」を聴く。年末年始の「派遣村」報道。まさにグローバリゼーションと株主資本主義。
[第564回ゼミ報告]
12月17日のゼミは、マルクス『資本論』第1巻第3章「貨幣または商品」第1節「価値の尺度」を行ないました。第3章は本格的な貨幣論であり、一定の機能を行なう主体としてあらわれる。貨幣の機能として、価値尺度、流通機能、蓄蔵貨幣、支払手段、世界貨幣とすすむ。貨幣商品として金を前提とする。金は質的に同じで量的に比較可能な大きさと機能により等価物商品として貨幣になる。商品の価格または貨幣形態は実在的な物体形態から区別された観念的な形態となる。つまり人間労働の一定量が同じ量の労働を含むと心に描いた貨幣商品量で表される。「度量単位」として固定された金量は「度量標準」に発展する。質的な側面として、人間労働の社会的化身として商品の価値を金量に転化し、量的な側面として、一定の金重量が度量単位として固定される。貨幣度量標準は純粋に慣習的であるが、一般的妥当性を必要とし結局は法律で規制される。観念的な価値尺度のうちには堅い貨幣が待ち伏せている、すなわち現実の金属貨幣、流通手段としての貨幣がある。
討論では、この叙述順序を歴史的な経過の順序と考えるのかどうか、これまでも問題提起されてきた。商品価値と商品価格、さらに貨幣価値、価値と価格の問題がある。良心・名誉のように価値を持つこと無しに価格をもつものの指摘は面白い。想像的な価格ということか。未開墾地の価格というように、土地の問題を潜ませている。オーエンの労働貨幣、労働証券はここではこっぱみじんにされているが、最近彼の実践が再評価されている。現在の金融危機と自動車産業不況、自動車を買うということはローンを組む、そこに金融が絡む。
*1月31日(土)に新出版プロジェクト第1回一日合宿を関大森岡研究室でおこないます。執筆者は報告レジュメを1月12日までにMLで送ってください。日本経済の最近20年間を念頭に立案願います。
*12月10日のバーヴェイでは、6章の討論を持ち越しました。次回は6章の討論部分と7章を行い、付録は次々回に行ないます。
*来年2月の前半のゼミは、会場の都合により第二水曜日から第一水曜日の2月4日に変更しています。お間違いのないように。
*次回の会場はいつもの天六・大阪市立住まい情報センターです。
****** ゼミ日程 *******
1月14日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
D.ハーヴェイ『新自由主義』(6章)第7章
1月28日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第3章 第2節 流通手段
2月4日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
D.ハーヴェイ『新自由主義』付録
2月25日(水)午後6時半〜9時 天六・大阪市立住まい情報センター
マルクス『資本論』1巻 第3章 第3節 貨幣
その後は 3/11(天六)、3/25(場所未定)、4/8(場所未定)
[一番上に]