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大阪第三学科たより
2023年


2023年12月22日号
2023年12月8日号
2023年11月17日号
2023年11月3日号
2023年10月20日号
2023年10月6日号
2023年9月22日号
2023年9月8日号
2023年7月21日号

2023年7月7日号
2023年6月23日号
2023年6月9日号
2023年5月19日号
2023年5月5日号
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2023年3月17日号
2023年3月3日号
2023年2月17日号
2023年2月3日号
2023年1月20日号
2023年1月6日号


2023年12月22日号

年末に政界が大揺れ:政権のパーティ(Party=政党)が、パーティ(Party=宴会=派閥パーティ)の裏金(Cashback=現金払い戻し):なんとも情けない

[第870回ゼミ報告]
12月13日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』の第3部「資本主義の科学」の第2章「資本=ネーション=国家」を行いました。マルクスは国家の揚棄から支配階級の装置・道具説をとり、直接論じないが、エンゲルスは社会主義の段階での国家を論じる。カントの平和連合で、自然が人間に永遠平和を保障しているという。しかし「ネーション」は国家と異なり観念的力となる。ヨーロッパでは1848年革命を経て、資本=ネーション=国家が出現し、交換様式A=B=Cの出現で相互に助け合い存続する。マルクスはまず商人資本を重視し産業資本をその延長とみて、共に差異を利潤に転じて増殖させ、資本は根本的に商人資本的である。資本制経済の飛躍的発展により、差異を時間的に創出する産業資本が産業革命を起こす。第1次産業革命が石炭・蒸気機関、第2次産業革命が電気・石油、第三次産業革命がコンピューターである。資本の価値増殖は物の生産自体ではなく差異化であり、資本が追及するのは「差異」=「無形」であり、その推進力が「物神」にある。産業資本での生産だけでなく運輸・場所変更に差異をみる。
討論では、マルクスは国家を定義していないが、エンゲルスは定義している。しかし、隅田聡一郎の『国家に抗するマルクス 「政治の他律性」について』によると、マルクスとエンゲルスは初期に国家を論じ、近年のMEGA研究により、後期でもマルクスは論じている、と。カントの平和論で、移動の自由・歓待の権利を述べている。有形・無形との関係は、差異の量と質の問題でもあり、また物質と表現とも。ここに商人資本を持ってきている。柄谷による宇野理論解釈。言語とは物につかれた意識である。マルクス・エンゲルス:MEを一体として考え論じるのか。マルクスは政治の他律性をみるが、そこには資本の論理との組み合わせを見ている。アメリカのロビー活動。

*12月27日のレーニン『帝国主義論』の報告者を変更します

****** ゼミ日程 *******
12月27日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』2.銀行とその新しい役割

1月10日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第3部3章 資本主義の終わり

1月24日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』3.金融資本と金融寡頭制

その後 2024/ 2/14, 2/28, 3/13, 3/27 [アイクルの部屋]

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2023年12月8日号

今回のゼミだよりの発行日は12月8日、日本が無謀な戦争を拡大した日。東欧で、また中東で、止むことのない戦いと破壊が続いている、今も…

[第869回ゼミ報告]
11月22日のゼミは、レーニン『帝国主義論』の「序文」「1.生産集積と独占体」を行いました。標題には「最高の段階」とあるが、出版時は「最新の段階」とし検閲に配慮したが、全集版で「最高の段階」となったと言われている。序文では、ロシアを日本、フィンランド・エストニアなどを朝鮮に例え、勢力圏の分割と再分割をいう。第1章で、工業の飛躍的な発展で、ドイツ・アメリカの生産の集中、イギリスでは独占の様相が異なる。大規模な工業の集中化でカルテル・シンジケート・トラストが形成され、競争は独占へと変容される。市場では企業同盟が協定を結び分割され、生産手段は少数の独占資本家へ、また利益は金融操作・投機へと進む。論点として、ここでは独占利潤の源泉、また独禁法後の独占価格が論じられていない。ヒルファディング『金融資本論』は、金融資本と自由競争の制限、利潤率の均衡化の克服、創業者利息を論じ、ホブソン『帝国主義論』・バラン&スウィージー『独占資本』・北原勇『独占資本主義の理論』を、レント資本主義から超過利潤を論じる佐々木隆治、道具主義型国家独占資本主義・全体主義型国家独占主義を示すズホフ『監視資本主義』の論点を示した。
討論では、ヒルファディングは段階として論じないで銀行が強いドイツから金融資本主義を考え、バラン&スウィージーは銀行からの独立として独占資本、北原は資本の集積集中から独占価格・参入障壁を論じた。今のGAFAMは生産集中ではなく、レントとプラットフォーム、デジタル・レント資本主義がある。機械→重化学→標準化→デジタルICTへと進んできた。帝国主義化の現代:帝国主義戦争→革命は成立しない。市民としての労働者・労働者階級をどう捉えるか。EU・ASEANの役割、ユニオンとアソシエーションをどのように論じるのか。

*12月27日のレーニン『帝国主義論』の報告者を変更します

****** ゼミ日程 *******
12月13日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第3部2章 資本=ネーション=国家

12月27日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』2.銀行とその新しい役割

1月10日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第3部3章 資本主義の終わり

その後 2024/1/24, 2/14, 2/28, 3/13, 3/27 [アイクルの部屋]

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2023年11月17日号

我ら基礎研の理事会は「イスラエル・ハマスが戦争を即時停戦することを強く要求する」との声明を出した。が、ロケット弾が飛び、病院へ突入…

[第868回ゼミ報告]
11月8日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』の第3部「資本主義の科学」第1章「経済学批判」を行いました。交換様式の観点を得たのは『資本論』であり、交換から生じる観念的な「力」を見た。初期マルクスは「疎外論」であるが、後期マルクスは「疎外論」を退けた。商品の価値は生産ではなく交換において「商品の内在的精霊」・「物神」を見出し、商品と商品との交換、さらに商品と貨幣の交換を通じて物神が出現する。国家と資本が「社会主義を包摂」し、ヨーロッパ各地で資本=ネーション=国家が生じた。商人資本・高利貸し資本は資本主義以前にあったが、資本主義では欠かせない重要な役割を果たし資本物神を株式資本が高めた。株式資本は社会的に結合された資本であり、株式会社は資本の集積・集中に適していた。株式資本の拡大で国家の役割が目立たず、交換様式Bに対するCの相対的自立が成立した。ただし、「労働力商品」は義務教育・兵役で国家の助けなしに成り立たず、リカード左派による「剰余価値の搾取」の科学的解明はマルクスの『資本論』によって始められた。ホッブズは交換様式B・社会契約であり、マルクスは交換様式Cの社会契約である。報告者からは「物神」・交換での観念的「力」に対して、『資本論』で財が価値を持つのは抽象的人間労働の物質化と反論し、さらに情報と物質との関係の問題は重要だと。
討論では、疎外論はマルクス初期だけでなく後期でも続いている。株式会社の起源は特定のところ、鉄道・航海であり、産業資本主義段階ではまだまだ中小資本が主流である。「ヘーゲルの弟子」とは『資本論』における下降と上向に示されている。ここでは階級論として労働者が出てこない。

*11月22日から、レーニン『帝国主義論』が始まります。新刊本は光文社古典新訳文庫、古本は大月国民文庫、岩波文庫などが手に入ります。
*『帝国主義論』は当ゼミでは、1978年12月〜1979年4月まで、さらに1982年12月〜1983年6月まで9回行っており、今回40年ぶりです。

****** ゼミ日程 *******
11月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』序文・1生産集積と独占体

12月13日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第3部2章 資本=ネーション=国家

12月27日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』2.銀行とその新しい役割

その後 2024/1/10, 1/24, 2/14, 2/28, 3/13, 3/27 [アイクルの部屋]

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2023年11月3日号

街を走る宅急便。突然、個人事業主3万人の契約解除の報道、管理され労働者性が高い。団体交渉拒否・不当労働行為・契約解除撤回を求める。

[第867回ゼミ報告]
10月25日のゼミは、斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』の最終、第6章「コミュニズムが不可能だなんて誰が言ったか」の後半を行いました。自給型の使用価値経済社会への転換、構想と実行の分離をなくし脱成長、商品・貨幣に依存しないコモンへ。脱商品化=コモン領域拡大、全面的に発達した個人が生きる社会。都市と農村・先進国と途上国の分断の克服。資本論は未完に終わるが未来社会の姿・道程を描き切っていない。ミュニシパリズム・積極的地域自治主義の国際的ネットワーク。ドーナツ経済:内側に社会的基盤、外側に環境上限を描き、ドーナツの穴に落ちるか、ドーナツの外へ突破する、そこに両方の円の間に入る生活から脱成長型経済への転換を描く。商品化からコモン化への転換を目指すコミュニズムの闘い、しかしパンデミック・戦争・気候危機の時代は強い国家へ、その暴走への抗いと自由・平等の可能性を資本論から学ぶ。資本論による資本主義批判とコミュニズム論入門、違った視点から読み直す。報告者から指摘の論点:晩期マルクスは生産力至上主義・西洋中心主義・国家権力奪取主義から転換し脱成長コミュニズム、アナーキスト・コミュニズムの立場に立ったのか、ソ連型・中国型社会主義と異なる革命思想の樹立の論証に成功しているのか。
討論では、欧州のように下からの改革が日本でできるのかどうか。ミュニシパリズム・再公営化の動きと東京杉並区長、脱炭素社会・石炭火力からの脱出・市民運動としての郊外闘争の経験、さらに自由民権運動など、現代から遡ることのできる下からの運動の歴史がある。コモンとして共同・協同・協働から、今注目するのは労働者協同組合。アソシエーションとしての協同組合を示すが、それに対する国家権力の問題を斎藤氏は言わない。

*10月25日ゼミで、斎藤幸平本を終わりました。11月22日からのテキストはレーニン『帝国主義論』です。新刊本は光文社古典新訳文庫、古本は大月国民文庫、岩波文庫などが手に入ります。

****** ゼミ日程 *******
11月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第3部1章 経済学批判 

11月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』序文・1生産集積と独占体 

12月13日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第3部3章 資本=ネーション=国家

その後 12/27, 2024/1/10, 1/24, 2/14, 2/28, 3/13, 3/27 [アイクルの部屋]

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2023年10月20日号

突如ウクライナへのロシア侵攻・街にロケット飛来のニュース、こちらも突如としてガザ地区からイスラエルへロケット・戦闘の報、悲惨な戦争が続く

[第866回ゼミ報告]
10月11日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』第2部第3章「絶対王政と宗教改革」を行いました。ゲルマン社会では専制的国家は成立せず、絶対王政でも都市ブルジョアと結びつき、交換様式Cの力が強まった。王の奇蹟として聖なる力で処罰・監視、福祉・救貧を行った。ネーションで国民国家が成立し、近代資本主義に宗教改革の影響が、共通言語・規律・集団労働・労働力商品を作り出した。ここにマックス・ウェーバーの禁欲的プロテスタンティズムに結びつく。マルクスも宗教を無視せず、商品物神・貨幣物神・資本物神への転化を書き、ウェーバーより前にプロテスタンティズムを見出している。15世紀英国では救貧法により規律をもった労働力商品を意図せず生み出した。ここにフーコーは監視社会・国家の生産的力を見る。産業資本による手工業・織物業が村落から特権都市の発展へとエンゲルスが指摘。産業革命はフランスの政治革命・ドイツの哲学革命の並ぶもの。報告者から、『資本論』の恣意的な引用で自説補強に使われ、マルクスの比喩に固執し、真意を損なっていて、生産における労働の視点が見えない、と指摘した。
討論では、介護は家族内労働・家事労働から介護保険で社会化し、ケア労働・共同労働となったが、高齢化で今後大きな負担になってくる。交換様式A・B共に等価交換ではなく、Aは互酬・平等の面があるが、Bは支配・収奪の関係となる。A・B・Cの順番は歴史の発展段階ではないということから、交換様式で歴史を説明できない。包摂の典型として親方制があり、日本では戦前まで長く続いたが、日清戦争・日露戦争期が日本での産業革命期、株式会社・大企業の本格化は戦後になってからとみる。ただし、戦後も休日が月2回や、大将や上・中・下あるいは番頭などの職名が残っていた。

*10月25日ゼミでは、斎藤幸平本の第6章の後半をいます。
*11月22日からのテキストはレーニン『帝国主義論』です。新刊本は光文社古典新訳文庫、古本は大月国民文庫、岩波文庫などが手に入ります。

****** ゼミ日程 *******
10月25日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第6章 コミュニズム(後半)

11月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第3部1章 経済学批判

11月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』序文・1生産集積と独占体

その後 12/13, 12/27 [アイクルの部屋] 2024/1/10, 1/24

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2023年10月6日号

先生の質問に一斉に小学生が手を挙げ、さされた子が答える教室。この度は、質問に一斉に手を挙げたのに、指名しない記者を決めていたとは、…

[第865回ゼミ報告]
9月27日のゼミは、斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』の第6章「コミュニズムが不可能だなんて誰が言った?」を行いました。コミュニズムというユートピアとしての資本論、その草稿・ノートで物質代謝論がカギとなる。さらに非西欧の共同体を研究、そこに共同所有と平等・持続に至る道を見ることで欧州中心主義の進歩史観を捨てた。脱成長コミュニズムが晩期マルクスの理想像であり、地球の所有者でなく用益者に過ぎない。平等で持続可能な定常型経済社会が晩年のマルクスの構想であった。ゴーダ綱領批判で能力と必要で等価交換でない贈与の世界を構想し、パリコミューンに国家でない新しい民主的政治形態を見て、協同組合的生産がコミュニズムの基礎。報告の長文のレジュメで前半が終わり、後半は次回に行います。
討論では、唯物史観あるいは史的唯物論、同じとみるか。斎藤は社会的生産力、あるいはGDPを肯定的に捉え、生産力から生産関係を論じる。否定の否定にはヘーゲル左派としてのエンゲルスがあり、ロックは自己労働による私的所有を論じた。ゴーダ綱領は初期社会主義者の言葉であり、その批判、また未来社会論としてのソ連の問題がある。レーニンのソビエト・レーテとコミューン、憲法議会の解散に問題があった。アナーキスト(無政府主義)の論及は今や色々と出てきているが、実践論がないのでは。労働者協同組合はどうか。エンゲルスの自然の復讐、それに対しフォスターが物質代謝・マルクスとエコロジーを論じている。「コモン、雑成長」という論点もある。

*9月27日ゼミでは、斎藤幸平本の第6章は前半のみで終わりました。第6章の後半は次々回10月25日ゼミで行います。
*斎藤幸平本の次は、レーニン『帝国主義論』に決まり、11月22日から始まります。新刊本は光文社古典新訳文庫ですが、古本では大月国民文庫、岩波文庫などが手に入ります。

****** ゼミ日程 *******
10月11日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第2部3章 絶対王政・宗教改革

10月25日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第6章 コミュニズム(後半)

11月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第3部1章 経済学批判     

その後 11/22, 12/13, 12/27 [アイクルの部屋] 2024/1/10, 1/24

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2023年9月22日号

最近、天気予報でよく聞く単語「線状降水帯」。確かに予報通り集中・局地的に突然大雨が降ってくる。が、「豪雨」「暴風雨」のほうが直接的…

[第864回ゼミ報告]
9月13日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』の第2部「世界史の構造と「力」」の第2章「封建制(ゲルマン)」を行いました。ヨーロッパを若返らせたのは氏族制度である。中世の農奴は階級として自からの解放を徐々に成し遂げた、未開性ゆえに、労働農奴制・家内農奴制に到達しなかったゆえに。ゲルマン人は共同体を一体化することで存在し、その共同体は連合体ではなく一体化として現れた。交換様式Aに根差す双務的な連合体であり、交換様式Bで統合されたアジア的共同体とは異なる。ゲルマン社会は交換様式Bでありながら、交換様式Aが色濃く残っている。帝国とは多民族を包摂する国家体制だか、東ローマ帝国はアジア的専制国家の一種になったのに対し、西ローマ帝国はゲルマンの首長制社会になった。ゲルマン社会は中世においてはゲマインシャフト(共同体)であり、近世以後にゲゼルシャフト(利益社会)へ移行した。ヨーロッパの都市は、都市国家・国家の都市でもない連合体である。アジアでは都市は国家に従属したが、ゲルマン社会では都市は国家から半ば自立していた。十字軍でイスラム圏と接触し、進んだ科学技術を知る。キリスト教がローマ帝国時代に国教となり、修道院が出現、都市から離れた場所に建てられた。それが同業組合へとつながる。
討論では、封建制とはいつの時代か、専制国家の前か後か。アジアの専制国家とゲルマンを比較するのは、違いすぎるのでは。「奴隷制→封建制→資本主義」に対して、アジアでの専制国家と奴隷制、専制君主制。中国:周の時代から封建制・・ヨーロッパの農奴制、中国ではなかったか。世界の歴史はヨーロッパ中心主義。

*次回9月27日ゼミで、斎藤幸平本が終了予定です。第4週ゼミは古典をテキストしてきました。次のテキストを募集します。再び『資本論』1巻から3巻へと行くのか、または『金融資本論』・『帝国主義論』か。それとも他にテキスト、推薦・提案を募集!

****** ゼミ日程 *******
9月27日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第6章 コミュニズム・・ 

10月11日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第2部3章 絶対王政・宗教改革 

10月25日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
**テキスト未定**                  

その後 11/8, 11/22, 12/13, 12/27 [アイクルの部屋] 2024/1/10, 1/24

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2023年9月8日号

8月の初め、国連の第9代目の事務総長・アントニオ・グテーレス氏は、地球の温暖化の時代は終わった、「地球沸騰化」だと、名言! まだ暑い〜

[第863回ゼミ報告]
7月26日のゼミは、斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第5章「グッドバイ・レーニン!」を行いました。第5章の内容の前に、このタイトルの映画(2003年)について、ベルリンの壁が崩壊したのに、重症の母のために東ドイツが存続していると細工と演技する、その結果は・・、映画を見てください、東ドイツの問題点を鋭く突いています。この映画からこの章のタイトルを取ったのでは。コミュニズムとは独裁国家、民主主義の欠如、官僚支配で労働者を解放しないと。中国を「政治的資本主義」と批判。政治・国家・政治体制の変革ではなく、経済領域での「物象化」の力を抑えること、商品・貨幣に依存しない生き方へ。マルクスは社会主義・コミュニズムをほとんど使わず、アソシエーションを使っていた。労働時間の短縮と福祉国家へ、しかし、資本主義内では矛盾:福祉国家の限界、コモンの再生へ
討論では、斎藤は「脱成長」と「成長」を使うが、その解釈はどうか、マルクスは「成長」ではなく「蓄積」を使っていて、経済成長はマルクスの発想ではない。ベーシックでの給付はどうか、脱商品化として保険・保育などのベーシックサービスがある。福祉国家はどうか、「大量生産・大量廃棄」が問題。コモンとアソシエーション、前者が状況・財・富であり、後者が主体。コモンと共有財産:公共財としての神宮外苑の問題、図書館の民営化で専門家不在。福祉国家とアソシエーションの関係はどうか。変革主体、既存のものに批判、下からの運動が必要。労働組合について、本来の労働者の連帯が必要、労組幹部には期待できない。リビングウェッジ運動と女性の労働運動の視点。BIもMMTも、アソシエーションの力が弱い。

*9月27日ゼミで、斎藤幸平本が終了予定です。第4週ゼミは古典をテキストしてきました。次のテキストを募集します。再び『資本論』1巻から3巻へと行くのか、または『金融資本論』・『帝国主義論』か。それとも他にテキスト、推薦・提案を募集!

****** ゼミ日程 *******
9月13日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第2部2章 封建制(ゲルマン)

9月27日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第6章 コミュニズム・・ 
10月11日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋

柄谷行人『力と交換様式』第2部3章 絶対王政・宗教改革

その後 10/25, 11/8, 11/22 [アイクルの部屋]

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2023年7月21日号

大雨が九州に又々被害ももたらし、続いて東北に大雨の連続し、河川が氾濫し多くの住宅地が浸水。一方で猛暑日の連続。地球の温暖化によるのか…

[第862回ゼミ報告]
7月12日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』第2部「世界史の構造と「力」」第1章「ギリシア・ローマ(古典古代)」を行いました。マルクスは来るべき共産主義を氏族社会の高次元での回復と見て、モーガンの「古代社会」への研究が共産主義を交換様式から見直すこととなった。ギリシアは氏族社会を超える国家を形成しなかったが、ローマは市民権を諸部族・諸民族にも与え、「帝国」になるとともに、キリスト教を国教とすることで帝国に不可欠な構造へと変容していったが、やがて西ローマと東ローマに分割された。さらに報告者から、以下の3つの論点が示された。第1に、唯物史観の現代的理解について、経済学批判の単線的段階論に対し、アンダーソンによる複線的視座から複線的視座の提示はどうなるのか、さらに奴隷制と農奴との区別はどうか。第2に、柄谷の未来社会に基底にある未開性とは何か、何を回復すべきか。第3に民主主義の起源・成立の基盤は何か。
討論では、生産様式の段階論、すなわち産業資本主義→独占資本主義→国家独占資本主義という段階論はソ連からの論だったし、経済学批判の定式:奴隷制・農奴制・資本制=賃労働という段階論も同様で、これに対して日本には半封建性
というコミンテルンの論が持ち込まれ、講座派・労農派の対立が生まれた。これらの段階論については、マルクスの晩年の古代社会やアジア・アメリカなどの共同体研究から見直す必要がある。ただし、その点で柄谷が古典・古代としてギリシア・ローマのみを論じることに問題がある。これについては、マルクスのサズリーチへの手紙や、アンダーソンの論説が重要になってくる。すなわちマルクスと単線モデルとの問題である。柄谷のA・B・C・Dのモデルは時代順ではなく、A・B・Cは同時代に並列で存在すると考えるべきだ。そのうちの賃労働についても時代的に常に存在するが、それが支配的かどうかが重要である。「力」は向こうから来る、とは何か。柄谷はヘーゲルの「世界精神」を説くがこれは初期の論である。

7月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第5章 グッドバイ・レーニン

9月13日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第2部2章 封建制(ゲルマン)

9月27日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第6章 コミュニズム・・・ 

その後 10/11, 10/25, 11/8, 11/22 [アイクルの部屋]

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2023年7月7日号

最近、「線状降水帯」という用語がしばしばニュースに出てくる。激しい雨と洪水・浸水へ、丈夫な傘も役立たず。これも地球環境の影響なのか…

[第861回ゼミ報告]
6月28日のゼミは、斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第4章「緑の資本主義というおとぎ話」を行いました。この章では、現代資本主義の大きな問題、環境危機をマルクスの物質代謝論から見る。マルクスは技術革新に楽観的で環境問題は技術で解決できる、と言われて来たが、物質代謝論で資本主義と自然との関係を視野に論じている。グローバル資本主義が深刻な環境破壊をもたらしている。“大洪水よ、我が亡き後に来たれ”と、資本家は労働者の健康・寿命や環境になんの顧慮も払わない。マルクスはリービッヒの略奪農業論に感銘し、資本による略奪が人間と自然の物質代謝を攪乱し、修復不可能な亀裂が生じると論じる。本来、人間と自然との物質代謝は循環過程であるが、資本主義ではすべてを商品化し私的所有と利潤追求が地球環境を破壊することから、革命的変化で別の社会システムへの移行を示す。晩年のマルクスは最新の自然科学に刺激を受け、ポスト資本主義社会の姿を地球環境の持続可能性の問題を絡めて構想していた。環境社会主義が人々の経済的平等だけでなく、自然と物質代謝の合理的な管理を目指している。資本論3巻の草稿で物質代謝論を展開しているが、エンゲルスによる現行の第3巻ではこの新たな問題意識は見えにくくなってしまった。
討論では、現行資本論3巻48章「三位一体定式」に「物質代謝」の言葉が出てくる(原書S,828)。「緑の資本主義」と章題にあるが、本文には出てこず、グリーン革命とは別の概念である。二宮厚美が新しい本で物質代謝に対して
「精神代謝」の概念をケア労働者などに使っているがどうか。代謝とは捨てることで、物質代謝は労働による人間、社会と自然との関係・相互の調整である。アソシエートを物質代謝と関係させて、アソシエートした労働者が自然を短期に
食いつぶさず、物質代謝を合理的に長期にわたる持続可能な形で制御するとあるが、アソシエートを環境問題とつないでいる。このようなマルクスの叙述は3巻の草稿からの引用である。

****** ゼミ日程 *******
7月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第2部1章 ギリシア・ローマ

7月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第5章 グッドバイ・レーニン

9月13日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第2部2章 封建制(ゲルマン)

その後 9/27, 10/11, 10/25, 11/8, 11/22

[一番上に]


2023年6月23日号

今年の6月23日は78年目の「慰霊の日」、沖縄で戦いが終わった日と、県民の4人に一人が、常に戦争が住民に強いる犠牲、ウクライナでも

[第860回ゼミ報告]
6月14日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』第1部第4章「交換様式Dと力」を行いました。まず、3章での神概念と世界宗教・普遍宗教からウェーバーまでを考察する。4章ではまず、A・B・Cの次にDだか、無力化したAが高次元で回帰し古代社会で出現している。共同体と共同体の間に交易の発展から帝国が出現し、それは遊牧民・漁民がもたらした。その帝国を支える一神教として世界宗教が統治のために拡大する。普遍宗教は絶えず矛盾にさらされ、共同体・民族・帝国の宗教に戻ってしまう。アレクサンダー大王からローマ帝国・モンゴル帝国まで帝国の規範となり、ゾロアスター教が初めて世界帝国を可能にした。出エジプト記には原遊動性を保持していた民がエジプトな専制国家になったことへの批判が込められている。預言者は神の命令に従い強迫的な力になるのが交換様式Dの問題である。イエスは王を斥け、国家を斥け、交換様式Bを斥け、家族・共同体を斥け、さらにCを斥け、神殿から商人を追い出し、貨幣の権威を認めず、Dの到来とは神の邦の到来である。ソクラテス・中国の諸子百家を考察し、さらにブッダの宗教がインドの帝国宗教となった。Dは意識的には取り出せず、「向こうから来るもの」である。報告者は論点と問題提起で、神概念とA・B・C・Dへの変容、ムハンマドが取り上げられていないことを挙げた。
討論では、網野善彦のような日本に即した考察がない。宗教で多面的に「向こうからくる」とは、霊的なチカラということか。Aは具体的に論じているが、それではDは具体的にどうなるのか。普遍宗教とは何か、土着宗教と対比するのか。世界宗教としてイスラム教はどうか、7世紀のムハンマド・商人ということだが。Dを未来社会とするなら、否定の否定となるが、それがハッキリとしない。哲学者は宗教を論じるが、それでは科学的社会主義はどうか。マルクス主義と救世主。柄谷の終末論:A→Dを回帰とするのか。

****** ゼミ日程 *******
6月28日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第4章 緑の資本主義・・

7月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第2部1章 ギリシア・ローマ 報告:

7月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第5章 グッドバイ・レーニン 

その後 9/13, 9/27, 10/11, 10/25, 11/8, 11/22

[一番上に]


2023年6月9日号

「マイナ」文字が新聞の一面に踊る、法案が通るまでは、ひた隠し。ゼロ歳児に銀行口座を登録せよと。なるほど銀行による未来の預金者獲得か・・

[第859回ゼミ報告]
5月10日のゼミは、斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第3章「イノベーションが「クソどうでもいい仕事」を生む」を行いました。ケインズは労働時間が短くなると、否、百年後も労働に駆り出され、生活に余裕はなく、ヘトヘトになるまで働く。市場での競争に勝つためより安くと。生産力の上昇は剰余価値として資本家へ。構想と実行、精神労働と肉体労働が分離される。分業システムに組み込まれ何を作るか分からない。テイラー主義は生産の共有財産を囲い込む行為、労働者の自律性を奪う。機械労働・単純作業・資本の指揮・命令で「資本の専制」へ。生産性が上がっても仕事にあぶれる一方、ブルシットジョブ:クソどうでもいい仕事が急増している。人間の労働の回復、労働の自律性の取り戻し、疎外の克服から必然の国、自由の国へ。デジタル/テクノ封建制の出現、との問いが発せられる。
討論では、マルクスの初期と後期を個別に断絶と扱うのか、それとも継続したものと扱うのか、廣松渉やアルチュセールに対する佐々木隆治は、疎外論・物神性・物象化論での切断はなく、『資本論』の中に疎外論は書かれている、と。スターリンはどうだったのか。「疎外」概念にヘーゲルとマルクスでは違いがある。トヨタのジャストインタイム:カンバン方式、その元祖はテイラーの科学的管理法、かれは製鉄所の主任として工作機械製造工程での作業員の動作時間計測から効率化を管理した。対するトヨタのカンバン方式は、作業員の「構想」をカイゼンとして部分的に任せる方式である。一定の疎外の克服は展望できるのか。資本主義の「自由」はカッコ付き、人と人の関係の自由:コンビニで買う人の自由に対して、コンビニで働く人はどうか、自由・平等の関係か。グレーバーの「ブルシットジョブ」には違和感がある、今野は、雇い主の取り巻きを日本ではイメージしにくいという。「労働民主制」はどうか、「民主主義は工場の門前で立ちすくむ」、労働現場の民主制:構想と実行。生産力のアップ、人手不足でも賃金は上がらない日本、有期雇用で働く人を10年で雇い止めの大学あり。

****** ゼミ日程 *******
6月14日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第4章 交換様式Dと力

6月28日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第4章 緑の資本主義・・

7月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第2部第1章 ギリシア・ローマ

その後 7/26 [アイクルの部屋] 9/13, 9/27, 10/11, 10/25, 11/8, 11/22

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2023年5月19日号

アメリカ男80歳、日本男65歳、ドイツ男64歳、カナダ男51歳、イタリア女46歳、フランス男45歳、イギリス男43歳:G7面々の男女・年齢

[第858回ゼミ報告]
5月10日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』第1部第3章「交換様式Cと力」を行いました。CはBと同時に共同体と共同体の交換から始まるが、遊動的段階では交換を必要せず。他者との交換には信用が必要で、両者を拘束するのが「力」、交換が広がると社会が拡大し変容する。そこに国家がBとCに結びつき発展する。Cの拡大は貨幣経済の拡大であり、貨幣の力に付着は「霊」の力、市場の力である。貴金属としての貨幣は国家による保証、貨幣が肯定的に見られたのは商人資本主義の段階である。古代社会でもフェニキア人のように国家が商業に専念し、CよりBの発展に寄与した。交換=交通の発展で軍事力は交易を補助し、Bが拡大し世界帝国が実現し、Cがそれ以上の発展を抑えた。帝国は法に基づく政治形態で社会正義の擁護者となった。それは都市国家が帝国に発展していった過程であるが、貨幣の急進的平等主義が氏族的共同体を破壊し、急激な富の不平等化をもたらした。帝国主義は宗教で普遍主義と一神教として現れた。マルクスは下部構造の決定を重視したのに対して、柄谷は上部構造の反作用を重視した。
討論では、交換様式Cは、必ずしも資本主義時代としていない。下部構造として交換様式の「力」を論じているが、前著ではそこまでは言っていなかった。マルクスは下部構造としての生産様式から説いている、ということがあるが、下部構造が決定をするとはしていない。それでは「力」とは何か。交換様式をA・B・Cとするが、それぞれが別の時代ではなく、それぞれが主流となっているものを論じる。Aだけの時代から、ABCの3つがあるが、Bが主力の時代、Cが主力の時代には「帝国」を論じる。B+Cはオリエントで、帝国はB+Cで結びついている。交換と信用はどうか、AからBでも信用が問題となるが、Cでは不可欠である。人類の時代の流れでは、家族間から共同体へ、さらに共同体と共同体との関係が問題となる。商品の流通は共同体を崩していくのではないか。

****** ゼミ日程 *******
5月24日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第3章 イノベーション

6月14日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第4章 交換様式Dと力

6月28日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第4章 緑の資本主義

その後 7/12, 7/26 [アイクルの部屋]

[一番上に]


2023年5月5日号

観光地に多くの人、イベントに長蛇の列、ゴールデンウイーク、3年ぶりの
光景がテレビに、そこにクレムリンにドローンと北陸の地震のニュース

[第857回ゼミ報告]
4月26日のゼミは、斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第2章「なぜ過労死はなくならないのか」を行いました。あらゆる富が商品化される資本主義。際限のない価値の拡大と、労働者と自然環境への犠牲・攪乱。生産の目的は使用価値でなく価値。資本とは価値の自己増殖、金儲けの永遠の運動。価値が自立した主体となって人間を振り回す。価値・資本蓄積は生産という秘められた場所でしか増えない。労働と労働力:労働力による賃金以上の剰余価値を資本家は受け取る。長時間労働による絶対的剰余価値の生産、サービス残業・過労死。労働力は本来社会的富の一つであるが、資本主義ではその富を商品に閉じ込める。資本論に書かれた過労死、150年後の日本でも、今なお労働力・富の破壊。労働者の自由、二重の意味、身分の自由と生産手段からの自由(持たない)。なぜそこまで働くのか、資本主義では生存保障はなし、自己責任、その落とし穴:仕事を失う恐怖、自由を手放す、資本の論理への包摂、魂の包摂、24時間戦えますか。労働運動:労働日の制限・短縮をマルクスは主張、賃上げより労働日の短縮:労働者の団結・交渉が不可欠。労働日への相反する動き:テレワーク・ワーケーション:仕事とプライベートの境界があいまい、24時間働ける、スマホ中毒、デジタル・プロレタリアート。労働時間短縮の動:フィンランド週休3日。
討論では、初期マルクスの視点で、資本の枠に、商品も、また人間も労働力の商品として閉じ込められていると主張する。疎外論の記述が資本論では少ない。富とは、人間が豊かになること、共同体。・コモンに結び付く。共有地、入会権、人と人との関係性が解体される。人間の個々の可能性、全面的展開が商品への閉じ込め。「富」は資本論に書かれているのか。人間と自然、物質代謝と生産力主義、エンゲルスの自然からの復讐論に対し、マルクスは資本主義的農業での物質代謝の亀裂・攪乱を。労働運動が主体的にならない問題、民主的・下からの運動。

****** ゼミ日程 *******
5月10日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第3章 交換様式Cと力 

5月24日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第3章 イノベーション・・

6月14日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第4章 交換様式Dと力

その後 6/28, 7/12, 7/26 [アイクルの部屋]

[一番上に]


2023年4月21日号

「仲間内で人事を決めるは不公平だ」と政権与党の「長」が宣う。仲間内で人事をしているは正に政権与党。学術の独自性・自主性を損なう発言だ!

[第856回ゼミ報告]
4月12日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』第1部第2章「交換様式Bと力」を行いました。ここでは、読み取るべき事項と疑問点を主に報告すると前提。国家での権力成立を歴史的・論理的な叙述への意欲的試み。交換様式Bの成立には交換様式Aを制圧しなければならない。国家をもたらす社会契約を要件として、軍事的征服ではなく、自発的隷従こそ国家を可能にする。国家をもたらす力は交換様式Bという経済的土台から生じる。そこでは上意下達の官僚機構が必要として国家が民族を創ったとまで主張する。交換様式から国家の導出という主張から初期国家はどのように成立したのか、古代的国家との違いは何か。国家の成立には他の共同体を従属させる支配的な共同体成立が必要。戦争での共同体間の力関係が国家を成立させる。リーダーの後継者が複数あれば後継争いが過熱し、支配装置そのものが崩壊へと向かうため、血族を後継とすることで勢力間の均衡を図って権力機構の崩壊を最小に留めている。交換様式を力説しながら、なぜか交換そのものを考察せず、交換と生産の関係も考慮しない。未開社会から安定的な国家への移行を論理だけで詰めるのは飛躍であるが、その移行を「霊」的とするのは説明を回避している。国家成立前に想定している平等性について、国家論に至らないにしても、未開社会の平等性について再検討が必要。報告者は前著『世界史の構造』(2010年)と対比して論を展開された。
討論では、国家の変遷を交換様式だけで説明できるのか。共同体の構成を明確にしていない。様々な論者の説を出すが、その評価は適切なのか、論者の説への解釈が異なっていることがある。氏族社会と部族社会との共同体としての関係が不明。支配機構・官僚制と戦争との関係はどうか。共同体内での力関係から血族関係が受け継いでいく。貢納の確実性には定住が必要、実りのある時に貢納するには場所が限られる。交換の内実を解かず、再分配される物は何か、書かず。貢納は再分配であり、最初に生産がある。「霊」とは何か、更なる説明が必要。

****** ゼミ日程 *******
4月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第2章 なぜ過労死は・・  

5月10日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第3章 交換様式Cと力 

5月24日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第3章 イノベーション・・

その後 6/14, 6/28, 7/12, 7/26 [アイクルの部屋]

[一番上に]


2023年4月7日号

近年、北の守りではなく、南の海域が重要視され、かの国の空母が航行する近くの海に、陸将ら幹部の乗ったヘリコプターが墜落と速報が駆け巡る…

[第855回ゼミ報告]
3月22日のゼミは、斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』の第1章「「商品」に振り回される私たち」を行いました。人間は、昔から自然へ働きかけ、物質代謝、労働は人間と自然との行為、媒介し規制し制御する一過程。人間と自然との関係に決定的な変化、資本主義の特殊性。資本論冒頭の商品分析の主語は「富」。社会的富を労働が生み出し、それが商品の姿に変えていく、商品の巨大な集まりが現れる。商品に頼らず生活はできない。資本が森を囲い込む、コモンへの囲い込み。資本主義は商品生産が全面化された社会。無限の富の蓄積、長時間労働・不安定雇用・低賃金・格差・貧困。人間の欲求ではなく資本を増やすことが目的、必要なもの(使用価値)より売れるもの(価値)。人間がモノに振り回される、商品になったテーブルが踊りだす、物象化。高度成長の終焉から新自由主義政策へ、規制緩和・市場自由化。民営化、私物化、コモンが奪われた状態、現代版囲い込み、利益優先への効率化。社会的富の問題:公立図書館での非常勤職員の増加は効率化とコスト削減、サービスの低下。神宮外苑再開発:地域の憩いより商業施設へ。効率化と金儲けへの時間配分:時間泥棒(エンデ)。アトム化した社会、自己責任、格差・貧困拡大。資本論の目的:資本主義社会の内在矛盾を明確にし、よりよい社会を生み出す「近道」を示そうとした
討論では、労働は自然と人間との媒介、自然に対して一方的でない。未開社会における物質代謝、動物は採取、生産ではない。民営化は私物化・現代的囲い込みであり、私物化から資本の利益へ。社会的インフラの問題。上下水道の民営化の問題、市民の手に戻す、コモンの形成、新自由主義に代わるものへ。テーブルが踊りだす:物神化、ブランド化。アーノルド・パーマーの傘マークで十倍の価格がつく。過剰生産→恐慌時価値下落→使用価値の放棄、価値を守るために使用価値を破壊する。今回のクレディスイスの問題は流動性のミスマッチ、キャピタルゲインに対しキャピタルロスはある。

*4月12日(第2週)ゼミも、午後5時半(or 45分)から8時です。

****** ゼミ日程 *******
4月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第2章 交換様式Bと力

4月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第2章 なぜ過労死は・・

5月10日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第3章 交換様式Cと力

その後 5/24, 6/14, 6/28, 7/12, 7/26 [アイクルの部屋]

[一番上に]


2023年3月17日号

「本物なら議員辞職」「捏造なら辞職しない」と発言。「怪文書」「捏造」から「不正確」と表現ダウン。かつて首相の辞任発言も結局うやむやだった…

[第854回ゼミ報告]
3月8日のゼミは、『柄谷行人『力と交換様式』第1部第1章「交換様式Aと力」を行いました。マルクスの「資本論」で交換に生じる物神、貨幣交換での機能の根源に物神崇拝・フェティシズムの用語を用いた。古代ローマなど氏族社会の構成原理は贈与の互酬交換である、贈与交換に霊の力をみる。人類学者モースは贈与交換が霊の力とは容認しないが、しかし交換様式Aを成り立たせるのは霊の力であり、人々の意識では交換は成り立たない。前期フロイトは快感原則と現実原則の二元的枠組みだが、後期フロイトは第1次大戦の戦争神経症患者から反復脅迫を見出して修正し、受動的振る舞いとし、さらに超自我概念を提起し人の心的構造はエスと自我と超自我の3つの領域なるとし、快感原則・現実原則を超えた自律的・自己規制的なものを見て、さらにユーモアが快感原則の彼岸にあり、そこに優しい慰めを見出している。マルクスは物神に至ったが、史的唯物論に戻ってしまった。人類社会の初期・遊動民社会から、定住で、様々な葛藤と対立が生じた。
討論では、とても独断的な論理展開だ。贈与交換と商品交換での人間の関係の違いは商品交換では収奪に至ること、物神崇拝へ。互酬とは共同体内での狩猟のように一人ではできず信頼関係が基礎。交換のない時代があり定住で交換、いや定住と移住は繰り替えされていた、焼き畑農業。生産が交換の前にある、いや交換が先にあり生産へ。ここでは労働や生産体制の問題が出てこない。互酬と物々交換の関係はどうか。“結”とは一種の脅迫観念ともいえる。柄谷は商品物神をいうが、マルクスは貨幣物神、資本物神まで述べている。

*3月22日からのテキストは斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』です。

*資本論3巻は、2016年 8月24日に始まり、2023年 2月22日に終えました。
ゼミ回数は59回で終了、各回の報告者の方、お疲れ様でした。

****** ゼミ日程 *******
3月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第1章 「商品」に振り回される私たち

4月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第2章 交換様式Bと力

4月26日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第2章 なぜ過労死はなくならないのか

その後 5/10, 5/24, 6/14, 6/28, 7/12, 7/26 [アイクルの部屋]

[一番上に]


2023年3月3日号

突然メールで届いた退職通知、期限内に応じると割り増し手当とも。グーグルはじめデジタル業界に吹き荒れる波、解雇規制のゆるい米国から。

[第853回ゼミ報告]
2月22日のゼミは、『資本論』第3巻、エンゲルスによる「『資本論』第三部への補足と補遺」を行いました。
「価値法則と利潤率」の節では、ローリアとゾンバルト、そしてシュミットら批判では、まず商品交換が労働量とは別の比率での交換へは、正常状態では需要と供給、価値と価格は一致するとし、価値は思考の産物とするのに対し、歴史的な過程としている。歴史的にも価値は生産価格より先行者であり、中世の農民は正確に労働時間を交換の適切な尺度とし、それは都市工業者でも同じである。また中世の商人でも商業組合内での公正な審査で価格を共同で取り決める。それは組合内部の等しい利潤率にも見ることができる。ここでは商業資本の利潤率であるが、ここに変革を起こしたのは産業資本である。すでに中世にその萌芽が、海運業・鉱山業・繊維産業で形成されていた。これが資本主義的な剰余価値形成の最初の発端、マニュファクチャから大工業への生産の革命で商品の生産費を低くしていった。「取引所」の節では、1865年以来、取引所が大きな役割を担い、生産の拡大と蓄積の拡張、強大な銀行、土地財産、海外への株式投資が行われる。
討論では、エンゲルスは価値に対して生産価格を資本主義以前としているが、資本論では価値を生産様式で完結したものとして、生産価格を規定している。歴史的には価値から価格が出てくるとして、共同体内、あるいは共同体間ではどうか。抽象的労働が問題になるは資本制生産様式になってからだ。価値法則についてバビロニアを持ち出すが、エンゲルの間違いだ、単純商品生産は存在しない。結局、商品交換であれここには労働概念、抽象的人間労働概念が問題である。それでは商品交換の基準は何か、高級な衣服や芸術絵画に対し。

*2月22日で資本論3巻まで終えました。3巻は2016年 8月24日に始まり
59回のゼミで終えました。第4週ゼミは古典をテキストですが、3月22日
からのテキストは古典を現代の視点からと、斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』
(NHK出版新書、2023年1月、1023円)に決まりました。

****** ゼミ日程 *******
3月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第1章 交換様式Aと力

3月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』第1章 商品に振り回され

4月12日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第2章 交換様式Bと力

その後 4/26, 5/10, 5/24, 6/14, 6/28, 7/12, 7/26 [アイクルの部屋]

[一番上に]


2023年2月17日号

「同性婚を認めると社会が変わってしまう」との発言。低賃金・長時間労働・分断・貧困・軍備へと、誰がこの国の社会を変えてしまっているのか…

[第852回ゼミ報告]
2月8日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』第1部「交換から来る「力」」の「予備的考察 力とは何か」を行いました。
見知らぬ者同士の交換には「力」が不可欠。ルカーチは物神崇拝を無視し霊的力を否認したが、交換は霊的力と柄谷は解釈。マルクスは交換の背後に私的労働と社会的労働の矛盾をとらえているが、柄谷は神秘化のままである。重要な論点として定住化で継続的な交換が開始されたので、それ以前の交換は臨時的である。進化心理学の仮設では集団生活維持には社交として類人猿では「毛づくろい」があるが、その後階層化し、社交を効率化・祭式・宗教で定住化が進む。柄谷は宗教的次元を心理的上部構造とし、交換様式を経済的下部構造としている。マルクスと似て非なる図式でどのような課題を論じるのか、柄谷の前著『世界史の構造』とこの本の目次を対比して、前著の「国家」がこの本では消えて、前著の「資本と国家への対抗運動の亀裂」という視点はどうなるのか、この本でのそれぞれの交換様式での「力」がどのように展開されるのか、前著との位置づけの違いはあるのか。定住化では、スコットを引用するが、定住化とともに交換が始まったというのは引用として疑問がある。
討論では、上部構造の独自性についてはどうか。交換に縛られるというのは貨幣の力を考慮する必要がある。力と情報が世界を支配する、その力を霊と結びつける、何が人間を動かしているのか。物質代謝ということではどうか。上部構造だけで世界史を説明したいということか。ミツバチは考えて行動している、クモの糸もそうなのか、人間だけが特別でなく、動物も植物も考えて行動している、といえるのでないか。

*2月22日では「エンゲルスの補遺」行います。これで1巻から3巻まで終えました。第4週ゼミは古典をテキストにしています。3月以降のテキストの候補、推薦をお願いします。これまでのテキストはHPに掲載

****** ゼミ日程 *******
2月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻 エンゲルスによる補遺  

3月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第1章 交換様式Aと力 

3月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
テキスト未定(古典文献を予定)

その後 4/12, 4/26, 5/10, 5/24, 6/14, 6/28

[一番上に]


2023年2月3日号

外ではもうマスクは付けなくてもいい、それでも付けている人のほうが多い。さてお上は5月から内外でもマスクは個人判断というが、どうなるか…

[第851回ゼミ報告]
1月25日のゼミは、マルクス『資本論』3巻7編51章「分配諸関係と生産諸関係」・52章「諸階級」を行いました。
新たな価値は三つの異なる収入形態をとって分解する。この分配関係は社会的生産の本性により現れる。資本主義以前の分配様式は自然的な分配関係であったが、資本主義では独自の歴史的規定性により生産様式を持つが、分配関係も同一であり、その裏面である。生産物は一方では資本に、他方では諸収入に分かれる。資本はある分配を前提して独特の社会的性質を与える。単なる労働力の所有者、資本の所有者、土地の所有者は近代的な三大階級を形成するが、イギリスにおいてさえ、階級的編成は純粋には表れない。階級形成は収入・収入源泉と同じであるが、しかし階級は社会的分業により無限に分裂していく。報告者からは、草稿は途中で中断しているが、マルクスは結論を出せなかったのではなく、第1部の結論である「収奪者が収奪される」は、第2部・第3部の展開を踏まえて結論を出した、と主張した。
討論では、生産手段の分配は自然的性格であるが、生産物の分配は歴史的性格である。51章の最後に生産の物質的発展と社会的形態との衝突を説くことで、未来社会論を論じていることは重要だ。注57の「競争と協同」の著作とは、草稿集「経済学批判」での抜書きだ。51章で物化と主体化、また48章で人格化と物化、ただし新書版では物件化と訳されるが、物神性・物象化との関係はどうか。52章は短い、あと何を書きたかったのか、53・54章はあるのか。階級を形成する収入とは異なる、物の収入への問題追及。階級とは何か定義されていない。52章最後の社会的分業による階級の無限の分裂を肯定してはいない。

*1月25日(第4週)ゼミの3巻51・52章で資本論3巻を終わり、2月22日は「エンゲルスの補遺」行います。これで1巻から3巻まで終えました。第4週ゼミは古典をテキストにしています。3月以降のテキストの候補、推薦をお願いします。これまでのテキストは当方のHPに掲載

****** ゼミ日程 *******
2月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部:予備的考察 力とは何か

2月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻 エンゲルスによる補遺  

3月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部第1章 交換様式Aと力
その後 3/22 [アイクルの部屋]: 4/12, 4/26, 5/10, 5/24, 6/14, 6/28

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2023年1月20日号

労働組合が、じゃなかった、政府が、はたまた経団連が賃上げを表明。内部留保も溜まったことだし、この際、働く人みんなに大判振舞、と行こか

[第850回ゼミ報告]
1月11日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』「序論」を行いました。
前著を再考し4つの交換様式を提示する。A:互酬(贈与と返礼)、B:服従と保護(略雑と再分配)、C:商品交換(貨幣と商品)、D:Aの高次元での回復。経済的決定論を批判し上部構造の自律性・力、観念的な「力」と交換様式の看過を説く。『資本論』体系はヘーゲル論理学に従い、資本制の中に一種の「精神」の活動を見出す。物神が交換から、霊的な力が働いている。ヘーゲルの弟子・マルクスは『資本論』で精霊・商品物神を持ち込んだ。貨幣の特異な「力」を解明し商品に内在する価値を超感覚的な物に転化、貨幣形態で霊が「付着」し、他の物との交換の「力」を持つ。続いて、マルクスの前期の論、後期の論を考察したのち、最後に、人間と人間との間の「交通」・「交換」と、人間と自然との「交通」との違いは、前者が観念的な力・霊的なものに対し、後者は純粋に物質的な「力」と、論じて、自然環境の破壊、工業生産・消費の廃棄物・化石燃料・大量生産・大量諸費・大量廃棄・環境危機・気候変動により、人間と自然の関係も歪めると説く。
討論では、柄谷は宇野理論の影響で歴史論理説から説いている。ヘーゲルの論理学では精神は出てこない、霊ではなく社会的権力の問題である。物象化論はどうか、疎外論との関連で、物神性との違いが問題。柄谷は物神性を論じるが、物象化論を否定している。ドイツイデオロギーでのエンゲルス評価はどうか、エンゲルスが書いたのではなくマルクスが書いたとも。物質代謝を論じていない、資本論で物神性を最初に論じ二度と出てこない、とは本当か。情報は物質かどうか、収集・処理・伝達、精神が処理、上部構造も物質から出ている。「交換」の意味、商品交換以外にも物の流れ、貸借も交換。

*1月25日(第4週)ゼミは3巻51・52章で資本論3巻を終わります。その次は「エンゲルスの補遺」を予定。その後のテキスト、乞う推薦。

****** ゼミ日程 *******
1月25日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』3巻7編51章 諸関係・52章 諸階級 

2月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部:予備的考察 力とは何か

2月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』第3巻 エンゲルスによる補遺

その後 3/8, 3/22 [アイクルの部屋]: 4/12, 4/26, 5/10, 5/24, 6/14, 6/28

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2023年1月6日号

あけましておめでとうございます。「今年こそ、いい年でありますように」と願いながらも、コロナ禍は四年目に入り、中国で再び感染拡大が…

[第849回ゼミ報告]
12月28日のゼミは、マルクス『資本論』第3巻第7編第50章「競争の外観」を行いました。
生産価格は不変資本補填部分+労賃部分+剰余価値に、剰余価値は収入形態として利潤・利子・企業者利得+地代に。労賃・利潤・地代の三つの収入形態がそれぞれの法則で規定される。3つの合計から商品の価値・生産価格が生じるのではない。3つの収入形態の限界内で変動している。諸収入に分解される価値部分は労働の分量で規定される。一般的利潤率は社会的総資本による剰余価値との比率。地代は一般的利潤率への生産価格が規制する個別の利潤率の背離に限界を持つ。労働の価格は労働者の必要生活手段で規定。競争は利潤率の不均等を均衡化するだけ、競争は利潤を作らない。産業家・商人・銀行家・俗流経済学者は商品の価値を足し算の結果と取り違える:諸収入の自立・相対:労賃の変化から、それぞれが独立的・自立的に規定して現れる。価値規定は資本家の背後で関わりない力で行われる。この章では論証展開が何度も出てくる、価値から価格への上向過程での草稿段階の限界か。報告では「真の資本主義の姿」と「競争の外観」を図で表してみた、一般的利潤率と競争による変化。
討論では、第7編全体が1巻で論じたものが現実はどうか、生産価格・社会全体から視る。個々では価値と価格の乖離から平均利潤へ。認識の転倒:太陽と地球:太陽は東から西、日の出・日の入り、地球が太陽の周りを回ることの証明:地球の自転。新書版の訳語の問題・複数表現について:生産「諸」価格など「諸」は必要か、上装版も同様、新版で見直し。競争以外に表層の問題はあるのか、現象:転倒・疎外・物心崇拝。競争が主題ではなないとの説、競争があるから外観がある。章末の未来社会論の所が報告でなかった。

*次回からのテキストは、柄谷行人『力と交換様式』岩波書店 です。

*1月25日(第4週ゼミ)は3巻51・52章で資本論3巻を終わります。その次は「エンゲルスの補遺」を予定。その後のテキスト、乞う推薦。

****** ゼミ日程 *******
1月11日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』序論:上部構造・・〜交換・・ 

1月25日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
マルクス『資本論』3巻7編51章 諸関係・52章 諸階級

2月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第1部:予備的考察・第1・1章

その後  2/22, 3/8, 3/22 [アイクルの部屋]

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