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大阪第三学科たより
2024年


2024年4月19日号
2024年4月5日号
2024年3月22日号
2024年3月8日号
2024年2月23日号
2024年2月9日号
2024年1月19日号
2024年1月5日号


2024年4月19日号

春の初め、ゼミ恒例の遠足、今年は最小の3名の参加者。桜が満開となった大川(旧淀川)の堤を、桜ノ宮から淀屋橋まで語り合いながらの散策。

[第878回ゼミ報告]
4月10日のゼミは、斎藤幸平『マルクス解体』の「はじめに」と第1章「物質代謝論と環境破壊」を行いました。人類は制御できない科学技術を発展させ人類史を終わりに迎えようとしている。マルクス主義の再生には史的唯物論という生産力・生産関係の矛盾の歴史観に依拠するマルクス像を解体することだ。環境の領域こそ人新世でのマルクスの知的遺産を再生させる中心領域となり「物質代謝の亀裂」に現代資本主義での環境問題への批判に不可欠の概念となる。マルクスの環境思想が無視されたのは彼の経済学批判が未完であったことによる。ローザ・ルクセンブルクが問題にした資本の限界・物質概念でグローバルな不等価交換を分析し、さらに環境問題に大きく貢献したのは1970年代初頭のメサーロシュである。物質代謝の第1階層が自然的・生態学的過程で根源的な関係性、第2階層が社会的・歴史過程で資本主義の拡張へ。物質代謝の第1の亀裂は自然の循環過程の攪乱、第2の亀裂は空間的・都市と農村の対立、第3の亀裂は時間的亀裂で、物質代謝の転嫁も技術・空間・時間的であり気候危機は可変的でもある。
討論では、この本の原題は、「Marx in Anthropocene: Toward the Idea of Degrowth Communism」、訳せば、「人新世におけるマルクス―脱成長コミュニズムの考察に向けて」となるでしょうか、別の本で「人新世」を使っているので、日本語版では避けた本題となったのか。それでも「マルクス解体」とは、いわゆる生産力主義・史的唯物論・スターリン主義、これの解体ではないか、仏・伊の党はソ連追随、マルクス主義者は自然・環境を論じないと。日本では1960年代から四日市での公害を取り上げ問題にし、環境問題として経済学で早くから論じてきた歴史がある。

*第4週ゼミでの『帝国主義論』の次の候補に、佐々木隆治『資本論第3巻』、隅田聡一郎『国家に抗するマルクス「政治の他律性」について』が上がっています。それ以外に候補本があれば、推薦願います。

****** ゼミ日程 *******
4月24日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』8.寄生性・腐朽・ 9.批判・

5月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『マルクス解体』第2章 M/Eの環境思想 

5月22日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』10.帝国主義の歴史的地位 

その後 6/12, 6/26, 7/10, 7/24 [アイクルの部屋]

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2024年4月5日号

自民組の組長は自らお咎め無し、影の組長は来る選挙は息子に譲り、元組長には電話のみ。組員の一部のみを処分。結局ウラキン問題は疑惑のまま

[第877回ゼミ報告]
3月27日のゼミは、『帝国主義論』の6「列強のあいだでの世界の分割」7「資本主義の特殊の段階としての帝国主義」を行いました。世界的植民政策は金融資本と密接に結びつき、世界が分割され、資本主義が最高の発展を遂げている。3つの世界の分割:アメリカ・ドイツ・日本、イギリス・フランス、ロシア。最新の資本主義の根本的特徴は最大級の資本家独占体が支配し、原料資源を一手に握り、金融資本の国際政策は国家的従属の過渡的形態を作り出す。資本主義的帝国主義は高度な発展段階で、資本主義的自由競争から資本主義独占にとって代わり、独占が自由競争の直接的対立物となった。同時に自由競争を排除せず矛盾・軋轢・紛争を生み出し、独占は資本主義からより高度な制度への過渡である。帝国主義は独占体と金融資本の支配、国際トラストでの世界分割である。報告者から、帝国主義を超える新たな段階の問題点、アメリカ主導が再び崩れる段階か、と提起。
討論では、現代のアメリカの支配は2010年代に崩れている。ロシアの帝政の弱いところへ革命が進行した。日露戦争での勝った日本を過大評価していて、情報の問題でもある。中東での以前のイギリスの支配に対し、アメリカは経済力での新しいタイプと言える。合衆国として先住民・南部の黒人奴隷など植民地であり帝国主義の特殊性がある。最高と最新:前者はその次はないが後者は段階と表現できる。レーニン時代は銀行資本が産業資本を支配して金融資本となったが、現代は産業資本がICTで金融資本となっている。ICTはウクライナのドローンにみるように戦争で不可欠。ロシアは覇権主義だが、かつて植民地だった中国が今や米中対立構造、勢力圏争いへ。

*4月10日からのテキストは、斎藤幸平『マルクス解体―プロメテウスの夢とその先』です

*第4週ゼミでの『帝国主義論』の次の候補に、佐々木隆治『資本論第3巻』、隅田聡一郎『国家に抗するマルクス「政治の他律性」について』が上がっています。それ以外に候補本があれば、推薦願います。

****** ゼミ日程 *******
4月10日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『クス解体』はじめに 第1章 物質代謝

4月24日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』8.寄生性・腐朽・ 9.批判・

5月8日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『マルクス解体』第2章 M/Eの環境思想 

その後 5/22, 6/12, 6/26, 7/10, 7/24 [アイクルの部屋]

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2024年3月22日号

マイナス金利・低金利から「普通の金融政策」へ、ゆっくりと利上げすると。しかし大量の国債残高、「異次元の金融緩和」遺産! 正常化は遠い―

[第876回ゼミ報告]
3月13日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』第4部「社会主義の科学」の2章「社会主義の科学2」、3章「社会主義の科学3」を行いました。エンゲルスはイギリスで産業資本の実態、賃労働・チャーチスト運動からプロレタリアの社会主義運動に注目、またドイツ農民戦争にも、さらに原始キリスト教の研究に。オーウェンの生産協同体は交換様式Aの回復ともいえる。ルカーチはマルクスの物神化を無視し、物象化に言い換えた。しかし、マルクスが強調したのは物神化であり、交換様式Cからの“力”だ。マルクスは『資本論』を交換様式Cまで論じたが途中でやめ、本来の課題を曖昧にした。交換様式A・B・Cは経験的・実在的に見えるが、交換様式Dは観念的・想像的で、宗教的・神学的問題と扱われた。今日の“科学者”は国家・資本・ネーションに“力”あるのに斥ける。BもCも揚棄することはできないのか。それが可能なのは高次元でのAの回復、Dの力によってである。マルクスは神を持ち出さず考えたが、カントは考えていた。今や戦争・恐慌の危機が幾度もあるが、Aの高次元の回復、Dが必ず到来する。
討論では、「ドイツイデオロギー」のフォイエルバッハ論をエンゲルスが書いたというが疑問、マルクスの口述を筆記したのでは。「ユートピアから科学へ」と訳しているが、従来の「空想から科学へ」とは異なる訳でいいのか。「サイエンス」を科学ではなく、宗教的な概念と捉え、「社会主義」に対しては交換からくる「力」で捉えている。ドイツ農民戦争を論じるエンゲルスは自らの時代、1848年の敗北は農民とどう同盟するのかに論点あり。柄谷と大澤真幸の関係は賛同者。さらに、久留間鮫造と宇野弘蔵の価値形態論争、物神崇拝、廣松渉の物象化、宇野理論、井村・北原論まで議論が進んだ。

*次回4月10日からの第2週ゼミのテキストは、斎藤幸平『マルクス解体―プロメテウスの夢とその先』に決まりました。また、第4週ゼミでの『帝国主義論』の次の候補に、佐々木隆治『資本論第3巻』KADOKAWA。

****** ゼミ日程 *******
3月27日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』6.列強・・ 7.特殊な段階・・

4月10日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
斎藤幸平『マルクス解体』はじめに 第1章 物質代謝 

4月24日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』8.寄生性・腐朽・ 9.批判・

その後 5/8, 5/22, 6/12, 6/26, 7/10, 7/24 [アイクルの部屋]

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2024年3月8日号

大手企業では満額回答・一発回答、10%の回答も、政府も賃上げを言う。が、実質賃金は22カ月マイナス、中小零細企業の賃金は上がるのか

[第875回ゼミ報告]
2月28日のゼミは、レーニン『帝国主義論』の「4.資本の輸出」と「5.資本家団体のあいだでの世界の分割」を行いました。これまでの資本主義の自由競争・商品輸出から、独占体による資本輸出へ。独占体同士の同盟で独占を成立、さらに過剰資本発生から後進国へ、20世紀初頭から資本輸出が飛躍的に発展し、世界を分割していった。これに関しヒルファディングは金融資本・信用組織の動きで資本輸出と保護関税を論じ、ホブソンは帝国主義がイギリスをはじめフランス・ドイツ・合衆国も同じ道を進んだと説く。次にバラン・スウィージーの独占体と新たな海外投資を論じ、さらに北原勇は「資本輸出」ではなく「対外膨張」を論じ、独占体同士の闘争とその形態変化と歴史的意味、資本主義の最新の段階での経済勢力圏から政治同盟・国家間関係まで論じる。さらに現資研(2/15):松尾匡『コロナショックドクトリンと帝国主義への道』を取り上げ、最新の研究に触れた。
討論では、日本でも国内で投資する場がなく海外進出・投資する。否、資本は、国内にも海外にも投資の手を伸ばしている。バブル崩壊前は、銀行に頼り、その力が強かったが、バブル崩壊後は産業資本のほうが強くなった。現在は企業が金融利益を出している。かつては銀行による中小企業主への個人保証や根抵当などの問題があったが・・。20世紀初頭は独占体形成でカルテル・トラストが広がったが、反トラスト・独禁法の時代になり、闇カルテルによる資本競争排除へ向かった。第2次大戦まではレーニンのいう「列強の争い」であったが、その後はアメリカの力が強くなっていった。しかし、中国の台頭でパックスアメリーナが崩れ、さらにヨーロッパ諸国の力も強くなった。ただ、中国は国内の矛盾・格差・貧困が広がり、これはアメリカも同じだ。中国の政治は保守化を強めているのでは、との意見も出た。

*次回3月13日ゼミで、柄谷本を終わります。次のテキスト、推薦・提案をお願いします。できれば、候補本をお持ちより下さい。

****** ゼミ日程 *******
3月13日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第4部2章、3章

3月27日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』6.列強・・ 7.特殊な段階・・

4月10日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
**テキスト未定**(次回で決定) 

その後 4/24, 5/8, 5/22, 6/12, 6/26, 7/10, 7/24 [アイクルの部屋]

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2024年2月23日号

日経平均株価が34年ぶりに最高値を更新したと、2月23日朝刊の一面に3万9098円の数字、実体経済と隔たりとも。庶民の生活はどうか・・

[第874回ゼミ報告]
2月14日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』第3部3章「資本主義の終わり」・第4部1章「社会主義の科学1」を行いました。第3部3章では、交換様式Cが支配的であり、「資本=ネイション=国家」の三位一体になっている体系を「終わらせよう」としてきた霊的・観念的な「力」を考察する。十月革命の帰結から20世紀の世界資本主義を概観し、資本主義が何故存続するのかを解明し、カギは「交換から生じる観念的な力」であると主張する。晩年のマルクス・エンゲルスの仕事から、資本主義に対抗する力の下で、交換様式Dを提示し、資本主義では人間と自然の「交通」がなく、交換様式Cが人間と自然の関係を歪め、戦争の危機をもたらすと予告する。第4部1章では、資本主義の後に来るであろう、交換様式からの観念的な力を考える。交換様式Aの高次元での回復とDの出現に際し、Dは人間の意志や企画により到来するのでなく、向こうから“共産主義”という幽霊の存在、それの存在を明らかにすることが社会主義の科学と結論づける。すなわち個人的所有Aの高次元の回復は様式Dの出現だと、説く。
討論では、第3部第3章では、柄谷独自の世界を展開している。なぜかここには労働者が出てこないし、労働組合も出てこない。労働の軽視は生産の軽視へとつながって、生産様式・生産方法の進歩によって資本主義を生み出した重要な経緯が置き去りにされている。第4号第1章では、交換を中心に論じてはいるが、まるっきり上から見下ろしていて、製造ラインで働いたことはあるのだろうか、と思ってしまう。階級とは何か、明確にせず、労働者は無産者であり、搾取概念も出てこない。生産がないと交換もできない。
今回は担当者の事情により完全オンラインで開催しました。

*3月13日ゼミで、柄谷本が終了予定です。次のテキスト案を募集中

*2月14日ゼミは、オンライン配信のみとなり、会場参加予定の方々には参加不可となり、大変ご迷惑をお掛けしました。

****** ゼミ日程 *******
2月28日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』4.資本の輸出 5.世界の分割

3月13日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第4部2章、3章

3月27日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』6.列強・・ 7.特殊な段階・・ 

その後 4/10, 4/24, 5/8, 5/22, 6/12, 6/26, 7/10, 7/24

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2024年2月9日号

志賀原発避難計画は屋内退避から圏外避難:能登地震で建物崩壊・道路寸断。全くの机上の空論。50年間足らずの核ゴミ処理が10万年かかるとも。

[第873回ゼミ報告]
1月24日のゼミは、レーニン『帝国主義論』の「3.金融資本と金融寡頭制」を行いました。ヒルファディングが名付けた金融資本は不完全であり、生産と資本の集積が独占へ進展、銀行と産業の融合・癒着で金融資本が成立、金融寡頭制が支配する。重要なのは持株制度、株式所有の民主化が金融寡頭制の力を増大。ロシアの銀行はドイツ・イギリス・フランスから投資され、会社の創設・有価証券発行・国債等々から巨額の利潤をもたらす。そこでは子会社制度が有利にはたらく。不況期には安値で買収し、交通機関の独占と融合して土地投機を促し、土地売買益に鉄道会社が関与する。フランスのパナマ事件に見るように政治へも関与する。帝国主義・金融資本の支配は、資本主義の最高の段階へ。金利生活者と金融寡頭制による支配。少数の国家での独占体の成長し、英・仏・米・独が全世界の金融資本の80%を占める。新聞には、今年1月21日がレーニン没後100年と報じている。
討論では、ロシア革命前には外国、特にフランスでは産業資本は弱体で民間銀行がロシアに金貸しするが、ドイツでは産業資本家が工業化を行い、鉄道敷設が盛んで、オリエント急行が有名。そのバルカン半島の事件で第一次大戦が勃発。今も独占資本主義・帝国主義段階か、レーニンの帝国主義とは異なっている。当時の列強国から1945年以降はアメリカ帝国主義へ。植民地が無くなり帝国主義が大きく変化した。日本にはアメリカ帝国主義がかぶさっている。当時のカルテルとは異なり、情報化・GAFAMと金融資本との違い、今はグループ独占へ。インターネットのプラットホーム企業の支配力が重要な位置づけ、アマゾンによる独占力は強く、個々人の情報を容易に掴む事ができ、さらに支配力が強まる。ギグワーカーも。労働者はどう戦うのか。

*2月14日ゼミは、1月10日予定だった、柄谷行人『力と交換様式』第3部3章「資本主義の終わり」および、第4部1章「社会主義の科学1」を竹内さんの報告で行います。なお、当日レジュメは配信済みです。

****** ゼミ日程 *******
2月14日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第3部3章、第4部1章  報告竹内さん

2月28日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』4.資本の輸出 5.世界の分割 報告竹内さん

3月13日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第4部2章、3章      報告者未定

その後 3/27 [アイクルの部屋] 4/10,4/24,5/8,5/22,6/12,6/26,7/10,7/24

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2024年1月19日号

総理派閥・岸田派の会計責任者が起訴され、派閥解散と宣言し、最大派閥の
安部派も解散へ、幹部5名は処分されず、やっぱり「しっぽ切り」か・・

[第872回ゼミ報告]
1月10日のゼミは、柄谷行人『力と交換様式』第3部「資本主義の科学」の第3章「資本主義の終わり」および第4部「社会主義の科学」の第1章「社会主義の科学T」の予定でしたが、報告者が欠席のため、報告は次回・2月14日に延期し、参加者全員で、柄谷のこの本についての論点・感想等、また柄谷を巡るいろいろな問題点を話し合いました。
当日、参加者から出てきた論点・疑問点等を箇条書きでここに記載します。これらの論点等は「たより」担当者のメモから思い出して記載しましたので、記述が的確でない、あるいは不明確・思い違いもあることをご容赦ください。
・柄谷がなぜ、アメリカで高く評価されるのか、アメリカで講義した経験
イエール大学で客員教授をしていたから・・・
・アメリカだけでなく、トルコでも現代思想として話題に
・交換様式A・互酬:それがメインの時代:地縁と血縁、地の者とよそ者
・歴史の法則を認めるかどうか、進歩史観 等々:
・古代社会:階級闘争がなかった時代・・・
・加藤周一は評論家で(医師でも)あるが、柄谷は評論家ではない・・と
・「物神化」に対して「物象化」、あるいは「物化」
・物神:得も言われぬ、神、人間の理解を超えたもの: 貨幣物神
・物神 → 力 : 現実を動かす : 柄谷
・宗教の起源:アミニズム:生きている:万物の神:岩・生きていない


*上記の通り、2月24日ゼミは、柄谷行人『力と交換様式』第3部3章「資本主義の終わり」および、第4部1章「社会主義の科学1」を行います。なお、当日レジュメは配信済みです。

****** ゼミ日程 *******
1月24日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』3.金融資本と金融寡頭制

2月14日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第3部3章、第4部1章

2月28日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』4.資本の輸出 5.世界の分割

その後 2024/3/13, 3/27 [アイクルの部屋]

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2024年1月5日号

天災は忘れた頃にやってくる、とは寺田寅彦が言ったとか。否!阪神大震災や東日本大震災が記憶に強く残るところに、年明けの能登半島地震!!

[第871回ゼミ報告]
12月27日のゼミは、レーニン『帝国主義論』2「銀行とその新しい役割」を行いました。銀行の発展は集積され、銀行間の協定で仲介者から独占者に転化した。一握りの独占者が全資本主義社会の商工業を自己に従属させる。ドイツではトラストよりカルテルが支配し、資本の集積・独占体形成を進める。自由競争による資本主義から独占の支配による過渡的な新しい資本主義が到来する。銀行は顧客の経済状態を把握し、産業資本は銀行に完全に従属する。銀行と産業との人的結合の進み、それに政府との人的結合が補足する。巨大資本主義的独占体は数百人の金融王を生み出した。銀行資本と産業資本の癒着によりさらに緊密化が進み、古い資本主義の寿命が尽き、新しい資本主義へ、「組織された」資本主義への進み、資本一般の支配から金融資本の支配への転換点となる。日本での銀行合併図も示した。
討論では、銀行の支配はイギリスなどでみられるが、アメリカではむしろバラン・スウィージーの『独占資本』に見られるように、GMやフォードなどの企業での独占化により銀行に従属しないという傾向がみられる。日本でもトヨタ銀行などと称されるように同様なこともある。アメリカでは預金による商業銀行より投資銀行のほうが進んでいる。そこでは貸出先が問題となってくる。現在は銀行のグローバル化が問題となり、インターネットの普及でどれだけ利ザヤを得ることができるか問題だ。日本での銀行の合併は、むしろ銀行が高度成長の鈍化と共に力を失ってきたと言える。特に政府系の政策的な金融機関が問題となってきた。日本での財閥は戦後解体したが、戦前は大きな影響力を持ち、中小財閥でも軍部と共に朝鮮などで時流にのり儲けていた。財閥は後進国でも見られ、ロシアのオルガルヒもその一つだ。

*訂正:1月10日ゼミは、柄谷行人『力と交換様式』第3部3章「資本主義の終わり」および、第4部1章「社会主義の科学1」を行います(※前号での予告「第3部3章」のみは間違いでした)。

****** ゼミ日程 *******
1月10日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第3部3章、第4部1章

1月24日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
レーニン『帝国主義論』3.金融資本と金融寡頭制

2月14日(水)午後5時半〜8時 堺筋本町瓦町・アイクルの部屋
柄谷行人『力と交換様式』第4部2章 社会主義の科学2

その後 2024/2/28, 3/13, 3/27 [アイクルの部屋]

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